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鹿児島県警は現職警察官らの不祥事が相次ぎ、その後の対応も県民が納得できるものとは言えず、信頼を失った。野川明輝前本部長による隠蔽(いんぺい)疑惑まで浮上し、組織そのものに不信の目が向けられている。一連の不祥事は、メディア捜索の是非や公益通報の適否、公安委員会制度の課題などさまざまな論点も浮き彫りにした。(連載「検証・鹿児島県警第1部~欠けた県民感覚④」より) 鹿児島県警は8月2日、一連の不祥事を受けた再発防止策を公表した。A4判23ページで、「職責の自覚と高い職務倫理の養成」「県民への誠実な姿勢」など4項目を柱に据えている。「幹部の指揮統率能力の強化」や「人事交流活性化」など、人材育成に力点が置かれている特徴がある。 同8日、県内27署の署長らを集めた県下警察署長等臨時会議で、野川明輝前本部長は「組織も人も自分中心の考えがあった。思いを一つにして、県民の期待に応えられる職場にしたい」と呼び
九州運輸局は1日、過積載での運送を指示したなどとして、鹿児島市七ツ島1丁目の運送会社本社営業所を貨物自動車運送事業法に基づき、事業停止処分にしたと発表した。同日から7日間、同営業所保有の全トラック116台の使用停止を命じた。うち26台は8日から10日間の使用停止処分にした。 同局によると、福岡県警が2023年8月、過積載でトラックを運行させたとして、同社と同社会長ら役員2人を道交法違反(過積載)容疑で書類送検した。福岡県公安委員会から通知を受け、同局が12月19日と24年2月28日に一般監査を実施。23年までに過積載が12件あり、事業者の指示があったことを確認した。 同社は鹿児島、宮崎を中心に食品を運送している。
「なぜ今なのか」「百条委員会(調査特別委員会)設置の必要性は高まった」-。鹿児島県警で相次ぐ不祥事の解明が進まぬ中、野川明輝本部長の転出が30日発表された。県内の性被害者や識者らからは疑問の声が相次いだ。 県議会で百条委設置を提案してきた県民連合。福司山宣介会長は「今回の異動で常任委に毎回出席することはなくなる。調査権が強力な百条委設置の必要性がむしろ高まった」と強調する。自民党県議団の西高悟会長は、県警の議会答弁と裁判での説明に食い違いがあれば、百条委設置を検討する考えに変わりはないとし「全国どこにいても野川氏に対応してもらう」と話した。 同志社大学政策学部の太田肇教授(組織論)は警察庁の判断をいぶかしむ。「今後隠蔽(いんぺい)疑惑が追及されても、当事者でない者の説明は説得力を欠く。真相解明を求める県民感覚とかけ離れている」と断じ、「異動で幕引きを図っているのでは」と不信感を示す。 一方
JR九州鹿児島支社は21日、鹿児島市のJR指宿枕崎線坂之上駅で16日午前7時55分ごろ、鹿児島中央発喜入行き普通列車(4両編成)の30代車掌が客の動向を十分に確認しないままドアを閉め、客約10人が乗車できなかったと発表した。同支社によると、列車は定刻より3分遅れで駅に到着。車掌は客の乗降が終了したと判断してドアを閉めたという。翌17日に客から連絡があり、同社が防犯カメラの映像を確認したところ、約10人を取り残したことが分かった。
27日投開票の衆院選に合わせ、鹿児島県内で浮き彫りとなっている課題について現状を探るとともに、県内4選挙区に立候補した12人の考えを聞いた。(衆院選かごしま・連載「論点を問う」①より) 「鹿屋では100台以上のタクシーが走っていた。それが今では10台前後。街も活気を失いつつある」。鹿屋市に営業所を構えるタクシー会社「まいにち交通」の宮田正広所長(59)は嘆く。同社の運転手数はここ10年間で、高齢化により68人から22人に減った。配車予約は6割程度しか対応できない状況が続く。 同市では、1987年に旧国鉄大隅線が廃止された。以降、郊外には国道バイパスが開通、大隅半島では今も高速交通網の整備が続き、地方に多い典型的なマイカー社会へ突き進む。一方で、運転免許を持たない高齢者らにとっては、タクシーは欠かせない移動手段の一つとなっている。 鉄道やバスなど公共交通を利用しにくい「交通空白」の解消へ向け
