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「中国に工場をもつグローバル企業83社が、新疆ウイグル自治区に住むウイグル人を強制労働させている。このうち日本企業はユニクロ(ファーストリテイリング)や無印良品(良品計画)などの12社」。この事実を、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウがオンラインイベントで報告した。中国政府が民族同化を目的に運営するウイグル人強制収容所は2017~19年の3年で、収容者300万人(国内に住むウイグル人の約30%)のうち約8万人を収容所から工場へ移送したといわれる。 新疆綿の栽培で強制労働か 少なくともグローバル企業83社のサプライチェーン(供給網)に、ウイグル人の強制労働がかかわっていると判明したのは、2020年3月のことだ。オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)が「ウイグル人が売りに出ている」という内容の報告書を発表した。 ASPIが報告書に載せたグローバル企業83社は、アディダス、ナイキ、ギャップ、
東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見をする、スミフルのバナナ梱包工場の労働組合のポール・ジョン・ディゾン委員長ら(2019年6月18日、FoE Japan撮影) スミフル(旧・住商フルーツ)がフィリピン南部のミンダナオ島で経営するバナナ梱包工場で、ストライキに参加した労働者ダニー・ボーイ・バウティスタさん(当時31)が殺されてから1年。国際NGO「FoE Japan」が「甘熟王」などスミフルブランドのバナナの不買運動を呼びかけている。フィリピン人労働者らは2018年10月、工場で使う化学薬品による健康被害や違法な請負雇用などの労働条件の改善を求めるストライキを決行。これに参加した約700人の労働者が不当解雇されていた。 ■暴力・放火・殺人 FoE Japanが10月31日から呼びかける「スミフルバナナ・ボイコット!キャンペーン」は、ちょうど1年前にストライキに参加したダニーさんの殺害
インドでは伝統的な療法「ホメオパシー」が貧困層から富裕層まで広く信頼を得ている。コルカタ在住のアンジャム・ムッカルジーさん(48歳)は末期がんを患ったが、ホメオパシーの治療を始めてわずか4カ月でほぼ完治した。「自分が治療を受けるまで、ホメオパシーの効果はぜんぜん信じていなかったのに」と喜ぶ。 コルカタの中心部から車で30分の住宅街に、ホメオパシーを専門とするスニルマル・サーカール医師の診療所がある。平日の午後3時、玄関に入りきらない靴やサンダルがドアの外まで無造作に置かれていた。ここにムッカルジーさんは、兄の運転する車で2時間かけて通う。 ムッカルジーさんはおよそ1年前に、肺がんが周囲の臓器に転移しステージ4と診断された。最初は大きな病院で化学療法を受けた。副作用で髪はすっかり抜け落ちた。だが病巣は一向に小さくならなかったという。 ホメオパシーの治療を始めたきっかけは、同じステージ4の肺が
アフリカが脱フランスする道筋について熱く語るベナン人実業家のゾマホン・スールレレ氏。山形大学に留学し、その後、日立製作所で働いていたこともあって日本語は流ちょうだ(ベナン・コトヌーで撮影) フランスから西アフリカ諸国が独立しておよそ60年。「西アフリカ諸国はいまだにフランスの支配から抜け出せていない。これからの時代はアフリカ人がアフリカ発展の中心にいるべきだ」。こう熱弁を振るうのは、日立製作所に6年勤めたベナン人で、西アフリカ・ベナンと日本に拠点をもつ会社「アフリカネットワーク」のゾマホン・スールレレ社長だ。 フランスが西アフリカ諸国をいまだに支配している象徴が、フランス語圏の西アフリカ8カ国で使われる共通通貨「CFA(セーファ)フラン」だ。CFAとは「アフリカ金融共同体(Communaute Financiere Africaine)」の頭文字をとったものだが、植民地時代の略は「アフリカ
