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パターン・ランゲージは、身のまわりの世界をある視点から見るための「認識のメガネ」だ。そのメガネをかけることで、これまで注目してこなかったことが浮かびあがって見えてくる。 例えば、コラボレーション・パターンを通して、自分たちのチームを眺めてみることで、自分たちが何をやっているのか、そして、何ができていないのかが見えてくる。しかも、よりよいチームにするために何をするとよいかのヒントも見えてくる。 しかも、パターン・ランゲージという「メガネ」は、誰かがつくったものを使うだけでなく、自分たちでつくることができる。自分たちで自分たちの新しい「認識のメガネ」をつくることができるのだ。今後、井庭研では、自分たちでパターン・ランゲージ(認識のメガネ)をつくるだけでなく、パターン・ランゲージをつくる人(認識のメガネ職人)を支援したいと思っている。 世界をある視点で見る「認識のメガネ」(パターン・ランゲージ)
「いきいきと美しく生きる」ためのパターン・ランゲージ『ジェネレイティブ・ビューティー・パターン』(Generative Beauty Patterns, 通称 ジェネパタ)が完成しました! Generative Beauty Patternsは、自分らしく「いきいきと美しく生きる」ためのパターン・ランゲージです。"generative"(生成的)というのは、日々、自分で自分の「いきいきと美しく生きる」生き方をつくっていく、という意味です。 今回まとめた冊子には、48個のパターンが収録されています。各パターンには、「いきいきと美しく生きる」ことについて考えること・実現することを支援するヒントが書かれています。大切なのは、ここに書かれているのが「いきいきと美しく生きる」ための直接的で具体的な「答え」なのではなく、読む人ごとにその人らしさを踏まえながら、自分なりの「いきいきと美しく生きる」やり方
<< Syllabus for Iba Lab B2 (Fall 2012) Exploring Theories, Methods, and Practices for the Creative Society | main | 2012年7月7日(土)SFC七夕祭で、両学部長と教職員バンドやります! >> 井庭研で毎学期輪読している、論文執筆の“三種の神器”について紹介したい。 その三冊とは、『創造的論文の書き方』(伊丹敬之, 有斐閣, 2001)、『「超」文章法』(野口悠紀夫, 中公新書, 2002)、『考える技術・書く技術』(バーバラ・ミント, ダイヤモンド社, 1999)である。 1.『創造的論文の書き方』(伊丹 敬之) 1冊目は、『創造的論文の書き方』(伊丹敬之, 有斐閣, 2001)である。この本が素晴らしいのは、研究とは何か、テーマをどう探すか、仮説と証拠をどう育てるかとい
今学期SFCで担当しているアントレプレナー寄付講座「起業と経営」(2012年度春学期,竹中平蔵・井庭崇 担当)で行われたゲスト講演をもとに、そこで語られた「問題発見・解決をしながら生きる」ことについてのパターン・ランゲージを作成した。 この授業で来ていただいたゲストスピーカーは、佐野陽光さん(クックパッド株式会社)、小林正忠さん(楽天株式会社)、山口絵理子さん(株式会社マザーハウス)、山崎大祐さん(株式会社マザーハウス)、宮治勇輔さん(株式会社みやじ豚、NPO法人農家のこせがれネットワーク)、青柳直樹さん(グリー株式会社)、駒崎弘樹さん(NPO法人フローレンス)、今村久美さん(NPO法人カタリバ)、佐藤輝英さん(株式会社ネットプライスドットコム)である。 全員、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス:総合政策学部・環境情報学部)で学び、卒業した若き起業家たちである。ゲストスピーカーの方々に
僕の経験からすると、パターン・ランゲージのつくり方には、大きく分けて二つのアプローチがある。ひとつは、いくつかのパターンから書き始めるというもの(部分展開アプローチ)。もうひとつは、全体像を明らかにしてから個々のパターンを書くというもの(全体構築アプローチ)である。 いくつかのパターンから書き始める部分展開アプローチのメリットは、1つのパターンを書くことからでも始められること。つまり、それほど時間がかからずに、少数のパターンができあがるので、それを利用することもできるようになる。 部分展開アプローチのデメリットは、各パターンが「全体」のなかでどの位置を占めるのかがわからないまま、パターンを書かなければならなくなる点。全体像が見えていないので、どのような粒度や抽象度で書けばよいのかが定かではなく、最終的に一貫性や整合性がとれなくなる可能性もでてくる。 全体像を明らかにしてから個々のパターンを
