サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
デスク環境を整える
wind.txt-nifty.com
先のエントリに対するプージャさんのコメントで、S紙がさっそく沖縄の事件に対するコラムをネットに掲載したことを、知った。 読んだ。 年に数回覚えるかどうかの、強い怒りとあきれがわき起こった。 筆者は、単なるばかではない。被害者が「一生背負わなくてはならないキズ」を負わされた重大事件だというのに、特定のイデオロギーに基づいた上で、現状のあり方を問う動きを「感情論」「ヒステリック」「情緒的反応」としか見ることができない人間が<事件は事件、安保は安保、と冷静に切り離し、日米同盟の死活的な重要さに思いをはせてこそジャーナリズムだ>と説いている。 花岡さん、あなたが「ジャーナリズム」なんて説いちゃだめですよ。そんな資格ないんだから。 筆者は、 <夜の繁華街で米兵から声をかけられ、バイクに乗ってしまう無防備さ。この基本的な「しつけ」が徹底していなかったことは無念、という以外にない> と、被害者
こんな新聞コラムを見つけた。 ********** 18歳は大人といえるか。こんな議論が、今月から法務省の法制審議会で始まった。憲法改正手続きのための国民投票法の投票年齢が、18歳以上となったことに伴うもの。現在の民法では、成人を満20歳と規定しているが、世界の大勢は18歳だ。 ▼投票年齢を引き下げれば、若い世代の声がより政治に反映されることになる。推進派の主張はもっともだが、総じて今の18歳は昔に比べて幼い気がする。親から独立して生計を立て、新しい家庭を作って、初めて一人前と認められた時代もあった。 ▼超高齢化社会で、大人であり続ける時間も長くなった。むしろ30歳くらいで、成人式を迎えるのが適当かもしれない。働くことや学ぶことに意欲を持てない人の層は、もっと上の世代にまで広がっている。もちろん10代で一人前の若者だっている。 ▼ 成熟の度合いは人それぞれ。大人か子供か、年齢で決め
ある殺人事件の取材に携わったときのことを思い出す。 自宅で殺された被害者を最初に見つけたのは、肉親だった。物証が乏しい事件だったが、「総合的」に判断して顔見知りの可能性が高い、との見方が強まるまで時間はほとんどかからなかった。そして各社が最重要視したのは、第一発見者の肉親だった。 自宅前での連日の張り込み。肉親ら遺族は取材にまったく応じず、対立が日に日に強まった。それがかえって、報道側が“疑念”を強める結果になった。「まったく取材に応じないのは、聞かれてまずいことがあるからではないか」と。他に有力な手掛かりがないこともあって、取材は肉親の周辺に焦点を絞った。 しばらくして、警察の捜査線上から肉親が消えた。取材も方針を転換した。肉親をほぼ容疑者扱いしたという事実を残して。 香川県坂出市での3人不明事件が弾けた。メディアは直前まで、行方が分からなくなった5歳児と3歳児の父親への取材を繰り
案の定だが、先日のエントリで言ったことは、またもや無駄だった。ある新聞の2日付コラムを以下に紹介する。 ********** 何か誤解があるのではないか。それとも意識的なすりかえか。先月29日に、沖縄県宜野湾市で開かれた集会のことだ。沖縄戦で起きた住民の集団自決をめぐり、日本軍が強制したとの記述を削除するよう求めた検定意見の撤回を求め、11万人(主催者発表)が参加した。 ▼集会で採択された決議では、「集団自決に軍が関与したことは明らか」だと、こぶしが振り上げられている。文部科学省の検定意見は、軍の関与を否定しているわけではないのに。たとえば、検定前のある教科書にこんな記述があった。 ▼「日本軍は、県民を壕から追い出し、スパイ容疑で殺害し、日本軍のくばった手榴弾で集団自害と殺しあいをさせ、800人以上の犠牲者を出した」。この後半部分が「日本軍のくばった手榴弾で集団自害と殺しあいがおこった