「(日本人には)脱亜論の考えから抜けてほしい」。第二次世界大戦中にマレーシアで起きた日本軍による華人虐殺を1970年代から調査してきた高嶋伸欣琉球大学名誉教授(75)は、終戦から74年が経過してもなお、日本のアジア蔑視思想は変わらない」と指摘する。 ■侵略か、進出か マレーシアでの調査を高嶋さんが始めたきっかけは、1977年にマラッカを訪れたことだった。駆け出しの高校教師だった高嶋さんは、地理の授業の研究のためにゴム園やスズ鉱山などを回っていた。 昼食をとろうとマラッカ州郊外にある農村の食堂に入った。すると年配の店員に尋ねられた。「戦時中に日本軍がこのあたりで大勢の住民を殺したのを知っているか」 「知らない」と答えたところ、その店員は車でマラッカ市内の追悼碑まで案内してくれた。このときの経験が原点となり、以後、毎年8月には現地調査に足を運ぶようになった。 日本人を対象に、追悼碑などを巡る「
都内で開かれた「モザンビーク・ブラジル・日本 3ヵ国民衆会議2018」のセッションのひとつ「日本の私たちと今世界で『大豆』をめぐって起こっていること」(主催:国際NGO・GRAIN)に出席した社会・教育支援団体連盟(FASE)のジアナ・アギアール氏(右)と土地司牧委員会(CPT)のイゾレッチ・ウィシニエスキー氏(セラードを守る全国キャンペーンにも所属)。ブラジル・セラードで起きている“知られざる事実”を報告した ブラジルから初来日した社会・教育支援団体連盟(FASE)のジアナ・アギアール氏と土地司牧委員会(CPT)のイゾレッチ・ウィシニエスキー氏は、このほど都内で開かれた「モザンビーク・ブラジル・日本 3ヵ国民衆会議2018」(主催:3カ国民衆会議実行委員会)に登壇した。このなかで、ブラジル中部の熱帯サバンナ地帯「セラード」を“世界最大の大豆生産地帯”へと変貌させた国際協力機構(JICA)
イスラム教徒はなぜ、未婚の女性に処女であることを求めるのか――。「処女であることは、その人のモラルの高さを見極める判断基準になるからだ」。これは、インドネシア・スマトラ島北端の街バンダアチェで観光ガイドをする男性ワワンさん(仮名、45歳)の言葉だ。 2本指テストは150円 断っておくが、バンダアチェを州都とするアチェ州はインドネシアで唯一、シャリーア(イスラム法)が適用される厳格なイスラム教の地域。「酒などもってのほか」というほどワワンさんは敬虔なイスラム教徒だ。 イスラム教の聖典コーランは婚前交渉を厳しく禁じている。ワワンさんによると、その戒律を守り、結婚まで処女を貫くということは、その人の誠実性、真面目さ、信仰心の厚さを示しているという。 アチェ州の病院では驚くことに、処女検査がいまだに行われている。妻となる女性のモラルを確かめるため、結婚前にこの検査を受けるのは慣習だ。2本の指で処女
埼玉大学の3年生で、経済協力開発機構(OECD)学生大使のアトレー・シュレヤスさん。「日本でずっと暮らしたい」と流ちょうな日本語で話す 「インドでは上位カーストの若者は希望する大学にも入れない。これは逆差別」。こう不満をもらすのは、埼玉大学に通うインド人留学生で、最上位カーストであるバラモンのアトレー・シュレヤスさんだ。貧富の差をなくそうとインド政府は独立3年後の1950年から、下位カーストの人たちを大学入試や公的機関への就職で優遇する「留保制度」を導入してきた。インドの政治家にとっては、多数派の下位カーストの人気取りをするのが選挙で勝つうえでは重要。こうした大衆主義をインドでは“カースト・ポリティクス”(カーストの政治利用)と呼ぶ。 過半数に優遇政策!? カースト制度が憲法で廃止されたのは1950年。これと同時にインド政府が導入したのが留保制度(アファーマティブ・アクションの一種)だ。歴
タンザニアを訪問したララアース(Lapis Lazuli Earth)の小笠原絢子さん(左)。年内には、バース・フィスチュラの専門病院があるエチオピア・アジスアベバを訪問する予定だ 「今まで知らなくてごめんね」。医療関係者の間でさえ知られていない病気がある。「バース・フィスチュラ」だ。冒頭の言葉は、この病気の過酷な現実を初めて知ったとき、助産師の小笠原絢子さんの口から思わずもれたものだ。 小笠原さんがバース・フィスチュラを知ったのは2015年2月。米国のドキュメンタリー映画「A Walk to Beautiful」を観たときだった。「なぜ、こんな現状があるのだろう、と映画の帰り道に気持ちが落ち込むくらいの衝撃でした」と当時を振り返る小笠原さん。日本の大学院で研究することになったテーマとの運命的な出会いだった。 ■家族に捨てられる バース・フィスチュラとは、出産時に起こる合併症。膣(ちつ)と
