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災害への備え
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映画『アイズ・ワイド・シャット』が1999年に公開されてから、この夏でちょうど四半世紀が経つ。主演した俳優のニコール・キッドマンに、米紙「ロサンゼルス・タイムズ」のベテラン芸能記者が独占インタビューする。 『アイズ・ワイド・シャット』は、スタンリー・キューブリックの遺作だ。キューブリックはその公開の4ヵ月前に亡くなった。 当時ハリウッドで最も有名なカップルだったトム・クルーズとニコール・キッドマンは、その撮影のために2年近くもほかの仕事を受けられなかった。半年の予定だった撮影期間は無限に延長され、「これは果たして終わるのだろうか」とキッドマンは真剣に思いはじめるまでになった。 けれども、キッドマンは早く終わらせたかったわけではないという。 「3年目も残ったでしょうね。つまり私はおかしいってこと?」 制作期間が長引いたがゆえに、「性的な嫉妬と妄想の物語」と揶揄されていたこの映画をめぐって、突
最新のニュースに登場した時事英語を紹介するこのコーナーでは、世界のニュースに出てくるキーワードを学ぶと同時に、ビジネスの場や日常会話のなかでも役立つ単語やフレーズを取り上げていきます。1日1フレーズずつクイズ感覚で学び、英語に触れる習慣をつくっていきましょう。語彙力の向上には、日々の積み重ねが大事です。 今日の時事英語 2024年8月8日(木)の「CNN」に次の一文がありました。 It feels new because this is, according to Russia at least, the regular Ukrainian army mounting an attack on Russia, and a rare roll of the dice by a Ukrainian top brass whose movements have been criticized m
イスラエル国防軍が撤退後の破壊されたガザ地区ハン・ユニスの街を眺める若い男性 Photo: Ashraf Amra / Anadolu via Getty Images イスラエルの兵士らが、わなが仕掛けられている可能性のあるガザのトンネルや建物を掃討するために、パレスチナ人市民を“人間の盾“として先に中に入らせていると、イスラエルの有力なNGOと新聞が報じている。 この行為はガザで戦うさまざまな部隊にまん延しており、実質的に「慣習」と見なされていると、NGO「沈黙を破る」事務局長のナダブ・ワイマンは言う。このグループは、イスラエル国防軍(IDF)の権力乱用を実証すべく、イスラエルの元兵士らによって立ち上げられた。 同グループは、ガザでの10ヵ月におよぶ戦争に加わった兵士らから、この行為に関する証言を集めてきた。そこで聴取された報告は、イスラエル紙「ハアレツ」による調査報道の内容と合致して
フランスではいま、子供の頃から日本のポップカルチャーを浴びて育った新世代のミクソロジストたちが、オリジナルカクテルで日本の酒を「再解釈」しようとしている。彼らの腕はヨーロッパ人の舌を、日本の繊細で複雑な味の世界に“宗旨変え”させることはできるのだろうか。 竹塩が半周塗られたハイボールグラスに、4分の3の高さまで透明な液体が入っていて、そこに縦長の四角い氷が浮かんでいる──液体の材料を聞くと、それはエキゾチックであると同時に、面食らってしまうようなものの連続だ。 「和牛」の脂身を浸した「焼酎」(米、大麦、さつまいもなどから作った蒸留酒)、グレープフルーツコーディアル(グレープフルーツ果汁にハーブを浸したもの)、「昆布」と「わかめ」の出汁、炭酸水を使っているという。「シンカンセン」、それがこの繊細なカクテルの名前で、パリの酒飲みを一瞬のうちに夢の国、ニッポンへと運んで行ってくれる。 ここは、パ
在日米軍と自衛隊の連携を円滑にするための「統合司令部」の創設が、日本と米国それぞれで進んでいる。英誌「エコノミスト」はこの軍事連携を「マッカーサーを思わせる施策だ」と報じる。中国の脅威を受け、両国は今後どのように協力を図るのだろうか。 平時の体制が一変 太平洋最大の米軍基地である嘉手納基地は、中国がミサイルを発射した中国沿岸から約650キロの位置にある。 公園で遊ぶ子供たちの頭上を、パトロール中の軍用機がひっきりなしに横切っていく。とはいえ、日本国内の米軍はベトナム戦争が終結してからというもの、ずっと平時編制だった。 しかし、状況は7月28日に一変した。米国防長官のロイド・オースティンが、在日米軍に作戦指揮権を持つ「統合軍司令部」を新設すると発表したのだ。日本の防衛力強化がねらいだ。 これは、オースティンの言葉を借りれば「歴史的」な大ニュースだった。日米両国が中国の軍事力に危機感を抱いてい
