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大谷翔平
nomurahideto.hatenablog.jp
学習院大学での「からだの文化2」*1で、夏目さんが著書の『書って何だろう?』*2を引かれつつ、木簡の行政文書に書芸術の起源をみる話をされていました。 行政文書と書芸術の関係は、冨谷至『文書行政の漢帝国 -木簡・竹簡の時代-』*3の第2編第二章「書体・書法・書芸術ー行政文書が生み出した書芸術」で、たくさんの木簡資料を掲載しながら詳細に論じられています。自分の報告用にチェックだけするだけして結局使わなかったのですが、当日の夏目さんの話と対照的な議論になっていて、おもしろい論点になっていました。 冨谷さんは出土した木簡は下級官吏の行政文書の芸術性について否定的です。「書芸術を実践しているわけではなく」と断りを入れた上で、 ひとり草書のみならず、隷書体の文字についても、書き手に文字を美しく書こうという意識、美しい文字を手本にする意識があったのかといえば、私は否定的である。本章の冒頭に私は書芸術の成
学会報作成のお手伝いから関わることになった日本聞一多学会のウェブサイトをGoogleAppsでリニューアルして、学会誌のアーカイブもPDFで公開しました。 もともと時代としては宋元だったので近代のそれも文学者の研究はないなと思ってたのですが、一つには学術史への興味から、もう一つには近代研究への興味から、関わったことをきっかけに、新しい研究分野に踏み込むことになったという次第。 そういうわけで以下、チープな人文情報学の事例報告メモです。 その1 学会誌作成 たんに身近に関係者がいたというだけで、まず最初に学会誌を安く上げるために版下を作成するところから手伝うことになったので、そのうち誰かこの時代を専門にしている院生が交代しやすいように、MicrosoftWordのテンプレートでDTPにしました。個人的には横組みにしたかったのですが、業界的にスタンダードなA5縦組みで落ち着きました。 その2
先月に内丹の火候が秘伝とされるのは、自分で工夫するということなのだよ、と言われてたのですが、どうもちょっと勘違いしてたみたいで、今回また改めてお話を伺いました。ようするに、師について学ぶときに大切な心得が二つあって、実は自分で工夫するというのはそのことに他ならないというわけです。 で、その心得とは、 先生に問いかけるな 先生を盗み見るな なのだそうです。 まず先に2.から説明すると、必要なことは実際に僕を直すときに教えているんだから、その範囲で自分の問題を考えるということでした。 先生が自分で練習しているのを見ても、それは自分の問題を直しているところだから、どれだけ見てもぐんとレベルの低い僕の問題の修正には何の役にも立たない。また他の人に直しているところも、僕の問題とは異なるからそれを参考にしてもまったく意味がない。 最初のお手本と、それから自分で練習しているときに先生が直してくれるところ
先日もctext.orgのセミナーに参加した。漢籍の全文テキストデータベースで、これほどの大規模なものをwiki のように編集可能な形で公開したものは確かに初めて。中研院の漢籍全文資料庫と比較して、コラボの点での優位性を誇るのもわからなくない。 とはいえ元々、ctext.orgの評判はよくはなかった。データの信頼性が低いというのがその理由(cf.『電脳中国学入門』)。出処の分からないデータを使っていて、よくできた海賊版サイトの一つという位置づけだった。どこからか持ってきた簡体字のデータを機械的に繁体字に変換して校訂がされてないとか。他にも中研院などから持ってきたのではと疑ってしまいたくなるものとか。 ロンダリングしているサイトはいくらでもあるし、古典に著作権はないから、倫理的に問題はあっても違法にはならない。数ある海賊サイトの一つなら、そのままでもまあよかったのだが、現在同サイトは公的な地
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