アメリカにダナハーという会社がある。この企業は日本では勿論のこと、本国でも余り知られていない会社である。例えば日経テレコンで新聞・雑誌を対象に全期間でダナハーという会社を検索しても僅か66件しか検出されず、しかもその大半はダナハーを取り上げているというよりは日本企業と競合している会社の一社として会社名だけ記載されているに過ぎない程度の扱いである。日本での注目度は極めて低い当社であるが、その業績推移とその根底にある事業の推進体制は大いに注目するに値する。そこで本稿では当社の特徴を分析し、その上で当社のようなユニークな会社の見極め方を述べていきたい。 【過去36年間で売上高「も」営業利益も年27%のペースで成長してきた】 ダナハーは元々は1969年に不動産投資会社として設立した会社であるが、現在はその姿を変え計測機器、ライフサイエンス、環境、産業機器、デンタル機器などの分野で高いシェアを持つコ