異見交論 第1回 自民党税調会長 甘利 明 氏 国立大学は「知識産業体」の自覚を 大学とは何か。どんな価値を持ち、進むべき道はどこにあるのか。 本連載では、大学人や政治家、官僚、財界人らに大学への本音を聞く。 文・松本 美奈 ジャーナリスト、一般社団法人Qラボ代表理事 写真・清水真帆呂(東京フォト工芸) 「イノベーション」をキーワードに進む国立大学改革。最大の狙いである日本経済の活性化に向け、主導権を握るのは、当の大学でも文部科学省でもなく官邸、そして政治家だ。その1人、自民党税制調査会長の甘利明氏は国立大学に対し一貫して、自律した「知識産業体」への変身を求め、改革のための枠組みづくりに取り組んでいる。日本に大学が誕生して約140年。国立大学の改革が常に大学の全体像を変えてきた。政治主導の改革は、大学をどう変えるか。 国立大学はスズメの子 ――今の国立大学をどう見ているか。 甘利 ポテンシ