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・経済政策を考える場合に、まず、どのような政策目的を、どのように設定するかが重要な問題になります。個人レベルの選好や希望は人それぞれ違いますが、それを社会的なレベルの目標にするためには一定の手続きが必要になります。社会的厚生関数の概念は、社会を構成する構成員の選好指数を要素とした社会全体の厚生の大きさを示す関数です。それは政策目的の設定に含まれるある一定の価値判断を表現すために用いられる概念でもあります。 ・社会的厚生関数に関する問題は、経済政策の固有の問題として重要ですが、その内容を深く掘り下げていくと、多くの難題にぶつかることになります。なにしろ、その議論の多くはノーベル賞級の学者によって展開されたものです。勉強するほうもノーベル賞級の能力を要求されることになります。しかし、以下では数式や言葉の難しさに惑わされないで、それぞれの社会的厚生関数が、どんな意味、価値観を表しているかに重点を
この講義ノートの構成は、酒井邦雄・寺本博美・村上亨・吉田雅彦著『経済政策入門』成文堂、2002年、に基づいています。
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出所)丸尾直美『入門経済政策』中央経済社,1988年,5ページ. 最後のDの領域は、目的と手段のどちらも非経済的な場合であり、通常は経済学でも経済政策でも対象にはならない領域である。ここには、技術的な政策や外交政策などの政治的政策などが含まれるが、間接的な効果や影響を考慮すれば、経済政策の問題とまったく無関係であるような場合は、現実的には稀有であると考えられる。 経済政策の目的に関しては、経済成長や経済効率、雇用・物価の安定、公正な所得分配などの経済的目的は、芸術、文化、政治的自由、平和、隣人愛、生活の質などの非経済的目的と区別され、後者は主として非経済的手段である制度の変更と関連づけて論じられるのが一般的である。 以上のような分類は、多様な経済政策の違いを明確化するための便宜的な方法であり、実際には1つの政策目的ないし政策手段が多様な性格を有することはいうまでもない。第1に、国民所得水準
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