井庭研では、パターン・ランゲージをつくる際に、自分たちのこだわりをブレインストーミングによってたくさん出したあと、KJ法によってまとめていく。そのときのコツがあるので、以下に書き出してみたい。 KJ法では、まず、大きなテーブルの上に、模造紙敷き詰める。複数枚の模造紙をテープでつなげて広い平面をつくる。この紙面の広さが、思考の可能性の広さだと考えた方がよい。なので、なるべく広くとりたい。 そして、その上に、アイデア(パターン・マイニングの場合には、取り組んでいるテーマに対するこだわり・コツ)を付箋に書いたものをランダムに貼っていく。この付箋は、その前の段階のブレインストーミングで書かれたものである。 模造紙の上に、貼ってみて、適度に空白のスペースがある方がよい。(ただし、実際問題として、かなり多くの付箋がある場合には、空白がつくりにくい場合もある。次のコラボレーション・パターン プロジェクト
現在、井庭研では、創造的なコラボレーションのパターン・ランゲージ「コラボレーション・パターン」(Collaboration Patterns)を制作しています(→ 井庭研B1シラバス)。 そのパターン・ランゲージ制作の活動風景を、映像としてまとめて、公開していきます。 第一弾は、パターン・マイニングのためのブレイン・ストーミングの回。 コラボレーションにおける重要なこだわりについて、とにかくたくさん挙げていきます。テーブルの上が徐々に埋まっていく感じを、映像で追体験してみてください。 Vimeo "Brain Storming for Making a New Pattern Language for Creative Collaborations (Collaboration Patterns Project #1)" Recorded by Collaboration Patterns
2012年度春学期の「シミュレーションデザイン」(井庭 崇, 古川園智樹)のシラバスを書きました。開講曜日時限は、火曜 3・4限です。がっつり文献を読んで議論するので、やる気のある人はぜひどうぞ。 科目:シミュレーションデザイン 担当:井庭 崇, 古川園智樹 開講:火曜 3・4限 【主題と目標/授業の手法など】 複雑で動的に変化するシステム --- 例えば生命や社会など --- を理解するためには、それに見合う道具立てが必要になります。そのような「思考の道具」として、本科目では「シミュレーション」の考え方に着目します。ここでいう「シミュレーション」とは、最も広義の意味で捉え、「物事の関係性が設定された状態から、それらの時間発展を内生的な変化として展開し、その振る舞いを観察して対象への理解を深める」ことを指します。この授業では、そのように広義に定義されたシミュレーションについて、思想・手法・
先日の井庭研 2011年度最終発表会での僕の講演「創造社会の思想と方法」のスライドをアップしました。 この講演では、「創造」とはどういうことかについて、作家の言葉を紹介しながら迫っていきました。 僕のメインメッセージは、次の通り。 本格的な「創造」とは、自分と創造物との間の主客の境界があいまいになるなかで、意識の外にある必然的な流れをつかまえるということである。 講演では、このことに関係する発言をしている作家の言葉をたくさん取り上げました。取り上げたのは、宮崎 駿 氏、久石 譲 氏、ミヒャエル・エンデ 氏、村上 春樹 氏、スティーヴン・キング 氏、森 博嗣 氏、小川 洋子 氏、谷川 俊太郎 氏と、川喜田 二郎氏。 これらの作家たちの言葉を次のようなまとまりで束ねて、「創造」とはどういうことかについて語りました。 つくっているのではなく、つくらされているという感覚 つくるというのは、冒険であ