学生のとき、ベテラン記者に「君は記者になったら何をしたいの?」と問われた。漠然としか考えしか持っていなかったころだった。「社会でおかしいと思うこと、伝えなければならないことを伝えたいから」と答えると、その人は「それって自分の考えを伝えるってこと? それなら別に記者でなくても評論家や作家でもいいんじゃない」と言った。「う~ん」とうなるのが精一杯だった。 今なら、あの人が言おうとしていたことが分かる。記者とは、現場に行っていろんなものさまざまな角度から見て、そしていろんな人から話を聞く。とにかく歩いて見聞きする。そこで初めて、報道として伝えるべきことが分かってくる。もし思いだけでペンをとれば、それは自称コラムニストあたりに過ぎない。ニュースと主張はまったくの別物なのだ。 ミャンマーの首都ヤンゴンで、軍事政権によるデモ隊鎮圧などを取材していた日本人ジャーナリストが銃弾に命を奪われた。報道による
報道・メディアを中心にさまざまなものに焦点を合わせて記録。 プレイステーション3発売時から「謎のタイトル」として静かに関心を集めていた「AFRIKA(アフリカ)」が、「サファリ」ゲームとしてようやく世に出た。 内容は、プレイヤーが写真家となってアフリカの自然保護区に行き、写真の手配をあれこれ受けながら大自然を満喫する、というもの。開発当初は、いったいどのような形で着地するのか気になっていたが、もっとも自然なところに収まったのでは。この作品とコラボレーションを結ぶ「ナショナルジオグラフィック」も写真も好きということで、下にいくつか不満を挙げるものの、とてもいい作品と評価する。 最大の売りであるグラフィックは、時折不自然な動作がみられるが、概ね優れたもの。 操作性は、だいぶ難あり。いわば写真を撮るゲームだが、フォーカスポイントが中央に固定されているためにピント合わせと構図をスムーズにできな
62年前、沖縄戦での旧日本軍の組織的抵抗が終わったとされる「慰霊の日」。軍つまり国が国民を守らなかった事実は、何よりも「無責任」という大罪として解釈されるべき、と思う。 ところが、来年度から使われる高校教科書から、集団自決での「旧日本軍の強制」の記述が削除された。そもそも、なぜ民間人が手榴弾を持つことができたのかを考えれば、軍が「住民保護」とはまったく異なる発想と行動をしたことが明らかなのに。民間人が勝手に手榴弾を持って行った? そんなわけないでしょ。 よりにもよってこのタイミングで、産経新聞は政治的な姿勢を示した。エントリが汚れるので、リンクを張るだけにする。 【主張】沖縄戦集団自決 文科省は検定方針を貫け 【正論】拓殖大学教授・藤岡信勝 「政治的妥協」の愚を繰り返すな ったく、社説は毎度のことながら、また東京本社の論説委員室から一歩も出ないで書いたな。報道人としての規範意識ゼロ。
全国の県庁所在地で3日、自民党青年部・青年局の「全国一斉街頭活動」があった(一部地域を除く)。一部では「ネタか?」と話題を呼んでいる自民党製作のビラも配布された。 「ナンセンス」が第一印象。政府・与党は10年間なにしてたの? 「社会保険庁が悪いんだよ!」って、あなたたちが監督責任者でしょ。「菅直人が厚生相だった」って当時の首相は? 自治労がとことんダメなら全官公庁を解体する必要があるんちゃうん?…とまあ、字面だけでも突っ込みどころ満載。 さらに読むと、やや矛盾する点もある。ビラは「今後1年間で未確認年金記録5000万口すべてを名寄せする」とした上で、社会保険事務所が週末も窓口対応するなどとアピールしているが、現状でもこのくらいのかなりハードな仕事をさせることができるんだったら、わざわざ社保庁を解体する必要はないんちゃうん? と感じる。怠け者ばかりで常識外れの労働慣行が横行していたから、と
嫌いな連載の一つに、産経の「溶けゆく日本人」がある。 なぜ嫌いかって、プロット通りに取材を進めてなんとしてでも枠にわめようとする狙いがあまりにあからさまで、取材対象者を単なる道具としか認識していない「俺様」ぶりがひどいから。 以下は5月31日朝刊から、連載の一部を引用した。強調部は僕による。 ********** 【溶けゆく日本人】イージー恋愛 傷を恐れ簡単リセット 「山ほどの男性に好かれるより、1人のいい人に好かれる方がいい。私の周りには、なんでいい人がいないんだろう…」 十数年の結婚生活を経て、離婚に踏み切ってから5年。大阪市内に住む女性(38)は、こう言ってため息をつく。生活保護を受けながら、受付業務など短期間のパート勤務を繰り返しているが、「生活保護費を減らされるのは困るから、なるべく休みは多く取る。私は到底、自立なんてできない」とこぼす。一方で、こんな生活から早く抜け出
