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東京工業大学の細野秀雄栄誉教授(元素戦略研究センター長)は、鉄系高温超伝導物質の発見や液晶ディスプレー、有機ELテレビに使用されている“IGZO”に代表される透明酸化物半導体を創り出し、100年に一度の製法発見と言われる電子化物(エレクトライド)を用いた低温・低圧でのアンモニア合成方法の開発など、次々と偉業を成し遂げてきた。 (本誌編集長 山口泰博) セメントにおける高い電気伝導の金属状態も細野栄誉教授が発見したものだが、「超伝導物質」の論文は、2008年に科学雑誌サイエンスでブレイクスルー・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、論文引用数でも世界一を記録。2013年にはトムソン・ロイター引用栄誉賞を受賞し、ノーベル物理学賞受賞候補として有力視されてきた。 一般的に、どんなにすばらしい発明も、知財などで係争中の場合は、ノーベル賞受賞はないと言われる。 細野教授(当時)らが発明した「IGZO-TFT(I
新規事業を成功させるためには三つの関門を乗り越えなければならない。それは「悪魔の川」、「死の谷」、「ダーウィンの海」である。研究開発の場合、「悪魔の川」とは基礎研究という孤独な作業の中でもがき苦しみながら、それまで世界になかった何か新しいものを見いだすまでの辛苦である。次に出くわす「死の谷」とは、基礎研究の成果で見いだした新しいものの製品化、事業化に向けて開発研究の段階に進んでいくが、次から次に課題が噴出して連日連夜対策に追われる日々が何年も続く、この辛苦を表している。 最もつらいのが「ダーウィンの海」である。開発研究でもろもろの課題を何とか解決し、念願の事業化ということになる。工場が完成し、新製品が世の中に出ていくことになる。しかしながら、世の中の人々はその製品をすぐに買ってくれるわけではない。人々が新製品の価値を認め、市場が立ち上がっていくまでに、また数年かかる。これが「ダーウィンの海
高知大学の金哲史教授は、スズメバチが嫌がる成分を発見した。殺さずに生態系を守り、人との共存を図る忌避剤を商品化し、自ら設立した高知大学発ベンチャー「KINP(キンプ:Kuroshio Institute of Natural Product chemistry)」で販売を開始した。 スズメバチは、獲物となる昆虫が減ってくる夏の終わり頃から、ミツバチのコロニーを襲い、餌にする。養蜂農家にとっては迷惑な存在だ。また、非常に好戦的かつ攻撃的な性格で、巣の防御や樹液を分泌するクヌギなどの餌場付近では、他の生物を攻撃することもある。その毒は、セロトニンやアセチルコリン、ヒスタミンなどの神経アミン系の痛みや痒みを引き起こす毒と、アナフィラキシーショックを引き起こすペプチドや細胞膜とタンパク質を分解する酵素などの混合物で毒性が高い。また毒針は返し構造がないので、ミツバチのように一度の攻撃では抜けず、何度
米国テキサス州にあるオースティンは全米第2位のハイテク都市である。なぜ、この都市ではこのようにハイテク産業が活発化したのか、そしていま、どんな活動が行われているのか。最新事情をレポートする。 2015年3月13日から17日まで米国テキサス州オースティンで開催されたSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)に、日本の科学技術をベースにしたスタートアップ*110チームが参加した。SXSWは1987年にテキサス大学オースティン校の学生が始めた音楽祭であったが、その後、映画祭とインタラクティブ部門(SXSWi、図1)が加わり、今では約20万人近い参加者が訪れる米国最大級のビジネスイベントとなっている。インタラクティブ部門は今やスタートアップの登竜門となっていて、Twitterや決済アプリのスクエア(Square)など、世界的に有名なサービスの多くがSXSWiでお披露目をしていることでも知られる。 今
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