地域住民の移動を支える公共交通機関が細ってきている。人口減や過疎化に加えて、新型コロナウイルス下での行動制限に伴う利用減も追い打ちをかけた。鹿児島県内も例外ではない。自由に動ける態勢づくりへどうすればいいか。地域公共交通の在り方を考える。(連載かごしま地域交通 第1部「ゆらぐ足元」④より) 本土最南端の南大隅町は旧根占町と旧佐多町が合併してできた。鹿児島交通の路線バスは町北部に位置する根占地域の中心部から、佐多地域の中心部を経由してさらに南側にある大泊地区まで、町の南北を結んでいた。2023年10月、運行を佐多中心部・佐多石蔵までの朝夕各1便に減らした。大泊まで行く便はなくなった。 減便に呼応し、町は根占-佐多石蔵のコミュニティーバス(コミュバス)を始めた。根占中心部にある温泉施設「ネッピー館」と佐多石蔵や大泊を結ぶ町の温泉送迎バスは、途中乗降できるようにした。路線バスと重なる送迎バスのル
地域住民の移動を支える公共交通機関が細ってきている。人口減や過疎化に加えて、新型コロナウイルス下での行動制限に伴う利用減も追い打ちをかけた。鹿児島県内も例外ではない。自由に動ける態勢づくりへどうすればいいか。地域公共交通の在り方を考える。(連載かごしま地域交通 第1部「ゆらぐ足元」③より) 南さつま市の加世田麓武家屋敷群、旧鯵坂邸内の一角に大きな紙が貼ってある。「南さつまを巡る魅力発見のバスの旅」の文字。地元で文化活動やまちづくりに取り組むNPO法人「プロジェクト南からの潮流」が2022年夏に開発を試みた、路線バスとコミュニティーバス(コミュバス)「つわちゃんバス」で回る観光ルートの紹介だ。 「目的があれば楽しんで乗るだろうし、利用者増に役立てばと始めた」。コースづくりに携わった当時の副理事長、福元拓郎さん(80)が振り返る。通常の観光ルートでは気付かない魅力を掘り起こし、武家屋敷群以外に
地域住民の移動を支える公共交通機関が細ってきている。人口減や過疎化に加えて、新型コロナウイルス下での行動制限に伴う利用減も追い打ちをかけた。鹿児島県内も例外ではない。自由に動ける態勢づくりへどうすればいいか。地域公共交通の在り方を考える。(連載かごしま地域交通 第1部「ゆらぐ足元」②より) 「健康な人なら歩ける距離でしょうけど、持病がある身には難しい」。鹿児島市常盤2丁目の80代女性はため息をつく。最寄りのバス停が遠くなったからだ。 近くの常盤バス停から二つ先の西田本通バス停まで乗り、買い物に行くのが常だった。今年4月、南国交通は路線再編に伴い常盤バス停を廃止。付近の住民にとって最も近いバス停は約470メートル東寄りの西田小学校前になった。 数十年前に自宅を構える際、バス停の近さや便数は決め手の一つになった。「便利な所でいいね、と友人にうらやましがられた。近頃は便も減り、昔とは変わった」。
鹿児島県は24日の県議会一般質問で、知事部局の自己都合退職者が若手を中心に増加傾向にあると明らかにした。2020年度の49人に対し、23年度は76人だった。塩田康一知事は要因に経済情勢や売り手市場の雇用環境を挙げ、「魅力ある職場になるよう努めたい」と答弁した。 県によると、21年度は70人、22年度は87人だった。世代別にみると23年度は20代以下31人、30代22人、40代5人、50代18人で、30代以下が7割近くを占めた。人事課は全国的に起きている傾向と同じとした上で、「行政サービスを維持するため、若手の意見を取り入れた働き方改革を進める」としている。 一般質問では、病気療養などを理由にした休職も増加傾向と説明。20~23年度は年度別に146人、189人、187人、181人だった。総務事務センターは若手のメンタル不調が増えていることなどを要因に挙げ、「研修を通じて早期の相談や周囲の声か
