戦乱の地クランツ大陸に平和をもたらした神聖女王クラナ。後世にて史上最高 の名君と湛えられる彼女の正体を知るものは少ない。実際に莫大な政治的成果 を上げ、慈愛の君として知られた彼女。部下達を上手く使いこなし、実際に平和 で平等な社会を築き上げた彼女。しかし……その真の姿は、人では無かったの である。彼女の心にあったのは、人類に対する侮蔑。そして、客観視点のみ。慈 愛の政治を行い、成果を上げたのは、それが人間を良く知る彼女にとって都合 が良かったからに過ぎないのだ。 闇の獣クラナが産まれ、大陸を制圧するまでを描く、暗黒寄生ファンタジー