NHKの春からの新番組「スーパープレゼンテーション」という番組にレギュラー出演することになりました。 NHK Eテレ 毎週月曜日 23:00〜23:25 「スーパープレゼンテーション」 4月2日(月)より 放送開始 http://www.nhk.or.jp/superpresentation/ この番組では、あの有名なTEDカンファレンスから、毎週おすすめのプレゼンテーション(talk)を、解説つきで紹介していきます。 メインのMCは、伊藤 穣一さん(MITメディアラボ所長, Joi Ito's Web)。 そして、英語ナビゲータ―は、 Kylee さん(アメリカ在住の女子高生シンガー, Kylee OFFICIAL WEB)。 番組での僕の役目は、TEDトークを「プレゼンテーション・パターン」で読み解くというもの。プレゼンテーション・パターンは、創造的プレゼンテーションの秘訣を34個まと
「パターンランゲージ 3.0: 新しい対象 × 新しい使い方 × 新しい作り方」 井庭 崇(慶應義塾大学総合政策学部) 1. はじめに パターンランゲージは,ある領域に潜む《デザインの知》を記述した言語である.ここでいう《デザインの知》とは,「問題発見+問題解決の知」のことである.つまり,どのような「状況」でどのような「問題」が生じ,それをどう「解決」すればよいのかという知見・発想を記述したものが,パターンランゲージということになる. このようなデザイン=問題発見・問題解決の知を記述した「言語」を作ることを考案したのは,Christopher Alexanderという1人の建築家である.彼は,住人が自分の住む家のまちをデザインするプロセスに参加するにはどうしたらよいかを考え,その支援方法としてパターンランゲージを考案した.そして,同僚とともに253のパターンをまとめ,本として出版した [1
今年もたくさんの対談・鼎談を行いました(おつきあいいただいたみなさん、ありがとうございました!)。 その対談・鼎談のうち、SFC Global Campus(SFC-GC)のサイトで映像が公開されているものをリストアップしました。どなたでも無料でご覧になれますので、興味がある回があれば、ぜひどうぞ。リンクをクリックすると、ブラウザ上で映像再生が開始します。 ■「“自分”から始まる学びの場のデザイン」 (市川 力さん × 今村 久美さん × 井庭 崇 鼎談, 2011年5月21日, 3時間) → 鼎談映像 《前半》・《後半》 ■「学びと創造の場づくり」 (中原 淳さん × 井庭 崇 対談, 2011年7月9日, 3時間) → 対談映像 《前半》・《後半》 ■「カオスの生成力」 (合原 一幸先生 × 木本 圭子さん × 井庭崇 鼎談, 2011年11月5日, 3時間) → 鼎談映像 《前半》・
『芸術と政治をめぐる対話(エンデ全集16)』(岩波書店, 1996)を読んだ。ドイツのファンタジー作家であるミヒャエル・エンデと、同じくドイツの現代美術家・社会活動家であるヨーゼフ・ボイスが行なった1985年の対談である。二人ともすでに亡くなっていることもあり、かなり貴重な記録だといえる。これが(ドイツ語ではなく)日本語で読めるというのは、実にうれしいことだ。 二人の話は最初から最後までほとんどすれ違ったまま進むのであるが、それゆえ、それぞれの考えが何度も違うかたちで語られていて興味深い。 ボイスは、社会という芸術作品をみんなでつくりあげる「社会芸術」というものを提唱する。芸術はこれからかたちを変えて「社会」をも作品とする段階にくる。そして、それは誰か一部の人間によってつくられるのではなく、全員がそれに関わり、いわば「社会芸術家」になる(ならなければならない)。そう語る。 これに対してエン
春から井庭研で取り組んできた「プレゼンテーション・パターン」がついに完成しました! 「プレゼンテーション・パターン」(Presentation Patterns、通称 プレパタ)は、創造的プレゼンテーションの秘訣をパターン・ランゲージ形式でまとめたものです。伝えたいメッセージの表現や、魅せ方、本番の心がけまで、プレゼンテーション・デザインにおける重要な視点と方法を34個収録してあります。 このプレゼンテーション・パターンを、ぜひ、みなさんのプレゼンテーション、表現、パフォーマンス、コミュニケーション等に活かしていただければと思います。 プレゼンテーション・パターンの冊子は、来週11月22日(火)・23日(水・祝)に六本木ミッドタウンで行われる SFC Open Research Forum(ORF)の井庭研ブースで配布します。みなさん、ぜひ来てください! ←※1日目ですべての在庫がなくなり