少し前、こんな記事を見てあきれた。 ********** クラスター爆弾「島国を守るのに大変有効」と空幕長 多数の小型爆弾を拡散し、不発弾被害などが問題視されている「クラスター爆弾」について、航空自衛隊の田母神俊雄幕僚長は25日の定例記者会見で、「島国を守るのに大変有効」とした上で、「(日本が防御のため使う際に)被害を受けるのは日本国民。占領されることと、どちらがいいか考えた時、防衛手段を持っておくべきだ」と述べた。 この発言を巡り、「誤解を与えた」として約2時間後に再び会見し、「国民の頭の上にクラスター爆弾を落とすということではない」と釈明。「占領される被害より不発弾で被害が出る方がましということか」との質問に、「不発弾の被害は非常に小さい。国を守れずに人権弾圧などが敵性国によって行われれば、大変な被害が出る」と説明した。(2007年5月25日20時16分 読売新聞) ******
誰かが社会問題化させている感のある「『学校給食費未納問題』問題」。これまで複数のエントリであれこれ書いてきたけれど、いま一度、基本的な要素をおさらいするために、Q&A方式でまとめる。 1Q:学校給食費未納問題とは、なんですか? A:主に、文部科学省が2007年1月24日に発表した「学校給食費の徴収状況に関する調査」の結果で明らかになった、全国の国公立小中学校での給食費の未納額や未納者数などに対する、メディアと世論などの反応の一つ。全国紙では、前年に独自調査を行った読売新聞と、親の「規範意識」を主題とした連載を行うなどした産経新聞が、未納を「問題」とみなし強く批判している。 2Q;未納問題って、そんなに深刻なの? A:学校給食を行う全国の国公私立の小中学校約31900校のうち、給食費未納の児童生徒がいる学校は、小学校が40・4%、中学校が51・2%。 また、全児童生徒に対する未納者の割
(先のエントリの続きです) 宇都宮市教委の「学校給食費納入確約書」の一件は、繰り返しになるが栃木県の県紙、下野新聞がスクープし、全国紙がすぐ後追いするニュースとなった。同紙は一報を伝えた4月11日以降も立て続けにこの件を詳細に報じた。 市教委の狙いは何か。同紙は13日付朝刊社会面で、市教委トップのインタビュー記事を掲載している。 ********** 宇都宮市教委・伊藤文雄教育長に聞く/Q学校給食費なぜ納入確約書?/滞納させない仕組み必要/学校通じ説明提出必ず要求 学校給食費納入確約書問題で、宇都宮市の伊藤文雄教育長は十二日、下野新聞社の取材に応じ、「連帯保証人付き確約書を通して滞納問題の深刻さを保護者に理解してほしかった」と述べた。学校に十分な説明をさせ、保護者の疑問を払しょくするとして、確約書の提出を全保護者に求める考えをあらためて示した。一問一答は次の通り。 (聞き手 藤田りか
文科省が頑張って初めて学校給食費未納状況を調査したので、僕も力になろうと、調査結果で示されなかった数値を割り出してみました。 (誤って文章の一部を削ったことに気付かず、話の流れが途切れた部分があり、一部を書き直しました。読みにくかった方、ごめんなさい) 昨日のエントリの続きです。 学校給食費の未納者数と未納額について、未納があった学校のうち「かなり増えたと思う」「増えたと思う」と回答した学校が49%だった、とだけ文科省が発表し、調査した全学校に占める割合が21%だったと算出しなかったことは、繰り返しになるけれど、統計の扱い方としては不適切だと思う。 同じことは、未納の原因と、未納者数と未納額の「増加」の原因についての質問にも、当てはまる。 未納があった学校のうち、未納の原因について「保護者としての責任感や規範意識」と認識しているケースは60%、「保護者の経済的な問題」は33・1%、いずれ