JICAプロジェクト「プロサバンナ」は誰のための開発? モザンビークの農民を支援するNGO職員へのビザ発給拒否続く アフリカ南東部モザンビークの日本の政府開発援助(ODA)プロジェクト「プロサバンナ」を推進したいモザンビーク政府は、国際協力NGO「日本国際ボランティアセンター(JVC)」の職員である渡辺直子氏へのビザ発給を拒否し続けている。JVCがプロサバンナに反対する農民を支援しているというのが理由とされる。プロサバンナは日本とブラジルが協力してモザンビーク北部の農地を開発するものだが、モザンビークの農民組織の間では土地が奪われるのではとの不安が根強い。「日本政府はプロサバンナに非協力的な組織は少数意見として無視する方針」との内部告発も明るみになったなか、渡辺氏は「住民の声を聞かないで、誰のための開発なのか」と怒りを表す。 ■ビザ拒否は市民の弾圧 渡辺氏は、8月24~25日にモザンビーク
東京・目黒にあるマスジット(モスクの意)・インドネシアの隣のインドネシア人学校の校舎では礼拝後、イフタール(断食明けの食事)が配られる。メニューは、鳥肉の甘いケチャップ煮込みやソト(スープ)など、インドネシア料理のオンパレードだ 断食はダイエットにならないのよ――。5月26日(日本の場合)に始まった今年のラマダン(断食月)で、プチ断食に挑戦する日本の若い女性たちが増えている。巷では“ラマダン女子”と呼ぶ人も。イスラム教徒たちはラマダンの最中、妊婦や病人、旅行者を除き、日の出から日没まで飲み食いをしてはいけない。だが世界最大のイスラム教国インドネシアの人たちは「夜中にたくさん食べ、すぐに寝るからダイエットにはならない」と口をそろえる。 太陽が沈み、ご飯を食べて良い時間になることをインドネシアでは「ブカ・プアサ」(断食明け)と呼ぶ。今年の東京の場合はだいたい午後7時ぐらいだ。ブカ・プアサの時間
「貧しいからといって不幸とは限らない」。こんな主張をする人が日本に、とりわけ若者の間には少なくない。ミャンマー・ヤンゴンの貧困層(いわゆる庶民)にインタビューすると、確かに現状に満足しているケースが多い。しかし、それは貧困層の中でも「上のクラス」の場合だ。どん底にいる人は幸せを感じる余裕などない。「貧困=不幸ではない」という主張は、途上国の上辺だけを見た日本の若者の思い込みに過ぎないのではないか。 取材で訪れたのは、ヤンゴンの貧困層が暮らすダラ地区。日本と変わらない高級なショッピングモールの建設ラッシュが続くヤンゴンのダウンタウンから、国際協力機構(JICA)が支援したフェリーに乗ってヤンゴン川を渡った対岸にある。ダラにはビルらしいビルは見当たらない。またダウンタウンの住人の多くがダラに行ったことがないことからも、ダウンタウンとダラの間には“見えない国境”がある。外国人の目からも格差は一目
「フィリピンで暮らす視覚障がい者の学習環境を改善したい」。この思いから、クラウドファンディング(不特定多数の人から資金を集めること)プロジェクトを立ち上げたNPO職員がいる。認定NPO 法人フリー・ザ・チルドレンの石田由香理さん(27)だ。石田さんは1歳3カ月のときに網膜芽細胞腫(眼球の中に発生する悪性腫瘍)で両眼を摘出し、全盲になった。 ■全盲になったら家族に捨てられた フィリピンの小学校入学率は96%だが、視覚障がい者に限ると95%は学校に通った経験すらないという。高校まで進む人は1%以下だ。「それどころか、地方になると、視覚障がい者の40%近くが障がいをもっていると分かった時点で家族から捨てられ、教会で育っている。障がい者は何もできないから教育を受けても仕方がない、とフィリピンでは思われている」と石田さんは話す。 石田さんは国際基督教大学(ICU)の学生だった2010年3月、フリー・
貧困層にも法律サービスを充実させたい――。経済成長著しいケニアで、ウェブ上で法律文書を作成できるサービス「ウワキリ」(スワヒリ語で「法律」)が始まった。通常の方法で弁護士に依頼するより格安で、特別な法律知識も必要ない。起業費用の削減や法人・個人の契約などの円滑化につながり、ケニア経済のさらなる活性化が期待される。 ■大学進学率0.4% 2016年8月にケニアの首都ナイロビで、ウワキリを開設したのは、ケニア出身のアンジェラ・ワンブイ・ワンジョヒさん(29歳)。弁護士として、ケニアや南アフリカの弁護士事務所に勤務したほか、米グーグルでの勤務経験もある。 ケニアでは、国内総生産(GDP)成長率5%以上という経済発展を背景に、商業登記や不動産取引など、法律文書の作成ニーズが増えている。一方で、アンジェラさんによると、高額な弁護士費用が原因で、法律サービスを活用できない国民が多いという。 起業する際