金メダルの獲得数ランキングで、日本が米国、中国に次ぐ3位という快挙を成し遂げたパリ五輪が、ついに閉幕した。さまざまな話題があがった今回のオリンピックだが、なかでも射撃の選手はSNSで大きな反響を呼んだ。 The Olympic #shootingsport stars we didn’t know we needed. ???????? Kim Yeji ???? Yusuf Dikeç ???????? pic.twitter.com/gfkyGjFg4I — The Olympic Games (@Olympics) August 1, 2024 トルコ代表のユスフ・ディケッチ選手は混合エアピストルで、装備が耳栓のみというラフな姿で銀メダルに輝き、「無課金おじさん」としてバイラルした。 そして、イーロン・マスクがXで言及したことで同じくらい話題となったのが、射撃女子10メートルエアピス
最大で体長30メートルにもなるクジラは、人間のようにおならやくしゃみをするのでしょうか? もしするのならば、それはどれほどの迫力になるのでしょうか? 専門家が答えます。 こんな質問がくるのを、首を長くして待っていました! 「クジラはおならをするのか?」──その答えは「イエス」です。クジラもおならをします。世界最大の生き物のシロナガスクジラ(成獣の体長は最大で約30メートルにもなる)がおならをしたとき、いったいどれだけ大きな泡が出るか、想像できるでしょうか? 私は直接見たことはありませんが、ザトウクジラのおならを見たという一部のラッキーな科学者を知っています。彼らの話では、それはクジラの尾ひれ近くの部分の下から、泡がぶくぶくと海面に上がってきたように見えるといいます。そこがクジラのおしり、つまりおならを出す穴があるところです。 クジラがおならをしている様子(音は効果音) クジラは私たちヒトと
アニメ『機動戦士ガンダム』は日本国内外で根強い人気を誇り、いくつものシリーズを発表している。同作中に登場するロボットの模型「ガンプラ」は、日本人にとって馴染み深いものだが、最近ではヨーロッパでもガンプラ作りを楽しむファンが増えているという。仏紙「ル・モンド」が報じた。 リラックスした空気のなか、来場者が楽しむのは… 7月、パルク・デ・ゼクスポジションで開催されたジャパン・エクスポを訪れたセザールは、特別な平穏を感じていた。ピンセットを手にしたこのダンケルク人は、プラスチックの房から50以上のカラフルなパーツを切り離している。 これが組み立てられると、SFアニメ『ガンダム』の「メカ」(操縦可能な巨大戦闘ロボット)が現れる。ガンダムの世界は、ここでのリラックスした雰囲気とは正反対だ。 この作業に、彼は40分あまりを費やす。「ガンプラ」初心者であるこの50代のマンガファンは、「非常に禅を感じる」
本格的な「都市鉱山」 英国の硬貨を鋳造する英国王立造幣局(ロイヤルミント)が、廃棄された携帯電話や電化製品の回路基板から、金を抽出する新工場の稼働を開始した。 英メディア「BBC」などによると、ウェールズに新しく建てられた工場は、金を取り出す際に有毒な化学物質や膨大なエネルギーを必要としない最新鋭のもので、年間4000トンの電子廃棄物から最大450キログラムの金が生成できる見込みだという。これは現在の価格では、約50億円に相当する。 英国の通貨のコインに金は使われていないが、取り出した金はジュエリーや記念硬貨の製造に利用される予定だ。また、金だけでなく、アルミニウム、銅、錫なども取り出し、ほかの企業に原料として販売する計画もある。
イノベーションの源泉として注目を集めた「デザイン思考」。ところがここ数年、人工知能の発達などで、あえて人間がデザインをおこなうことの意義が問われている。デザイン思考の牙城、スタンフォード大学デザインスクール(d.school)の2人のディレクターが、その問いに正面から向き合う新著を出版した。 デザインが持つ「世界をよりよい場所に変える力」とは何なのか。米メディア「ファストカンパニー」が2人に聞いた。 「視覚的にも物理的にも化学的にもめちゃくちゃな環境において、建築家や工業デザイナー、プランナーが人類のためにできる最もシンプルで最もすばらしい仕事は、いっさいの仕事をやめることだ」。デザイナーで教育者のヴィクター・パパネックは、1971年の著書『生きのびるためのデザイン』のなかでそう語った。 それから50年たったいま、パパネックの言葉には納得できる。AIの台頭、不安定な民主主義、私たちを脅かす
最新のニュースに登場した時事英語を紹介するこのコーナーでは、世界のニュースに出てくるキーワードを学ぶと同時に、ビジネスの場や日常会話のなかでも役立つ単語やフレーズを取り上げていきます。1日1フレーズずつクイズ感覚で学び、英語に触れる習慣をつくっていきましょう。語彙力の向上には、日々の積み重ねが大事です。 今日の時事英語 2024年8月13日(火)の英「ガーディアン」紙に次の一文がありました。 The CopenPay scheme has been designed to encourage visitors to act a bit more responsibly and think about their impact on the environment during trips to the Danish capital.