(補足した内容のエントリもどうぞ) ニュースサイト「J-CAST」の16日付記事「給食費滞納に強硬策広がる 宇都宮市は『連帯保証人』」のリード部分に、おやっと思った。 「学校給食費の滞納が社会問題化する中、強硬策に出る自治体が相次いでいる」 給食費滞納って「社会問題」なのか…って本当? 「社会問題」になるほどの問題なの? いまさらながら思い立って、ぱらっと調べた。いくつか警戒しなければいけないと思う点が見つかった。本文が長くなるので初めのうちに挙げる。 1.文部科学省は2006年11-12月に、初めての学校給食費未納状況調査を行ったが、データは2005年度のもの。つまり、文科省が調査に踏み切る時点で、全国の国公立の小中学校でデータがそろっていた。徴収という業務上必要なデータだから、各学校や教委は定期的に未納者数や未納額をまとめていた、とみるのが妥当だろう。なぜ文科省は今回初めて、全国
19日朝、大阪市営地下鉄御堂筋線本町駅で、女性が男性客と接触して線路に転落したが、気付いた20歳の駅員が線路に飛び降り、女性をホーム下にある待避スペースに避難させた。列車は約40メートル手前で停車した。 NHKのニュースで知ったが、救助した駅員は本当に「よくいる若者」という雰囲気で、制服を着ているというよりは着せられているという感さえあった。でもそんな普通の若者が、女性を助けた。列車との距離は40メートル。数字だけを見ると余裕があるように思うが、列車は急には止まれないし、わずか数秒の差で停止位置は十メートル単位で変わる。彼は「とっさに体が動いたんで」と、何を話すのか図りかねているような表情で話していたが、実際は生死の差がほとんどない救出劇だった。「えらい、よくやった」と画面に向かって言った。 それなのに、NHKのニュースでは「救出した駅員」とだけ字幕が入り、名前などは報じられなかった。朝日
眠りにつくと、僕は採用試験の面接官になっていた。 次の方どうぞ。 「失礼します」 こちらにおかけください。…。まず自己紹介をしてください。 「やすべしんざぶろうと申します。正慶大学からまいりました。よろしくお願いします」 はい。では、この会社を受験しようと思った理由をお聞かせください。 「はい、長い歴史と文化を持つ御社に入り、他社があこがれと尊敬を抱くような美しい会社にしようと考えたからです。祖父が御社にお世話になったこともありますので、小さい頃から御社のことを教えられました。そしていま、若い力で新たな会社づくりに臨みたいと思います」 そうですか。学生時代は何をしてきましたか。 「はい、サークルの幹事長をしました。そして、カルト集団のサークルに強引に勧誘された仲間たちの救出に力を尽くしました。リーダーシップには自信があります。サークルからミスコンの候補を出したときには広報活動
「暗くて嫌になるニュースばかりじゃなくて、もっと明るくて気分が楽しくなるような話題を載せてほしい」。会社にはときどきこんな要望が読者から寄せられる。 でも、「明るくて気分が楽しくなるような」ニュースが人気を集めるかといえば、決してそうでもない。身の回りには、あなたが思う以上にずっと多く、楽しいことや明るい話題があるから。サッカーW杯やオリンピック、皇室の慶事といった話題にしても、数日も続けていると多くの人が飽きてしまい、今度は「他にもっと取り上げるべきことがあるだろう」というご指摘をいただく。 販売部数を伸ばし視聴率を上げ、ネットのアクセス数を増やす話題の多くは、事件や事故など不幸を扱う「暗くて嫌になるニュース」であったり、誰かのゴシップだったりする。「かわいそう」「なんてことを」「許せない」「お馬鹿さん」といった感想を多くの人が持つ出来事ばかりだ。 先日、ハコフグさんのブログで知った
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『wind.txt-nifty.com』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く