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最近RFID業界ではあまり面白い話がないな、と感じる日がしばらく続いていたのだけれど、思わぬところから特大のプロジェクトが出てきた。日本の、それもコンビニ業界だ。現在の報道の切り口がちょっと自分の考えと違うなと思うところがあり、現時点での読み筋についてまとめておきたい。 このニュースが最初に流れたのは日経だったが(全コンビニに無人レジ 大手5社、流通業を効率化)、その後に経産省からプレスリリースが出ている(「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を策定しました~サプライチェーンに内在する社会課題の解決に向けて~)。両者の間にはずいぶんニュアンスの違いがあり、まずは経産省のプレスリリースをきちんと読む必要がある。Webページに書かれている内容だけでも両者にはかなりの違いがある。具体的には以下のようなものだ。 プロジェクトの推進役は経産省であり、大手コンビニ5社は「条件が満たされれば」RFIDを導
先日のAppleの新製品発表で、iPhone 5s/5cにNFCが搭載されないことが判明した。新機種発表前には基板の写真が流出して「ここにNFCのチップが乗っている」という騒ぎになるのは毎回のお約束になったが、去年のiOS 6の発表でPassbook機能が発表されていたしこれで地均しをして次こそはNFCをいう話もあったので、なかなか出さないなぁ、というのが実感。個人的には、NFCのBluetoothペアリング用途での急速な普及を見て、Passbookでのカードエミュレーションを軸にした独自の実装が陳腐化したため対策を練り直しているのではないかと思っている。アップルがNFCをどう捉えているのかという僕の推測は去年書いたので参照して欲しい(AppleのNFC戦略を大胆予測)。 その代わり、というわけなのだろうか、iBeaconという機能が最近メディアに出てくるようになった(例えば、Gigazi
2013年は年明け早々にRFID業界今年最大のニュースになりそうな話題が飛び込んできた。ディズニーがRFIDを利用した来園者の統合認証システム、MyMagic+を導入するという話だ。RFIDを離れてもかなり大きなニュースだと思うのだが僕の知る限りでは日本では大手メディアの記事には現時点で取り上げられていない。よくまとまった記事としてNew York Timesのものがあるが(At Disney Parks, a Bracelet Meant to Build Loyalty (and Sales))、内容を簡単にまとめると以下のようになる。 フロリダ・オーランドのディズニーワールドではRFIDを内蔵したリストバンド・MagicBandが来園者の統合IDとして利用できるようになる。 MagicBandは、通常チケット、ホテルのルームキー、園内での支払いなど、従来別々のIDが必要だった場面で統
先週の水曜日、2012年7月25日にソフトバンクの900MHz帯サービスが開始された。派手にコマーシャルを打っているので多くの方が目にしているだろう。新たな周波数帯は900-915MHzと945-960MHzで、それぞれ現在はMCA(業務用無線通信)と我らがUHF帯RFIDが利用していることはご存知の通り。この950MHz帯RFIDは2018年4月1日以降は利用できなくなる。そこに至るまでのスケジュールをまずはざっと確認しておこう。 2012年7月25日 - ソフトバンクの900MHz帯サービス開始。この時点では従来RFIDで未利用だった945MHz-950MHzのみが利用され、既存RFID機器との干渉は発生しないとされている(「900MHz 帯を使用する移動通信システムの技術的条件」P150あたり) 2012年9月1日 - ソフトバンクより免許または登録を受けている者にはこの日までに協議
RFIDの大きな特徴としてデータの書き込みが可能というものがある。データの書き込み先は当然メモリであるため、書き込まれたデータをメモリから読み出して利用するという使い方はかなり前から構想されていた。だが、それらのほとんどはコンセプトレベルに留まり、実用化されることは無かった。その原因はユースケースの欠如だと思う。器材がメモリを読み出して利用しようというからにはその器材は電子回路と電源を搭載しているわけで、素直に考えればその電源を利用して通常の無線機能(WiFiなりBluetoothなり)を利用すればよい。通信プロトコルにRFIDを利用する必要は無かったのだ。 最近、パッシブGen2チップで標準的なシリアルバス(I2CやSPI)を搭載したモデルが登場し、新たな用途が開拓されつつある。それは電子機器のサプライチェーン中での設定。従来は梱包を開きディップスイッチの切り替えで行なっていた設定をタグ
