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ドラクエ3
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……黙ってるつもりだったのですが、気が変わりました。ただし、ただの自分用メモなので悪しからず。読みごたえのある作品論が他の人の手で書かれることを期待しつつ―― 傍らに決して「スター」イーストウッドが寄り添うことのない、寄る辺のない女性にこれほど「作家」イーストウッドが真剣なキャメラを向けたのは初めてのことではないでしょうか? 保身のためか善意によるものかの違いこそあれ、ひたすら戦いつづける男たちに対してアンジェリーナ・ジョリー演じるヒロインの関心は最愛の息子を取り戻すこと以外になく、たとえジョン・マルコヴィッチの長老派教会牧師が彼女の傍らに後れ気味に寄り添って支援を申し入れ、実際に一度ならず窮地から救い出すことがあろうとも、そのことが彼女に何らかの変化を生じさせるわけでは決してありません。ラジオを通じて人民に直接語りかけ、権力の腐敗を告発しようとするこの牧師(いかにも退屈な「論文」になって
……ふと不安になって今年映画館で見た映画の本数を数えてみると、どうやら100本超えるペースのようで、どこが禁欲中やねんと自分自身にツッコミを入れながら、もうこうなったらおんなじじゃい!とヤケをおこし、『崖の上のポニョ』を見てしまいました(とはいえ、たったこれだけしか映画を見ない生活というのは17年ぶりくらいのことなので、なんだか落ち着かない……)。 凄いことになっているというのは複数の人から聞いておりましたが、本当に凄いことになってました。うねる無数の魚と化した波頭を駆けるポニョと猛スピードで疾走する車のデッドヒート――今この瞬間に息が絶えても思い残すことは何もないと半ば以上本気で思いました。「世界の綻びは綴じられました!」という歓喜の叫びの白々しさにも心底感動させられました(これだけ喜々として綻ばせておいて何を今さら……)。というか、後半出てくる人間全員死んでるだろ、と誰もが抱く疑念を当
……必死のパッチで早くもその次の著書を執筆中であるわけですが、私の編著書『入門・ 現代ハリウッド映画講義』がいよいよ今月下旬、人文書院から刊行されます! 4月からの「現代映画論」他、いくつかの授業で教科書または参考書に指定するので(というか、いちばんの理由としてはそのために編んだのです)、私の授業をとる学生諸君は買うように。 はじめに(藤井仁子) 第一章 経験の救出――「パニック映画」としての『ワールド・トレード・センター』(鷲谷花) 第二章 映画への回帰――『マイノリティ・リポート』再考(山本直樹) 第三章 デジタル時代の柔らかい肌――『スパイダーマン』シリーズに見るCGと身体(藤井仁子) 第四章 新しい身体と場所――映画史における『ロード・オブ・ザ・リング』三部作(石田美紀) 第五章 キャメラの背後のイエロー・フェイス――『ブロークバック・マウンテン』における神話の打破と再生(韓燕麗)
ハナログの記事「恥ずかしながらブロガー(笑)」について、コメント欄での対話を一方的に打ち切った、などと思われてはかなわないので、こちらにエントリーを立てて、コメント欄を開けておきます。 今回私が憤っているのは、私が同席した鼎談での発言に鷲谷さんがかみついたからではなく、彼女の批判のやり方がフェアではないからです。恣意的に前後の文脈を切り捨てて「ブロガー」の共感を煽るようなやり方でエントリーを立て、元記事を参照する気もない一部「ブロガー」の俗情と(結果的にであれ)結託するとは、まったく彼女らしくもない。鷲谷花はただの「ブロガー」ではないのだから、特定の商業映画館の数字に直接の打撃を与えかねない内容のエントリーを書くなら、それなりの手続きを踏むべきでしょう? 繰り返しますが、元の鼎談記事は「ブロガー批判」を企図したものではないし、「ブロガー」を十把一絡げに扱うものでもありません。そんなことは、
やっと見て、評判どおりの佳作だと思いました(原作が国民的大ベストセラーになった当時を知る世代としては、かえってなかなか足が向かなかったわけですが)。 トットちゃんが初めて新しい学校に行く日の朝、「行ってまいります」と両親に向かって深々と90度以上お辞儀すると、背中の赤いランドセルが一つ遅れてずり下がる。こうした物の重心と質量の確かな表現はほとんど宮﨑駿のアニメーションでしか見られなかった種類のもので、表面的な模倣を超えた精神の継承にささやかな感動をおぼえました。校舎として使われる予定の新しい列車の車輛が生徒たちの待ち受けるなか、朝靄を衝いて到着する場面では、校門の幅をギリギリ通り抜ける車輛が門の根元から生えた雑草を擦ります。また、夏休みにトットちゃんが小児麻痺の泰明ちゃんを助けて木登りに挑戦させる場面では、先に登ったトットちゃんが泰明ちゃんを引き上げる際に梯子がぐらぐらして地面から浮きあが
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