漁業の町として知られる鹿児島県阿久根市で近年、海藻がなくなる磯焼けが進み、特産のウニをはじめとする漁業資源の減少に悩まされている。そんな環境を改善しようと、従来は廃棄処分するしかなかった“厄介者”を活用する動きが広がってきた。海を守る助っ人となるか注目を集めている。 5月初旬、阿久根新港周辺の海に、木の枝や竹の束が次々と沈められた。海藻の代わりにイカの産卵場所となる「イカシバ」だ。 古くから漁に使われてきたが、投入した北さつま漁協青壮年部や市の目的は、産卵環境を整えて漁業資源を増やすこと。2008年から毎年、ウニ漁の繁忙期を終えたこの時期に取り組む。 これまでの間伐材や雑木の枝といった材料に加え、今回初めて市内の放置竹林で伐採したコサンダケを使った。投入してすぐにイカが集まり、8日後には竹の枝葉にたくさんの卵が確認された。産卵期が終わる7月下旬に引き揚げるまで、代わる代わるイカが卵が産み付
鹿児島市電の車両と車の接触事故が後を絶たない。市交通局電車事業課によると、4~8月に18件発生しており、前年度総数の23件に迫る勢いだ。全て、車が軌道敷を横切って右折しようとした際、右側を並走する電車とぶつかるケース。同課や県警の担当者は「右後方から接近する電車には特に注意が必要」と呼びかける。一方、市内の事故多発地点に着目した識者は、電車と車の信号を分けて設置する重要性を訴える。 同課によると、時速30キロの電車が急ブレーキをかけ停止するまでの制動距離は31~36メートルで、約9秒を要する。末吉健治課長は「電車は急に止まれない。ドライバーは対向する車と電車だけでなく、右後方の電車にも目を配る必要がある。早く渡ろうという焦りも事故を呼ぶ」と注意を促す。 軌道敷を右折する際のルール順守と、ゆとりある運転も重要だ。県警交通規制課の持永洋文理事官は「道交法に基づき、軌道敷内は原則通行できない。軌
鹿児島県議会の最大会派である自民党県議団(34人)は5日、一連の県警不祥事を巡る調査特別委員会(百条委員会)を現時点では設置に反対することを決めた。裁判と並行した調査は不可能と判断した。12日開会の9月定例会で百条委は設置されない公算となった。 冒頭以外非公開の総会で決めた。終了後の取材に応じた西高悟会長らによると、全会一致だった。本部長の隠蔽(いんぺい)を主張する前生活安全部長の裁判が始まっておらず、「時期尚早」との意見が多数を占めた。 県民から「野川明輝本部長の隠蔽疑惑を徹底追及すべき」との意見が多数寄せられたものの、「警察庁や公安委員会が隠蔽の指示はなかったと結論づけており、われわれは信じるしかない。県民が望む議論ができない」と述べた。 一方で「裁判の動向次第で、いつでも設置できる」と含みを持たせた。 百条委設置は、野党系会派の県民連合(7人)が6月に提案。自民県議団は可否を判断する
鹿児島県警鹿児島南署が詐欺被害を訴える県内の50代女性に適切な対応を取らず、県公安委員会から指導を受けた問題を巡り、同署で当時対応した男性警察官が虚偽公文書作成の疑いで鹿児島地検に書類送検されていたことが3日までに、女性への取材で分かった。 女性によると、事実と異なる内容が記録されていたとして3月中旬に告発した。県警からは「8月20日付で書類送検した」と回答を得たという。一連の問題では2022年、同署に計3回相談して捜査を求めたものの「個人間の金の貸し借りだ」「事件にならない」などとされた。女性が情報開示請求した文書には「(女性は)民事上の問題の可能性があることは説明されて分かっている」などと事実と異なる記載があった。1回分の相談記録は残されていなかった。 詐欺容疑事件を巡っては、女性から現金をだまし取ったとして、50代の男が逮捕、起訴され、鹿児島地裁で裁判が続いている。
鹿児島県の屋久島で人気の観光地・白谷雲水峡の散策ルートにある推定樹齢3000年の「弥生杉」が、台風10号の影響で折れたことが2日分かった。高さ約26メートル、幹回り約8メートル。歩道が整備され、登山初心者も間近に見られる巨木として知られていた。 屋久島観光協会理事で町公認ガイドの渡邊太郎さん(47)らが8月31日、被害調査で確認した。根元から約1.5メートルを残して倒れ、周辺の歩道も一部損壊していた。渡邊さんは「屋久島の雄大な自然を気軽に楽しめることから多くの人に親しまれていた。ショックは大きい」と話した。 屋久島森林管理署によると、現時点で縄文杉や紀元杉など他の巨木の被害は確認されていない。 台風10号は、口永良部島を含む屋久島町全域を暴風域に巻き込みながら北上。縄文杉や九州最高峰の宮之浦岳(1936メートル)に向かう主要ルートも、近くの町道が倒木や落石で全面通行止めになり、観光登山がで
