『関ケ原』という映画を見た。僕は普段は映画などはとんと見ないし、ましてや映画館などに行くような人間ではない。どうもあの映画館での長くじっと座りながら一つの動画に集中する行為自体が苦痛なタチであるし、一人鹿児島に来ているわけで、お一人で映画館ってのもいかにも悲しいからである。だが、ぼんやりとだが、まっとうな週末をたまには送ろうと、何がまっとうかがよくわからない自分がじっくり考えてたどり着いたのが、早起きして朝一番に映画館へ行こう!ということであった。 映画『関ケ原』は、僕が敬愛する国民的作家と言われた司馬遼太郎の『関ケ原』がその原作である。映画では、豊臣秀吉がなくなるあたりから、関ケ原の戦いが決着するまでを石田三成を中心に描いていた。映画を見る前から秀吉の死から関ケ原の戦いまでを映画にするのは、いかにも時間的に無理があるし、そもそも歴史を詳しく知らない人が見ても、にゃんとも思わないだろうと考