先日のRFID Journal誌の有識者コラムにAspireRFIDというRFIDミドルウェアの紹介記事が載った(AspireRFID Can Lower Deployment Costs)。ヨーロッパの名前の通った研究機関がEUの研究プロジェクトAspireからの資金援助を受けて進めているプロジェクトで、EPCISやALE、LLRP、TDTのようなEPCネットワーク標準に加えEPCネットワーク非準拠のハードウェアを使うためのドライバ、ビジネスイベントの自動生成、ERPやWMSとのインタフェースなどを持っている。またNFC ForumやOSGi Alliance、JCPなどの団体の規格も取り込んでいる。 AspireRFIDは中小企業のRFID導入を支援するため低コストで導入できるRFIDミドルウェアを開発したいという動機で始められたプロジェクトで、ライセンスはLGPL v2.1のオープン
我々の身の回りにユニークIDを持つRFID機器が既に入り込んできている。それもアクティブ型で、平文のIDをビーコン送信するという凶悪な奴だ。なのに、せいぜい数cmの読み取り距離しかないe-パスポートには悲鳴を上げる連中もそのタグの利用については僕の知る限りの欧米のメディアでは全く口を閉ざしている。 …ともったいぶって書いてはみたが、何のことは無いWiFi機器の話だ。「えWiFiって暗号あるだろ俺パスワード入れて使ってるよ」と思われる方もいるかと思うが、暗号化されるのは通信データ本体の部分だけ。全てのWiFi機器には全世界でユニークになるように付けられたMACアドレスというIDが割り当てられており、パケットそれぞれにはこのMACアドレスが暗号化されずに含まれている。パケットは第三者が簡単に傍受することができるので、RFIDで議論されてきたユニークIDトラッキング問題がそのままあてはまる。MA
調査会社ガートナーが毎年発表している新技術のハイプサイクルで、RFIDが幻滅期("Trough of Disillusionment")の谷を超えていないということが業界でちょっとしたニュースになった(RFID Update: Gartner: Case/Pallet RFID Still in "Trough of Disillusionment")。ガートナーのハイプサイクルについてはオフィシャルの説明を参照されたい。ハイプ(誇大広告)という名前の通り、話題が先行する新技術について、技術の成熟度とユーザー・メディアの期待度・認知度をマップしたもの。幻滅期とは、当初の過剰な期待が剥落する一方で実際の導入を通じてのメリットが広まっておらず、新技術への期待度が最低になっている状態を言う。 RFID Updateの記事に触れる前にハイプサイクルの中でのRFIDの位置づけの変遷を見ておこう。20
今週興味深かった記事はレールの状態を監視するIoTソリューション。一般車両にセンサーと携帯モデムを搭載して動作させるのは確かにアイデアですね。 NFC ForumのEUデジタルプロダクトパスポート対応ガイドブックも気になります。この分野ではまだまだいろいろな動きが出てきそうです。 Netmore Group to Expand LoRaWAN Network into North America スウェーデンのIoTオペレーターNetmore Group社はLoRaWANネットワークプロバーダーのSenet社を買収しました。これにより同社はカバレージをヨーロッパ域外に拡大し、世界最大のLoRaWANネットワークプロバイダーの一つとなりました。 New Jersey Transit Pilots Rail Monitoring Technology ニュージャージー州の公共交通会社New J
(今回の記事はシステム開発の知識を持つ人向けです。ご容赦ください) RFID Journalのメルマガを読んでいるとExpert View欄にComplex Event Processingという概念についての記事が載っていた(Complex Event Processing and RFID)。耳にした記憶のある概念だったので過去記事を検索してみると、2年半前に同じExpert View欄に記事が載っており(Separating Wheat from Chaff)、面白い記事だと思って読んだ記憶が蘇ってきた。当時の記事にはEPCglobalに担当するSoftware Action Groupができて標準化作業を始めたとあるのだが今回の記事にはその後の進展をうかがわせる記述は無い。当時は慌しくて読み飛ばしてしまった記事なので調べなおしてみることにした。 Googleで"Complex Ev
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