来週末11月12日(土)に、ソーシャルイノベーション分野のキーパーソンである井上 英之さんと、実践派の教育経済学者である中室 牧子さんをお招きし、社会を変える仕組み(特に教育/人材開発)について語り合います。興味がある方は、ぜひお越し下さい。この鼎談は、授業「パターンランゲージ」の一環で行なわれますが、履修者以外の聴講も歓迎します。 「社会を変える仕組みをつくる」 (井上英之さん × 中室牧子さん × 井庭崇 鼎談) 2011年11月12日(土)3・4限(13:00〜16:15) 慶應義塾大学SFC大学院棟 τ11教室にて 井上 英之さん 慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特別招聘准教授。ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京 ファウンダー慶應義塾大学卒業後、ジョージワシントン大学大学院、ワシントンDC市政府、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)を経て、若手の起業家支援を行
情報処理学会の会誌『情報処理』に、パターンランゲージに関する解説論文を書きました。小特集「ソフトウェアパターン:時を超えるソフトウェアの道」のなかの一連の論文のひとつです。 「パターンランゲージ 3.0:新しい対象 × 新しい使い方 × 新しい作り方」 (井庭 崇, 情報処理, Vol.52 No.9, 2011) 論文単位でPDF購入もできますし、Amazon等でも会誌の購入もできます。ぜひ、読んでみてください! 情報処理2011年09月号 『情報処理』 Vol.52 No.9, 2011年9月 小特集:ソフトウェアパターン ─時を超えるソフトウェアの道─ 編集にあたって(鷲崎 弘宜) ソフトウェアパターン概観(鷲崎 弘宜) パターンランゲージからソフトウェアパターンへ(江渡 浩一郎) セキュリティの知識を共有するセキュリティパターン(吉岡 信和) コラム:企業におけるパターン指向ソフト
この夏、英語の口頭での言い回しをしっかり身につけたいと思い、いろいろ本を探してみたところ、いくつか良さそうな本を見つけた。 どれも付属のCDに言い回しがたくさん収録されているので、ずっと流して聴きまくるとよいと思う。実際に使えそうな表現ばかりで、自分が使う場面がすぐに思い浮かぶ。 『プレゼンの英語:実践で役立つ表現1500』(有元 美津世, ジャパンタイムズ, 2011) ビジネスの例が多いけれども、国際学会で発表したり司会をしたりする研究者・技術者にとっても、かなり使える表現集だと思う。こういうことを言いたいのだ、まさに。 『リアル英会話表現集』(川口 エレン, 旺文社, 2010) 友人・知人との会話やパーティーなどで使えそうな表現がたくさん。こういうことをさらっと言いたいと、心から思う。日本語訳が日常的な言い方になっていて、かなりナチュラルなのも素敵。 『ビジネス Quick Eng
僕の授業「パターンランゲージ 2010」の配信が iTunes Uで始まりました。 実践知の言語化の考え方と方法に興味がある方は、ご覧ください。 パターンランゲージ 2010 @iTunes U → http://itunes.apple.com/itunes-u/id415430585 「パターンランゲージ」[井庭 崇] (慶應義塾大学 総合政策学部・環境情報学部 2010年度秋学期開講) この授業では、創造・実践のための言語として「パタ-ンランゲ-ジ」を取り上げ、その考え方と方法を学びます。パタ-ンランゲ-ジは、創造・実践の経験則 を「パタ-ン」という単位にまとめ、それを体系化したものです。かつて、建築家のクリストファ-・アレグザンダ-は、建物や街の形態に繰り返し現れる関係性をパタ-ンとしてまとめました。その後この考え方は、ソフトウェア開発の分野に応用され、成功を収めました。SFCでは
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僕は、個人・組織・社会の創造性(クリエイティビティ)に興味がある。創造的なプロセスと言ってもいい。そこで、創造性や創造的プロセスについてあれこれ考えたところ、創造という事態は、円環的なシステムとしてしか描けない、という結論に至る。こうして、オートポイエーシスのシステム概念を用いた 創造システム理論(Creative Systems Theory)を提唱することになる。心理学でも組織論でもない、創造性についてのまったく新しい捉え方である。 その理論の核心は、創造とは《発見》の生成・連鎖である、という点だ。生成した途端に消滅してしまう出来事としての《発見》。しかも、物理的世界とは異なり、《発見》はコンティンジェント(偶有的)な存在であり、別様でもあり得た可能性が絶えず伴っている。決定論的な因果関係で決められるのではなく、コンティンジェントな選択として、《発見》は生起するということだ。因果法則的