鹿児島市で11月に開かれるおはら祭に、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)鹿児島家庭教会=同市=が踊り連の参加を申し込んだことが27日、教団などへの取材で分かった。教団が昨年参加し、同祭振興会事務局の市に抗議が寄せられたため、振興会は参加を拒否できる規約を設けており、今後可否を判断する。 同教会によると、7月中旬、教団名義で信者ら80人の参加を申請。代表者は規約を踏まえ、「拒否なら信教の自由の軽視だと思う」と話した。8月27日、参加を認めるよう求める要望書と嘆願書を市に提出した。 昨年は教団から約60人が参加し市に30件以上の抗議があった。振興会は「一定のルールが必要」として、「参加をお断りする踊り連等」を定めた規約を作成。暴力団や反社会的団体、単に広告目的の踊り連のほか「開催に支障をきたすなど、参加がふさわしくないと判断した」場合に参加を拒否できるようにした。関係者によると、規約は昨年の抗
宮崎県都城市姫城中学校2年の北郷優斗さんは、鶏の生態を活用した除草法「チキントラクター」の実証実験に取り組む。「猛暑下で大変な草取りを楽にする提案ができたら」と意気込む。 北郷さんは小学6年時、国連本部で恐竜が気候変動対策強化を訴える動画を見たのをきっかけに、地域や地球環境に対して思いやりのある行動を実践する「エシカル・コンシェルジュ」の資格を取得。宮崎県が畜産県であることから、アニマル・ウェルフェア(動物福祉)を追究したいと、自宅庭で鶏を飼い始めた。 ふんをコンポストで肥料化し、畑に施肥してさまざまな作物を作った。結果は3月、宮崎大学で開かれたイノベーション教育学会でポスター発表した。 今回取り組むチキントラクターは、床底がない移動式の鶏小屋で、鶏を入れておくと、面積内の草を食べてくれる仕組み。電気やガソリンを使用せず、草も焼却しないことから、温室効果ガス削減にもつながる。 インターネッ
太平洋戦争で命を落とした特攻隊員の遺書や手紙、遺品などを展示する鹿児島県内施設への来館者が増えている。南九州市の知覧特攻平和会館は夏休みに入って来場が増え、通常の千人程度に対して3000人を超す日も。家族連れや若者が目立ち、それぞれに平和への思いを新たにしている。 特攻を巡っては、隊員を題材にした小説「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(汐見夏衛さん=鹿児島市出身)が交流サイト(SNS)などで話題となり映画化された。パリ五輪卓球の早田ひな選手が帰国後会見で「鹿児島の特攻資料館に行きたい。生きていること、卓球ができることが当たり前でないことを感じたい」と話したことでも注目されている。 終戦の日の15日、知覧特攻平和会館入り口は観光客らの列ができた。南さつま市の学生、中村みなみさん(18)は「最近映画を見たので、ここの展示を見ると平和な毎日をありがたく思う」。大阪府守口市の学生、世森詩萌
JR九州は20日、2023年度の在来線と新幹線の1キロ当たりの1日平均利用客数を表す「輸送密度」など線区別の利用状況を公表した。法に基づき鉄道の存廃を議論する「再構築協議会」設置の目安とされる輸送密度千人未満の区間に、鹿児島県関係は4路線4区間が該当した。 4区間は、肥薩線の吉松-隼人(479人)、吉都線の都城-吉松(402人)、指宿枕崎線の指宿-枕崎(222人)、日南線の油津-志布志(179人)。前年度と比較し指宿-枕崎と都城-吉松は微増した一方で、吉松-隼人は3%減少した。油津-志布志は前年度、一部区間が運休のため比較できず、豪雨災害で運休が続く肥薩線の人吉-吉松は公表しなかった。 同社は2000人未満の区間収支も公表。日豊線の都城-国分(1368人)と指宿枕崎線の喜入-指宿(1988人)も含まれたものの赤字額は前年度より改善した。1000人未満の3区間はいずれも悪化。中でも指宿-枕崎
