『料理通信』誌の連載取材で「かしみん」を取材に行く。 行き先は岸和田の「浜地区」ではない。大阪でもミナミは「吉本」のおひざ元の難波千日前である。 この店は「元祖・岸和田かしみん焼き」と称する。店名は『紙の屋』である。 店名を見て、岸和田それもだんじり祭関連の人なら「ははぁん」とわかる。 「かしみん」は「岸和田浜七町」のちょうどど真ん中の町「紙屋町」のお好み焼き屋『大和』が発祥であるからだ。 わたしはこの浜のお好み焼き屋を『ミーツ』時代に取材させていただきご紹介したことがある。 特集『関西お好み焼き世界。』の時であり、この特集が「かしみん」のメディア登場の嚆矢となったと記憶する。 ちょうどこの長屋の大家さん・内田樹せんせいの新連載『街場の現代思想』が始まった号であるから、記憶しているマニアの方も多いと思う。 「かしみん」というのは、大阪府南部のディープサウスと異名をとる岸和田の、それも浜地区