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ノーベル賞
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20世紀、社会哲学・批判的社会理論を展開したフランクフルト学派、その第一世代に位置づけられるT・W・アドルノ(1903年-69年)は、「同一性」への指向こそがファシズムや様々な暴力を生み出した元凶であるという批判を行ったことでよく知られている。他方、作曲家・音楽評論家でもある彼は、音楽の調性体系すらも西洋近代社会に特有なものであり、「同一性」を指向するものであるとして非常に厳しい批判を行っている。 一方でアドルノは、A.シェーンベルク(1874年-1951年)がつくり出した「無調音楽」技法を、もはや古びた調性音楽への批判であると高く評価する。しかし、同時にアドルノは、シェーンベルグの音楽を極めて「伝統」的な表現方法であるとする。どういうことか? この疑問は、また、「伝統」を「恣にならないもの」であるとするアドルノの伝統概念に深くかかわっている。 まず、アドルノは「伝統」と「伝統主義」を区別
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