ChatGPTが、願望実現に効果のある「マニフェステーション」(引き寄せの法則)にも活用されている。 マニフェステーションとは「自分の思考や意図を、自分の願望に集中させることで、叶えることができる」という信念で、それ自体は決して新しいものではないが、パンデミック中にソーシャルメディアでトレンドになり、若い世代にも広まっている。 その実践とともにコンテンツとしても人気があり、そのテクニックを紹介する動画も多数ある。 そんななかで、このマニフェステーション関連のコンテンツの投稿者の間で、「従来のマニフェステーションの実践方法を強化するためにChatGPTがどのように役立ったか」の共有が目立つようになっていると、米メディア「ビジネス・インサイダー」が報じている。 その実践方法には、ビジュアライゼーション(視覚化)、ビジョンボード、アファメーション(肯定的な自己暗示)、ネガティブな思考を再配線する
【今回のお悩み】 「パートナーが重くて息苦しくなってしまいます」 何をするにも一緒にしたがる、「過保護」ともいえるほど世話を焼いてくるパートナー。悪気があるわけではないのはわかっていても、次第にその存在を鬱陶しいと感じるようになってしまったら、どうしたらいいのでしょう。 哲学者の岸見一郎先生に聞いてみました。 フランソワーズ・サガンの『ブラームスはお好き』の主人公は、ポールという室内装飾家の女性ですが、弁護士の助手をしているシモンという若い男性に心惹かれていきます。ポールは「十二時に電話するわね」と言い残して、まだ半分眠っているシモンを置いて出かけます。ポールが電話をすると、シモンはすぐに電話に出ました。 「起きてた?」 「十一時から。今、一時だよ。電話局に、この電話が故障してないか訊いちゃったよ」 連絡がなければ心配になるのはわかります。しかし、相手のスマートフォンに電話ができなかった時
窃盗罪で服役していた筆者は、ひょんなことから報道記者を志すことに。塀の中から大学のジャーナリズム学を受講し、最終的に米紙「ニューヨーク・タイムズ」の記者として認められるまでを綴った、一度人生を捨てた男の復活劇。 酒とコカインに溺れて まさか本物の記者になれるとは思ってもみなかった。初めて受講したジャーナリズムの授業で、私以外の生徒たちは地域社会の現場へ取材に出ることができたが、私の選択肢は限られていた。囚人である私が取材できたのは、他の受刑者と看守だけだった。 2010年、当時28歳の私はアルコール依存症で、コカインの常用歴があり、ウィスコンシン州の郡刑務所で1年の刑に服していた。とあるバーに押し入って酒瓶を持ち出し、侵入窃盗罪で有罪判決を受けたのだ。 それは重罪であり、しかるべきタイミングだった。自動車事故、失業、飲酒に絡む逮捕を重ねた人生の成れの果てだ。判決を下した判事から、「人生の無
92年のセビリア万国博覧会時に建設された施設に、古代の冷却技術を導入 Photo: @cartujaqanat / X 古代ペルシアの冷却技術 スペイン南部の街セビージャでは、夏には40度を超えるような暑い日々が続く。そんな同市には、エアコンを使わずに室温を10度近くも下げられているエリアがあると、米メディア「ブルームバーグ・グリーン」は報じる。 市の中心部から2キロほどのところにある「カルトゥーヤ・カナート」という場所だ。サッカー場2つ分の広さの敷地に、円形劇場、講堂、緑地、遊歩道、ベンチが設けられ、あちこちに日陰ができている。ここでは太陽光発電を使って、空気と水を循環させることで気温を下げているという。 地区全体に日光を遮り、熱をためこまないようにするさまざまな技術が導入されているが、特に注目すべきは、古代ペルシアの技術が応用されていることだ。3000年前、ペルシア人は地下20メートル
