「代謝建築論」菊竹清訓著/彰国社刊 発 かつて建築家菊竹清訓はその著「代謝建築論」の「デザインの方法論」で、日本型アニミズムに則った認識と表現のプロセス論を提唱しました。 それは、そのまま日本型のパターン認識とパターン表現のメカニズム論でありました。 その建築デザイン論は現代そして未来に通用する普遍性があるので、「アニミズムに則った」「日本型」という言葉使いに違和感をもつ方もいらっしゃるでしょう。しかし、その立論の過程を知れば、日本人ならではの発想があり、大和言葉の分析を踏まえた思考があることから、そのように言ってもいいと了解して戴けると思います。 私は、大学で菊竹先生の授業を受け、またディスプレイ企業にて筑波科学博政府歴史館の基本構想に参画した際、展示空間の打ち合わせで同席させて戴いたことがあります。私は現在、知識創造という極めて抽象的な分野を課題としていますが、いまに至ってようやく先生