戦国時代後期の武将・真田信繁(幸村として知られる)の自筆書状原本が発見されたことが24日わかった。 書状は関ヶ原の合戦後に流された九度山(くどやま)から、兄・信之(信濃上田藩、のち松代藩主)に仕える義兄の小山田茂誠(しげまさ)に宛てた長文のもの。東京大学史料編纂所が明治37年に作成した影写本(えいしゃぼん)という形式の「写」(原本ではなく、筆写したもの)が知られていたが、原本はながらく所在不明になっていた。内容は、長い配流生活で便りをくれる人が減り、義兄からの手紙を喜ぶとともに、自らが老いたことを嘆いている。 今月に入り、丸島和洋氏(国文学研究資料館特定研究員・慶應義塾大学非常勤講師)の著書『真田信繁の書状を読む』(9月22日発売 星海社新書)掲載の写を見た三重県の個人収集家が、古書店で原本と考えられるものを発見し、掲載されている写と見比べた上で購入。その後、丸島氏が鑑定を行った結果、