最新のニュースに登場した時事英語を紹介するこのコーナーでは、世界のニュースに出てくるキーワードを学ぶと同時に、ビジネスの場や日常会話のなかでも役立つ単語やフレーズを取り上げていきます。1日1フレーズずつクイズ感覚で学び、英語に触れる習慣をつくっていきましょう。語彙力の向上には、日々の積み重ねが大事です。 今日の時事英語 2024年8月11日(日)の「CNN」に次の一文がありました。 Ukrainian President Volodymyr Zelensky has confirmed Kyiv’s troops are fighting inside Russia, days into the surprise Ukrainian cross-border incursion into Russia’s Kursk region that has become a major embar
補欠から金メダルを獲得 8月4日、パリ五輪の女子自転車ロードレースで、米国に金メダルをもたらしたクリステン・フォークナー選手(31)の経歴が驚異的だ。 米メディア「CNBC」によると、彼女の競技歴はわずか6年で、パリ大会への参加は当初予定されていなかった。7月初旬、女子ロードレースの代表だったテイラー・クニブ選手がトライアスロンに専念するために参加を辞退したことで、補欠だったフォークナーにチャンスが巡ってきた。 それから代表チームに合流した彼女は、8月4日のレース当日、経験豊富な世界のトップ選手と互角に渡り合った。米メディア「NBCニュース」によると、パリ中心部をスタートしてからしばらくすると、フォークナーは先頭グループに食い込んだ。158キロメートルのコースのうち、ラスト3キロ地点でフォークナーは攻撃を仕掛け、集団から抜けてトップに立った。そのまま差を広げたフォークナーは、2位の選手と1
日本政府は海外の生成AI関連企業の誘致に力を入れており、企業側も日本市場を好意的に見ている。だが、著作権侵害に対する政府の無防備な対応によって、国内のクリエイターが大きな被害を受けていると英紙「フィナンシャル・タイムズ」は警鐘を鳴らす。 2年前、生成AI(人工知能)で作られた画像やアニメ動画がSNS上に出回りはじめたとき、イラストレーターの木目百二(もくめももじ)は、「このままだと、日本の創作文化が崩壊してしまう」と絶望した。 「イラストレーターの仕事もなくなってしまうと思いました」と語る木目は、東京在住の21歳だ。イラストレーター、漫画家、ミュージシャンとして活動している。 「私たちに未来はないと感じています」と彼は言う。 同じ頃、メタ(旧フェイスブック)のマーク・ザッカーバーグやOpenAIのサム・アルトマンといったグローバルテック業界の経営者らが続々と東京を訪れ、岸田文雄首相と面会し
2023年5月、那須塩原温泉の日本旅館に、チェックイン時間の30分前に到着した客がいた。彼らは「午後3時まで車のなかでお待ちください」との掲示を見て、「早くきたのに部屋のキーを受け取れない理由を説明しろ」と従業員に詰め寄った。 客はたちまち激昂し、大声を上げた。防犯カメラはその一部始終を捉えていた。最後は旅館の若旦那が出てきて、旅館前の舗道上にひざまずき、深くお辞儀して詫びた。 これは、顧客による嫌がらせ行為の最も極端な例だ。日本では英語風にカスタマーハラスメント、またはそれを省略して「カスハラ」と呼ばれることが多くなっている。 このような迷惑行為はどこの国でも起きているが、とりわけ日本ではサービスに対する期待値が高く(そのぶん期待を裏切られたときの反動も大きい)、「お客さまは神さま」と崇める有名な表現もある。高級小売店の店員は店を出る客をお辞儀して見送り、ウェイター、バリスタ、ホテル従業