東京外大の日本語講座を受講するヤンゴン大学文学部のスーウィンモンさんたち。日常でも日本語を使って、日本人留学生と会話するという(ヤンゴン大学で) ミャンマーで日本語を学ぶ若者が増えてきた。東京外国語大学は2015年から、ミャンマーの名門ヤンゴン大学と協定を結び、同大学の校舎で日本語講座を無料で開講している。だがミャンマー人学生にとって日本語を習得するのはそう簡単ではない。「漢字のややこしさ」「日本の情報不足」「単位にならないためインセンティブの欠如」という“3つの壁”があるからだ。 第一の壁である「漢字」について、東京外大から派遣された日本語教師の今井己知子氏は「音読みと訓読みどちらもある日本の漢字は、これまで漢字に触れてこなかった学生たちを混乱させている。彼らは音読みをなかなか覚えない」と指摘する。 この講座に出席するヤンゴン大学文学部の学生スーウィンモンさんも「漢字を書くのは非常に難し
アフガニスタンの学校で、防災教育の支援が試験的に始まった。現地は日本と同じ地震大国だが、防災教育はほぼない。2015年の大地震では、避難中の学生が将棋倒しで死亡した。テロが続く治安環境の中、防災理念をどう浸透させられるか。 ■初めての避難訓練 泣き出す女の子も 途上国の教育を支援するシャンティ国際ボランティア会(SVA、東京・新宿)のジャララバード事務所(アフガン東部)。ここで16年4月、初めての防災訓練が実施された。 「地震が起きたよ。どうする?」。現地の女性スタッフ・フェリシタさんが5歳から14歳までの120人の子供を前に大声で呼びかけた。 子供たちは事前のレクチャー通り、次々に机の下に身を隠したりして、中庭に避難した。日本では当たり前でも、現地の子供には初の訓練だ。 中には少し緊迫した雰囲気に泣き出す女の子もいた。この事務所は普段、読書や読み聞かせなど教育支援を実施する和やかな場所だ
クラスター爆弾の殻の上で遊ぶモン族(東南アジアの少数民族)の子どもたち(ラオス・シェンクワン県にあるモン族の村)。現金収入の乏しい農村部にとって不発弾からとれる「スクラップメタル」は大きな収入源だ 「人口1人あたり世界で最も爆撃を受けた国」。これがラオスの別名だ。クラスター爆弾、ナパーム弾、対人地雷、その他おびただしい種類の爆弾に兵器‥‥。ベトナム戦争(1964~1973年)のさなかに落とされた爆弾は200万~300万トン以上。うち約3割が不発弾(UXO)として残る。今なおラオス国土(日本の本州とほぼ同じ面積)の3割以上が危険区域となっている。 「不発弾のリスクを最大限減らし、国民が安心して利用できる土地を広げたい」。こんなミッションを掲げて活動するラオス政府直轄の不発弾撤去機関がUXOラオ(ラオはラオスの意)だ。 ■毎日1人が死傷する 「頻繁に起こるのは、子どもが森や畑で不発弾に触れて爆
この度、JICAボランティア事業の一部である青年海外協力隊が「ラモン・マグサイサイ賞」(Ramon Magsaysay Award)を受賞しました。 アジアのノーベル賞とも呼ばれるこの賞は、フィリピンのラモン・マグサイサイ大統領を記念して創設された賞で、毎年アジア地域で社会貢献などに傑出した功績をあげた個人や団体に対し、マニラ市のラモン・マグサイサイ賞財団から贈られます。 同財団によると、昨年50周年を迎えた青年海外協力隊の、現地の人々と共に生活し、共に働くという理想と精神に基づいた、これまでのアジア地域の経済と社会の発展への貢献が認められ、今回の受賞となりました。 青年海外協力隊の実績はこれまでに全世界で累計延べ41,000人を超え、アジア地域には延べ12,127人を派遣してきました。現在はアジア18か国で575人が活動中です。(2016年6月30日現在) 1958年の第1回以来現在まで
