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円安とは
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昨年11月に「黒川紀章が設計したニュータウン・菱野団地」で報告したように、菱野団地を見学した。この時に、原山台の連棟式住宅が左右で全く違った外観に増改築されている状況があまりにすごかったので、「『ナニコレ珍百景』に投稿したいほどの景観」と書いたが、その後、ちゃんと投稿をしてしまった。そうしたら、1月半ばにテレビ朝日から取材をしたいという電話があり、しかしその後、何の連絡もないので、ボツになったかと思っていたら、先週金曜日に改めて電話があり、「9日(日)の『ナニコレ珍百景』で放送します」とのこと。 放送内容は、最初に瀬戸市の主婦二人組に瀬戸市の特徴やB級グルメを聞くなど、街並みとは全く関係のない内容から入ったが、その後、先の記事でも紹介した、軒が左右で色分けされた住棟がアップで映り、出演者から「おおっ!」とどよめきが上がる。それから、別の住宅の居住者の女性に話を伺ったり、室内の様子を紹介した
やきもののまち・瀬戸市。名古屋市の東部にあるこの街に、黒川紀章が設計したニュータウンがある。晩年は東京都知事選に出馬するなどしたが、黒川紀章は名古屋の生まれで、若い頃、近郊のニュータウンの計画に携わっていたとしても不思議ではない。1966年から開発が始まっているから、黒川紀章もまだ30代になったばかり。当時の設計思想がそのまま現実のものとなっている。 面積は173.5ha。計画人口30,000人。事業主体は愛知県住宅公社。原山台・萩山台・八幡台という3つの住区がそれぞれ周囲をぐるりと囲む周回道路で包まれ、3つの住区が集まった中心地区は菱野台と呼ばれるが、共同住宅はわずかで、商業・業務施設や3つの小学校と一つの中学校で埋まっている。周辺地区から中心地区へ直接アプローチする幹線道路と各住区の周回道路とは横道に入るような細く短いアクセス道路がつなぎ、知らない者には住区へ辿り着くのも難しい。もちろ
10月下旬から中日新聞で驚きの連載が始まっている。「ニュースを問う」というコーナーの「南海トラフ80%の内幕」。既に先週の日曜日で6回目が掲載された。まだ続くのだろうか。内容は「地震調査委員会が公表する南海トラフ地震の30年以内の発生確率70~80%というのは、『時間予測モデル』という、今や多くの地震学者が科学的でないと否定する方法で算定されたものであり、一般的な方法で算出すれば8~20%になる」というもの。記事では、2012~13年当時の地震調査委員会海溝型分科会での議事録を取り寄せて、多くの地震学者が算出方法に疑義を唱えてきたにもかかわらず、防災対策を進めたい防災学者の強い反発があり、両論併記すら却下されるに至っているという状況を明らかにしている。 防災学者の思惑としては、「これまで80%近い発生確率を公表してきた中で、防災関係の予算も確保されたし、防災対策も進んできた。今ここで『実は
先月末、都市住宅学会中部支部の空き家セミナーを聴講した。講師は(株)住宅相談センターの吉田貴彦氏。大学で法学部を卒業後、不動産会社、ハウスメーカーを経て、2004年に独立。当初はホーム・インスペクションが中心だったようだが、最近は国交省の「地域の空き家・空き地の利活用等に関するモデル事業」で採択を受けるなど、空き家活用などの問題について相談を受けることが多い。日常的には、ホーム・インスペクションや空き家活用に関するコンサルタント業務、そして自治体や業界などからの講師・相談員などをされているとのことだが、実際のところ、会社としてどういう業務で収入を得ているのか。興味があったが、質問することは憚られた。 日頃の空き家相談などから見えてくる空き家問題について具体的な事例を交えて話をされた。レジュメに沿って紹介すると、まず「1.空き家の何が問題なのか?」という設問に対して、放置空き家における放火等