2010年度秋学期に慶應義塾大学SFC(総合政策学部/環境情報学部)で僕が行った授業「パターンランゲージ」の講義映像と資料が、全回分ネットで公開されている。パターンランゲージについての授業ということで、世界でもかなり珍しい授業だと思う。中埜博 氏、竹中平蔵 氏、江渡浩一郎 氏との対談も必見。興味がある方は、ぜひどうぞ。 「パターンランゲージ」@SFC-GC (Global Campus) 2010年度秋学期(担当:井庭 崇) http://gc.sfc.keio.ac.jp/cgi/class/class_top.cgi?2010_25136 この授業では、創造・実践のための言語として「パターンランゲージ」を取り上げ、その考え方と方法を学びます。パターンランゲージは、創造・実践の経験則 を「パターン」という単位にまとめ、それを体系化したものです。かつて、建築家のクリストファー・アレグザンダ
東北地方太平洋沖地震によって亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。そして、現在も被災地において、あるいは避難先において、不自由な生活を余儀なくされている方々に、心よりお見舞い申し上げます。 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では、大地震の被害のみならず、そこから派生した大津波や原発の問題などによって、大きな被害・不安が続いている。このような状況のなかで、僕はなかなか仕事が手につかなかったのだが、少しずつ動き始めたいと思う。そこでまずは、研究者としての専門を活かしながら、地震について見つめ直すことから始めたい。 ここでは、地震の規模と頻度の法則と、近年の日本の実データから、大地震の発生可能性について考えることにしたい。 地震の規模と頻度に関しては、「グーテンベルク・リヒター則」(Gutenberg-Richter Law)という法則が知られている。この法則によれば、地震
連載「モバイル時代の英語力強化法:日本にいながらの環境構築」のまとめ。 ● モバイル時代の英語力強化法:日本にいながらの環境構築(1) Introduction ● モバイル時代の英語力強化法:日本にいながらの環境構築(2) 1. 米国での研究生活で感じた自分の英語力の低さ 1.1 スピーキング 1.2 リスニング 1.3 ライティング ● モバイル時代の英語力強化法:日本にいながらの環境構築(3) 2. 日本にいながら英語力を高める方法 2.1 「言語のシャワー」を浴びる環境をつくる (オーディオブック / 講演映像 / 授業映像 / テレビ映像 / ラジオ音声) ● モバイル時代の英語力強化法:日本にいながらの環境構築(4) 2.2 表現のストックをため込む/使う (表現を学ぶための読書 / 適切な言葉の選び方を学ぶ / より適した表現を模索しながら書く) ● モバイル時代の英語力強化
井庭崇研究会B1(月曜5限) パターン・ランゲージによる実践知の言語化プロジェクト (魅力があり、想像力をかきたて、人を動かす「ことば」の探究) 【Important Dates】 2011年 1月13日(木) 5限 井庭研説明会 1月22日(土) エントリー〆切 1月27・28日(木・金) 面接 1月29日(土) 井庭研最終発表会(2010年度) 【目的・内容】 魅力があり、想像力をかきたて、人を動かす「ことば」を生み出すには、どうすればよいのでしょうか? ――― 本研究会では、そのような「ことばの力」を探究し、実践知を「パターン・ランゲージ」として言語化することを目指します。 パターン・ランゲージとは、デザインの知(問題発見+問題解決の知)を記述するための方法です。パターン・ランゲージの要素である「パターン」には、どのような状況(Context)のときに、どのような問題(Problem
