沖縄の課題を論じるとき「貧困」は避けて通れない。古くから幾多の言説が溢れているが、多くはその悲惨さや窮状を悍ましげに伝えるにとどまる。それでは解決に至らない。本特集は「問題提起」ではなく、解決に向け具体的なアクションをもって果敢に挑む「沖縄チャレンジャー」に光をあてていく。初回は、本土の人間を巻き込んだ子ども食堂の話。ウチとソトのかかわり。ここに一つのヒントがある。 ▷特集:沖縄チャレンジャー(全4回) 興味関心はあれども、遠い対岸の地。筆者が初めて沖縄の地を踏んだのは今から9年前。記者となり、しばらく経った2011年3月であった。以降、上辺の沖縄像の向こう側にある「現実」に気づかされることになる。 内地で生まれ育ち、身近に沖縄出身者もいなかった筆者にとって、沖縄に触れる機会はほぼなかった。目を向けさせたのが、1990年代半ばに音楽シーンを席巻した沖縄のアーティストたちだった。「日本なのに