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私設美術館「荻崎正広コレクション ゲイ・アートの家」を運営している荻崎正広(おぎざき・まさひろ)のブログです。 小林多喜二(1903(明治36)年~1933(昭和8)年)の代表作『蟹工船』(1929(昭和4)年作)が改めて読まれ、話題を集めているようだ。現代の派遣労働者などの置かれた劣悪な状況とも重なり合い、80年ほども以前に書かれた小説が、切実な緊迫感を伴って、多くの人々に語りかけるのだろう。 私がこの作品を最初に読んだのは、確かな記憶はないが、20代の大学生の時だったと思う。昭和40年代、おおよそ1970年前後の頃だったか。1945年生まれの私にとって、もう40年程も昔のことになる。画像も載せたが、確か新潮文庫で、『党生活者』(1932(昭和7)年作)と合わせて読んだ。 『蟹工船』が日本のプロレタリア文学を代表する象徴的な作品であり、また大学が札幌(北海道大学)にあり、作品の舞台とつな
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