遺言の意義 遺言とは、自分が生涯をかけて築き、かつ、守ってきた大切な財産を、最も有効・有意義に活用してもらうために行う遺言者の意思表示です(なお、遺言には、非嫡出子を認知するなどの身分上の事項に関する遺言もありますが、このQ&Aでは、財産上の事項に関する遺言について説明することにします。)。 遺言による相続争いの防止 世の中では、遺言がないために、相続をめぐり、親族間で争いの起こることが少なくありません。しかし、今まで仲の良かった者が、相続をめぐって骨肉の争いを起こすことほど、悲しいことはありません。 遺言は、上記のような悲劇を防止するため、遺言者自らが、自分の残した財産の帰属を決め、相続をめぐる争いを防止しようとすることに主たる目的があります。 法定相続 遺言がないときは、民法が相続人の相続分を定めているので、これに従って遺産を分けることになります(これを「法定相続」といいます。)。 遺