饗庭伸の本を読みたくて、本書を借りてみた。ただし、これは饗庭伸の他、薬袋奈美子や秋田典子など大学を異にする6名の研究者の共著。共同で実施した韓国と台湾におけるまちづくり調査の内容をまとめたもの。 ただ、まとめ方はかなり面白い。出だしの「アジアの地図をやわらかい頭で見てみよう」では、「逆さ日本地図」や「アジア回転地図」を見せて、固定的な世界観を壊すところから始めるのはかなりインパクトがあった。また、第2章「デザインカタログ」では6つのテーマごとに4~6つの事例が多くの写真やピクトグラム風のイラストとともに掲載されている。 これらを見ながら「自分にあわせてまちを変えてみる力」って何だろう?と考えた。「自分にあわせて」という部分は、みんなと一緒にではなく、「自分」となっており、協調ということは主眼にない。さらに疑問に感じたのは「変えてみる」の「みる」の部分。「変える力」ではなく「変えてみる」とい
人口減少に伴い、住宅や住宅地が余ってくる、空地や空き家が多く発生してくるということは、社会的に、そして住宅施策においても最重要な課題となっている。しかし本書はこの問題を都市計画の課題として考察し、方策を考えようとするものである。「はじめに」で以下のように記述されている。 ○住宅過剰社会だからといって、新築住宅をつくること、購入すること自体が悪いわけではありません。・・・問題なのは、新築住宅が、居住地としての基盤が十分に整っていないような区域でも、いまだに野放図につくられ続けられ、居住地の拡大が止まらないことです。(P9) 以下、各地域における住宅供給の実態と問題について記述される。最初は東京湾岸エリアにおける超高層マンションの乱立とそれを助長する再開発等促進区等による規制緩和について。続いて、都市計画法第34条第11項に基づく条例によって引き起こされた市街化調整区域での戸建て住宅の乱立。さ
「オランダの社会住宅」の訳者で「オランダの持続可能な国土・都市づくり」の著者である角橋徹也氏の講演を聴く機会があった。私が幹事を務める都市住宅学会東海支部公共住宅部会主催の講演会の講師になっていただいたもので、角橋氏へのアポイントメントから終了後の懇親会とその後のやりとりまで対応させていただき、大変勉強になった。 講演は、角橋氏の熟年留学後に執筆した2冊の本の内容をなぞるもので、前半、「オランダの持続可能な国土・都市づくり」をベースにしたオランダの国土、歴史、文化等に関する説明があり、その後、オランダの住宅事情、政治状況から、社会住宅制度の内容、運用、住宅協会の状況等の詳細に入っていった。 内容をたどるのは、先に紹介した2冊の本とダブるので省略し、レジュメに書き留めたメモを参考に、特に心に残ったことを記しておきたい。 まず、オランダの干拓の歴史と社会状況・人口動向の変化等が語られたが、「干
住宅金融支援機構東海支店の講演会があったので参加した。講師は明治大学専門職大学院長の市川宏雄氏。講演のタイトルは「リニアが日本を改造する本当の理由~リニアで名古屋が変わる」。リニア中央新幹線開業による名古屋圏への影響について様々な資料を元に語った。 リニア開通により名古屋と東京がわずか40分で結ばれることにより、300Km離れた空間が一体化。人口5000万人を超える巨大な大都市圏が出現すると見るべきだと言う。話はリニア新駅の現状を一つひとつ説明していくことから始まる。品川駅についてはJR東日本が積極的にまちづくりを進めようとしている。また、羽田空港の国際化により、わずか10分で羽田空港とつながる品川駅のポテンシャルはこれまで以上に高くなると指摘する。これに対して、相模原、山梨、飯田、中津川の各駅については、JR東海が開発に乗り出す動きは全くなく、地元自治体の対応もかなり差があるようだ。また
本丸御殿の整備が着々と進む名古屋城。先日は昨年5月から一般公開されている玄関と表書院の見学記を投稿したところだが、今度は考古学の先生による「名古屋城の秘密を読み解く」と題する講演会を聞きに行った。 講師となっていただいたのは奈良大学学長の千田嘉博教授。名古屋市出身の考古学者で城郭考古学が専門。考古学と言えば古墳などの遺跡調査を中心に、有史以前を対象としていると思われがちだが、「そうではありません」というところから講演はスタートした。これまで奈良時代以降は古文書を中心に、歴史学の立場から研究されることが主だったが、最近は発掘調査等を行うことで、古文書だけではわからなかったことが次々と明らかになってきている。例として挙げられたのが、島原の乱の舞台となった原城址の調査。調査で発掘された鉛玉などから、城内で撃ち込まれた鉄砲玉を十字架やもう一度鉄砲玉に鋳造し直していたことなどがわかってきているそうだ
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