この半月ほど、韓国、中国で続けて中国外交に関するいくつかの会議に参加してきたので、その時の意見交換や印象を踏まえ、最近活発化している中国の周辺外交と日中関係や尖閣問題への影響について述べたい。 10月下旬、中国で「周辺外交工作座談会」が開催され、習近平国家主席が周辺外交の重要性を強調する演説を行った。このような会議が党中央で開催されたのは初めてのことである。習近平は、「中華民族の偉大な復興」の実現のためには、周辺諸国との関係を進め、友好関係を確かなものとし、相互利益につながる協力を進化させていくべきだと述べた。また、中国が安定した改革を進めていくために、良好な外部環境が必要であるという見解も示され、このことが日中関係にどのような影響を及ぼすか注目されている。 中国国内でも、周辺諸国の対中警戒感の高まりを懸念する声が強まり、このような会議が開かれることになったのだろう。国内に多くの問題を抱