JR九州と鹿児島県、指宿、南九州、枕崎の3市は9日、指宿枕崎線の指宿-枕崎間の将来の在り方を検討する任意の会議を設置した。19日に鹿児島市で初会合を開く。JR九州は「地域活性化につながるような公共交通の形を建設的に議論する場」と説明する。鉄道の存廃を前提とせず、議論の期限は定めない。具体的なテーマは今後詰める。 JR九州によると、地域交通法に基づいて存廃を話し合い、3年以内に結論を出す「再構築協議会」とは異なる。同社は昨年11月、県と沿線3市に同区間の在り方についての議論を打診。今年1月から計6回、事務レベルで会合を重ね、現状認識を共有してきた。 初会合には地域交通に詳しい有識者や九州運輸局もオブザーバー参加する。県交通政策課の鈴木圭祐課長は「沿線の人口減少は地域課題でもある。将来のために幅広く議論したい」と話した。 JR九州が昨年9月公表した2022年度利用実績で、指宿-枕崎間の1キロ当
鹿児島県警が公表した再発防止策について、6日調査した県議会総務警察委員会の閉会中委員会では、委員らから「県民の意見を取り違えている」「具体性に欠ける」などと批判が噴出し、県警と委員との認識のずれが露見した。 委員外の県議も多数出席し、質疑は休憩を挟みながら8時間を超えた。県警は「今後検討する」などの抽象的な説明を繰り返した。 「県民が県警に失望したのは不祥事そのものではない」。本田静委員(自民)はそう指摘した上で「不祥事が発覚してからの態度の不適切さに不信感を募らせている」と続けた。この発言には複数の議員がうなずいた。改めて平良行雄議員(共産)が「県民は何に怒っていると思うか」と問いただすと、野川明輝本部長は「法を守るべき立場の警察官が法を破ったことだ」と答えた。 再発防止策の具体性を問う意見も続出した。岩重礼副委員長(自民)は「(組織改革の柱の)改革推進委員会はいつ始まるのか、頻度はどれ
鹿児島県薩摩川内市と熊本県八代市を結ぶ第三セクターの肥薩おれんじ鉄道(八代市)は26日、普通運賃を40~140円(平均9.98%)値上げする改定を国土交通省九州運輸局に申請したと発表した。認可されれば10月1日から変更する。2004年3月の開業後、消費税率引き上げ分以外の改定は初めて。利用者からは負担増加を懸念する声の一方、「存続のためには仕方がない」と理解を示す意見も相次いだ。 「親は今でも『きつい』と言っている。値上げを伝えるのが心苦しい」。鹿児島県阿久根市の高校3年生は困惑した表情だった。普段から家業を手伝うことが多く、「負担が増える分、親の手伝いを増やしたい」。同級生の双子も1カ月の定期券が1人約5000円上がると知り、「お小遣いが減るかもしれないが、仕方がない」と話した。 資格取得の講習を受けるためほぼ毎日利用する薩摩川内市上川内町の男性(60)も「致し方ない」と理解を示す。経営
新型コロナウイルスが猛威を振るった2年前の7月26日、金管バンドに夢中だった鹿児島市の男児が命を落とした。小学6年生だった村若悠陽(はるひ)さん=当時(11)。感染による劇症型心筋炎で、20歳未満の死者は県内で初めてだった。再び流行に見舞われている今夏、三回忌を前に両親が初めて取材に応じた。体調が急変した当時の状況を振り返り、「コロナの怖さを忘れないで」と訴える。 2022年7月25日。3日前に陽性が判明した悠陽さんは、自宅1階の和室で療養していた。6人暮らしで、感染は本人だけ。宿泊施設での隔離ではなく、自宅を望んだ。県内で5~11歳のワクチン接種が始まったのは3月。副反応も心配で、まだ打っていなかった。 前日夜に嘔吐(おうと)があり、体が痛いと言い出したが、朝の体温は36度台。息苦しさからマスクを外したがった。夕方になり「歩けない」と訴えたものの、なんとか自力で2階へ上がりトイレを済ませ
鹿児島県警枕崎署の巡査部長=依願退職=がトイレに侵入して女性を盗撮したとして、性的姿態撮影処罰法違反(撮影)などの罪で起訴された事件を巡り、県警内部の誤った指示で捜査が一時中止していた間にも、巡査部長が盗撮を1回していた疑いがあることが23日、県警本部への取材で分かった。県警は「当時は被疑者として特定されておらず、仮に捜査を続けていたとしても防げるものではない」と説明し、対応に問題はなかったとの認識を示している。 盗撮事件は2023年12月19日、被害者が署に相談して発覚。捜査の初期段階から署員の関与が疑われていた。野川明輝本部長は同22日に報告を受けたが、本部長指揮ではなく「署で捜査を尽くし、教養(研修)もせよ」と指示した。その理由について「被害者が犯人を目撃しておらず証拠が乏しい」「(教養実施は)万が一署員が犯人であれば、立件するまでに同様のことをさせてはいけないと考えた」などと説明し
