この間、引越し準備のために本棚を整理していて、石川博品の小説『メロディ・リリック・アイドル・マジック』、通称メロリリを発見し、ついページをめくっていると、2年半ほど前に発売されたときに読んだ記憶がよみがえってきた。 当時、読んでいる途中に連想したのが同じ著者のネルリ2巻で(最も好きな作品だ)、歌えや踊れやのお祭り騒ぎがまどろっこしい現実をかき消すところがいかにもだった。 なによりも小説のなかに詩が埋め込まれている。これがネルリ2巻でなくてなんなのか。 実際、石川博品も言っている。 そういうわけで『ネルリ』2巻にはたいへん思い入れがあるのですが、今度の『メロリリ』はその再現といいますか、あの祝祭的なムードを日常生活の中に持ってくることを目指して書きました。 — 石川博品 (@akamitsuba) July 18, 2016 一見して、作品構造がハレムリーグやネルリシリーズに似ている。要する