京都市が東日本大震災の発生1年にあたる来年3月11日に初開催する「京都マラソン」の交通対策が行き詰まっている。当日は日曜日で、人気観光地の世界遺産を回る想定コースで実施されれば市街地の大渋滞が予測されるが、市の渋滞解消策は効果の不透明な車の使用自粛を市民に呼びかける程度。道路の使用許可を出す京都府警は「市の計画は絵に描いた餅だ」と突き放し、中止を求める声まで上がり始めた。 京都マラソンは、市と京都陸上競技協会が主催する市民参加型のフルマラソン。復興支援もスローガンに、約1万5千人の参加を見込む。 市などは、マラソンを通して京都の歴史・文化を感じてもらおうと、観光客に人気のある寺社を巡るコースを計画。西京極総合運動公園(右京区)を出発、仁和寺(同)や上賀茂神社(北区)、銀閣寺(左京区)などの世界遺産を回って平安神宮(同)でゴールする最終案をまとめた。