踏切は遮断機の支柱がないと気付かない。でも目をこらすと、レールはどこまでも続いていた。 2020年7月の豪雨被害で、不通が続くJR肥薩線の八代(熊本県)-吉松(湧水町)。4年が経過した今月、人吉(熊本県)-吉松間を巡った。通称「山線」と呼ばれ、線路沿いの道は少ない。山線全5駅を中心に足を運ぶと、復旧を期待する声であふれていた。 今月10日正午前、吉松駅を訪れた。国鉄時代は機関区が置かれており「鉄道の要所」として栄えた。今は吉都線(吉松-都城)が通るものの、すれ違う人はいない。住民だろうか。無人駅の寂しさを紛らわせるように、飾り付けした折り紙が出迎えてくれた。 3県をまたぐ山線は、橋梁(きょうりょう)の流失や駅が浸水した「川線」の八代-人吉に比べ被害は少ない。被害件数は全体の448件のうち山線は29件にとどまり、県別では鹿児島1件、宮崎はない。地図を頼りに北上しながら線路と交わる道を選んだが
JR九州は22日、JR鹿児島駅の自動券売機で、計3300円の過徴収があったと発表した。JR九州によると、20日午後6時40分ごろ、現金を入れた後に切符が発券されず、おつりの返金もできていない可能性がある。当時窓口に社員はいなかった。午後7時ごろ、戻った社員が券売機のエラーメッセージに気付き、紙幣が詰まっているのを確認した。申し出があれば、事情を確認して払い戻す。問い合わせ=(0120)114817。
JR日南線が2023年に開業60周年を迎えたことを記念し、JR九州は屋根以外を朱色の「首都圏色」に塗った限定車両キハ40形の運行を12日から始めた。 同社によると、屋根が灰色、車体が朱色1色。首都圏を走行する一般形気動車から採用された塗装で、「首都圏色」「タラコ色」と呼ばれている。九州では日南線限定で、南宮崎駅(宮崎市)-志布志駅(鹿児島県志布志市)間で運行する。 運行初日の12日は夕方に同駅に到着、鉄道ファンらが車両の撮影や見学を楽しんだ。
【検証・鹿児島県警巡査部長盗撮】警官関与の疑いがあれば「本部長指揮」のはずが当該所轄事案 捜査中断…異例続きの捜査指揮に、現職・OB捜査員からも「常識では考えられない」といぶかしむ声 相次ぐ警察官らの不祥事を巡り、鹿児島県警は捜査に区切りがついたとして6月21日に会見を開いた。4時間にわたり経緯を説明したが、南日本新聞には「不自然な点が多い」との声が寄せられる。前幹部が「本部長が隠蔽(いんぺい)しようとした」と訴える枕崎署員の盗撮事件について、会見内容や取材を基に整理、検証する。 6月5日、前生活安全部長の被告(60)=国家公務員法(守秘義務)違反罪で起訴=の「告発」に衝撃が走った。裁判手続きの公開の法廷で、枕崎署の巡査部長=依願退職=がトイレで女性を盗撮したとされる事件を「野川明輝本部長が隠蔽しようとした」と主張した。 県警によると、事件は昨年12月15日に発生。同19日に被害者から署に
今期限りで政界を引退する意向を明らかにした尾辻秀久参院議長(83)=自民会派離脱中、鹿児島選挙区=はがん対策や自殺防止など多くの議員立法に携わり、弱者に寄り添う「虫の目」を信条に活動を重ねてきた。今の心境や印象深い仕事を聞いた。 -来夏の参院選に立候補しない理由は。 「83歳という年齢と体力を考慮した。その都度、全力を尽くしてきた。後悔はない。後継候補についても、しかるべき人が選ばれると信じている」 -2022年から参院議長を務めている。 「これまでの人生で感じたことのない重圧。自分の代わりはいないし、皇室行事に関わる『皇務』も多い。精神的にも体力的にも余裕はないが、途中で投げ出すようなことはしない。来年7月まで任期を全うする」 -現在6期目。印象に残っている仕事は。 「数え切れないほど議員立法を作らせてもらい、超党派議連の会長も多く務めた。どれも心に残る。特に印象深いのはドミニカ移民問題
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