生命保険最大手の日本生命保険は、資産運用目的で保有する国内企業の株式のうち、10〜20%程度を今後5年かけて減らす検討に入った。金融危機で国内の金融機関は、保有株の株価下落などで多額の損失を計上、株価に過剰に左右される経営からの脱却が迫られている。保険会社の健全性に対する規制強化も予定されており、リスク軽減が必要と判断した。 削減には信託銀行を活用し、市場への悪影響を抑える。保有株の削減は多くの金融機関にとって経営上の課題となっており、日生の大量削減が、他社の方針に影響を与える可能性もある。 日生は44兆円(09年3月現在)の金融資産を運用する日本最大級の民間の機関投資家。国内株式は約12%の5兆5千億円(同)で、このうち1兆円分(同)程度の削減を検討している。株式の名義をいったん信託銀行に移す「管理信託」の手法を用いる方向だ。一度に株式が市場に流通しないため、当該企業の株価の極端な下