「アフリカの人たちの笑顔に惹かれ、彼らを幸せにしたいと思った」。早稲田大学2年生の大嶋康浩さんは7月から1カ月、ナイジェリアの首都ラゴスに滞在し、現地のスタートアップ企業(設立間もない企業)を調査する。主にIT企業がナイジェリアで急成長した理由を明らかにし、その結果を日本企業に報告する。日本企業をナイジェリアに呼び込み、現地の雇用を増やしたいという。 ■きっかけはマザー・テレサ アフリカを支援したい、との思いがわいたのは小学生のころ。インド・カルカッタのスラム街の子どもを対象とした無料教育や「死を待つ人の家」の活動など、マザー・テレサのことを知り、感銘を受けてからだ。だが大学1年の夏に2カ月間、在日ルワンダ大使館でインターンをするまで、何をするかは決められずにいた。 「ルワンダ大使館で翻訳業務をしたり、JATA(日本旅行業協会)が主催するイベントのブースで手伝いをしたりする中で、アフリカの
国連児童基金(UNICEF)は11月26日、アフリカで「児童婚」を強いられる女子の数が現在の1億2500万人から2050年には3億1000万人に増えるとする報告書を発表した。児童婚とは18歳未満での結婚のこと。途上国の地方で暮らす貧しい家庭の娘が“子ども花嫁”になるケースが多い。 世界では現在、7億人以上の「20~24歳の女性」が18歳未満で結婚した経験をもつ。この17%、数字にして1億2500万人を占めるのがアフリカの女性だ。この3分の1に相当する4000万人以上が15歳未満で結婚している。 報告書によると、20~24歳のアフリカ女性のうち18歳未満で結婚した人の割合は、1990年の44%から現在(2015年)は34%(およそ3人に1人)に低下した。UNICEFの推測では、2050年の割合はこのままのペースだと23%、取り組みが加速されれば16%にまで下がる。 ただアフリカは人口が爆発的
フィリピン・セブ市にあるカルボンマーケットに、50歳となった今でも夢に向かって、イキイキと仕事に励む“男性”がいた。“セブの台所”カルボンマーケットの一画に、コニー・カスタニエダさん(50)の営む理髪店がある。 この理髪店は屋外で営まれており、いすは1つのみ。日本のような大きな鏡はなく、カットを終えた時点で小さな手鏡で出来栄えを確認する。「今の夢はもっと大きな店をもつこと」とコニーさん。 1日の収入は300ペソから500ペソ(約800円から1300円)。そのうち100ペソほどを夢のために貯金している。「お金はないけど、今はとても幸せよ。好きなことを仕事にできているから」。幸せそうに微笑む。 コニーさんは幼いころから美容に興味をもち、理髪師に将来なりたいと夢見ていた。14歳からメイクアップやヘアカットについての勉強を始め、18歳で美容の仕事に就いた。この店を開く以前はカルボンマーケット近くで
【ラオス無法地帯を行く⑧】風俗嬢の取り分は4割、「ここで働く以外に選択肢はない」 ラオス北部のゴールデントライアングル経済特区には、ピンクのネオンに包まれた置屋通りがある。ここで働くのはラオスやベトナムから来た貧しい女性たちだ。ラオス人の風俗嬢は「置屋での仕事は楽ではない。でもそれ以外に選択肢はない」… アジア 社会 2024年10月10日 【ラオス無法地帯を行く⑦】路上に整列する風俗嬢、ここは中国人のための赤線地帯だった 中国のエンターテイメント企業キングスローマンズグループが開発するラオス北西部のゴールデントライアングル経済特区。ここは中国人をターゲットにした一大風俗地帯だ。中国では規制された性サービスや日本人風俗嬢を求めて、中国人が毎… アジア 社会 2024年10月9日
メイドインジャパン初の「マイクロファイナンス機関向け経営情報システム」、ベンチャー企業がミャンマーで売り込みへ ベンチャー企業のリンクルージョン(東京・中央)と金融システム開発の日本ブレーン(東京・豊島)は2016年2月から、ミャンマーで、マイクロファイナンス機関(MFI)を対象に「経営情報システム(MIS)」を販売する。1年目は15のMFIへの導入を目指す。現地での営業を担当するリンクルージョンの黒柳英哲社長は「いまはテスト運用中だが、5年後にはフィリピン、ベトナム、インドネシア、カンボジアなどにも広げたい」と意気込む。日本企業がMISを開発し、途上国に売り込むのは初めてだ。 ■導入コストは競合相手の半額 両社が開発したMISは、「顧客管理」「業務管理」「経営管理」「社会的成果管理」の4つで構成する。顧客管理を例にとると、オンラインで把握できるのは、借り手の学歴、融資の使い道、家計支出、
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