来週の12月11日(土)の「複雑系の数理」の授業では、池上 高志さんと岡 瑞起さんをゲストにお呼びして、対談を行います。 池上 高志 × 岡 瑞起 × 井庭 崇 「不可視のパターンランゲージ」 日時:2010年12月11日(土)3・4限(13:00~16:15) 会場:慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC) 大学院棟 τ(タウ)11教室 池上さんは、人工生命の研究に取り組む複雑系研究者で、『動きが生命をつくる:生命と意識への構成論的アプローチ』という知的刺激に満ちた本の著者でもあります。「つくって理解する」という構成的理解を、コンピュータ・シミュレーションや、実際の物質、芸術などを通じて実践しています。かつてから僕が刺激を受けてきた複雑系研究者のキーパーソンです。 岡 瑞起さんは、東京大学 知の構造化センターの pingpongプロジェクトのリーダーです。pingpongプロジェクトで
これから数ヶ月の間、僕の授業ではゲスト講演・対談が目白押し。知的な刺激をたくさん、どうぞ! (どれも授業の一環として開催しますが、履修者以外の聴講も歓迎です。) 以下に、その予定をまとめておきます。 ■ 竹中 平蔵 × 井庭 崇 「政策のパターンランゲージに向けて」 日時:2010年11月27日(土)3・4限(13:00~16:15) 会場:慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC) 大学院棟 τ(タウ)12教室 ※SFC「パターンランゲージ」の一環。当日の映像はSFC-GCで後日公開予定。 ■ 江渡 浩一郎 × 井庭 崇 「創造と想像のメディア」 日時:2010年12月9日(木)4限(14:45~16:15) 会場:慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC) 大学院棟 τ(タウ)11教室 ※SFC「パターンランゲージ」の一環。当日の映像はSFC-GCで後日公開予定。 ■ 池上 高志 ×
2. 日本にいながら英語力を高める方法 さて、ここまでの話を踏まえて、「だから外国にいくことが大切です」という結論に達するのでは、あまりにも面白くないだろう。たしかにひと昔前までは、実際に現地に何年か住まないと身につかない、というのはひとつの真実だったのかもしれない。しかし、ここでは、それとは違う方向性を探求したい。「日本にいながらどうやって英語力を伸ばすのか」を考えたいのである。 この「日本にいながら」ということが現実味を帯びてきたのは、情報技術の発展のおかげである。インターネット経由で海外の情報・コンテンツが容易に、かつ安価に入手できるようになった。また、モバイル機器の登場によって、自分の身の回りに「パーソナルな環境」をつくり、持ち運ぶことができるようになった。これらを最大限に活用することで、日本で生活しながら海外にいるような環境をヴァーチャルに(実質的に、事実上そうであるように)つく
1. 米国での研究生活で感じた自分の英語力の低さ 1 . 1 スピーキング 米国滞在中、何が最も難しかったかというと、それは何といってもスピーキングだろう。これは、相当厳しい。まず、言いたいことが文としての体をなしていない。構造が明らかに変、単語がきちんと選べていない、時勢はめちゃくちゃ、論理的でない。内容が知的であるとか、説得的であるとか、魅力的であるということ以前の問題である。言いたいことを言葉にしようとした途端、まるで幼稚園児のようなレベルになってしまう(いや、幼稚園児の方がよっぽど口が達者かもしれない)。旅行で使う英語や、「自分は何をしたい」とか「○○はどこ?」という会話にはあまり問題を感じなかったが、概念的な説明や論理的に主張をしようとすると、途端に破綻する。これまで国際学会で口頭発表をしたときの「出来た」感は、一体何だったのか? 結局のところ、その場で話をつくり出せるほど、自分
<< COINs2010 (Collaborative Innovation Networks) 学会報告 その5 | main | トキコエとパタラン:井庭研究会(2010年度秋学期)スタート! >> 今日書店をぶらぶらしていたら、『量子の社会哲学』というタイトルの本が目にとまった。なんと、著者は社会学者 大澤真幸ではないか! 早速購入して帰ってきた。今月(しかもつい先日)出たばかりの本のようだ。 『量子の社会哲学:革命は過去を救うと猫が言う』(大澤 真幸, 講談社, 2010) 帯「量子力学と社会思想のミッシング・リンクを解く! 全知の神から無知の神へ!!」 まだ読んでいないので内容については書けないが、とにかく、量子的世界観が社会思想・社会哲学においても本格的に議論される時代が間もなく到来するという印象をもった。 物理学において古典力学から量子力学へのパラダイム・シフトが起きているに
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