民藝と聞いて、人は様々なものを思い浮かべる。 ある人は、田舎のお土産もの ある人は、昔ながらの手仕事で、地域性が反映されている器 ある人は、柳宗悦がはじめた民藝運動 ある人は、日常に美を見出す思想 民藝界隈において、この認識の統一感のなさが現代の民藝の問題であるようだ。 そして、一つの品について ”これは民藝、これは民藝でない。”と、二元論に陥ってしまう。 これは、民藝とはなんぞやを端的に表現していないことが原因と思われる。 ここでは民藝の存在意義を、「民藝運動が追求した美の価値感の提示」に絞って言及することとする。 民藝とは何か辞書にはこう書いてある。 一般の人々が日常生活に使う実用的な工芸品。衣服・食器・家具などの類。民衆的工芸。柳宗悦(むねよし)による造語。(三省堂 大辞林より) ふむ。 ところで、界隈では民藝をどのように定義しているかと言うと。 「日本民藝協会」の民藝とは何かのペー