1972年、世界一周の旅に出ていたロバートソン一家は、シャチに襲われて船を失い、いかだでの漂流を余儀なくされる。通りすがりの日本の漁船に救助されるまでの38日間、充分な水や食料もないなか、彼らはいかにして生き残ったのか。この壮絶な日々を、一家の長男が振り返る。 シャチの一家の襲撃 波の騒ぐ午前10時の海で、18歳のダグラス・ロバートソンはバン! という破裂音を聞いた。続いてもう一発。さらに一発。 ロバートソン一家の乗る13メートル級の木製スクーナー船「ルセット号」は、大きく傾いていた。「『いったい何が起きたんだ?』と思った。座礁でもしたのかと」。ダグラスは、当時を振り返ってそう語る。 父親を見ると、足首まで海水に浸かっていた。振り返り、肩越しに広大な太平洋を見ると、「そこには3頭のシャチがいた。父親、母親、そのあいだに子供。父シャチの額はぱっくりと割れて、ひどく血を流していたよ」 ダグラス
8月4日、パリでは体操女子段違い平行棒の決勝がおこなわれ、アルジェリア代表のカイリア・ヌムール(17)が金メダルを獲得。体操では初めてのメダルをアフリカにもたらした。 アルジェリアとフランスの二重国籍を持つヌムールは、フランス生まれ、フランス育ちだが、膝の手術からの復帰を認めなかったフランス体操連盟と所属クラブの対立により、代表選手から外され、2023年、父の母国であるアルジェリアにスポーツ国籍を移した。こうした経緯もあり、アルジェリア国民はヌムールの快挙に沸き、現地メディアも大いに盛り上がっている。
イスラエルが招待されなかったことを理由に、米国や英国の駐日大使が長崎の平和祈念式典への不参加を表明した。米紙「ニューヨーク・タイムズ」はこの問題について、米国のエマニュエル大使への独自取材も交え、次のように報じている。 ロシアの侵攻とイスラエルのガザ攻撃 長崎市で8月9日に開かれる平和祈念式典に、米国と英国の駐日大使が欠席すると表明した。イスラエルの駐日大使が招待されていないことが理由だとしている。 この式典には、150以上の国と地域から要人が招待されている。毎年開催されるものだが、2022年以降、ロシアとベラルーシはウクライナへの侵攻を理由にリストから外された。そして今年は、パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルも外された。 米国と英国の大使は、ガザ地区のハマスに対する戦争とロシアの行為を同列に並べるべきではないとして、イスラエルを招待しない長崎市長の判断は誤りだと述べている。
国旗もダメ、政治的なメッセージもダメというオリンピックの決まりを自分はわきまえているとアンジェリーナ・ヤンは思っていた。ヤンは自分が留学しているフランスでの五輪に出場する同国人の選手を応援しようとワクワクしていた。 そこで台湾からの留学生であるヤンは、自分では無難だと思うポスターを作った。故郷の島をかたどり、そこに「台湾加油」(がんばれ台湾)という文字を入れた。 ところが、そのポスターを観客席で広げて、バドミントンで中国と対戦する台湾チームを応援しようとすると、すぐさま取り囲まれてしまった。ヤンは言う。 「それでもポスターを持っていると、警備の人が近くに来て無線機で同僚としゃべり続けていました。そのあと、中国人らしき男性が現れて、私の前に立ってポスターが見えないようにしたのです」 そのあと男は、ヤンの手からポスターを奪い取った。 「すごく驚きました。それと同時にすごく悲しくて腹が立ちました
SNSが未成年のメンタルヘルスに及ぼす悪影響が懸念されるなか、米国では校内でのスマートフォンの使用を禁止する学校もある。だがそうした禁止には効果があるのだろうか。ニューヨーク州で禁止措置を導入している高校を、米経済メディア「ブルームバーグ」が取材した。 離脱症状はすぐに表れはじめた。 携帯電話の使用を禁止した、米ニューヨーク州北部にある高校では、女子生徒が実在しないデバイスに絶えず手を伸ばしては、空(くう)をつかんでいた。廊下には、生徒らが鍵を壊してデバイスを取り戻そうとする音が鳴り響いていた。 ニューヨーク市のブロンクス区にある別の高校では、生徒らが抗議行動を画策した。 しかしやがて、そうした症状は消えていき、行動が変わった。 ブロンクスにある高校では、AP試験(高校在学中から大学の単位を取得できるための試験)のスコアが上がり、成績もコロナ禍前の平均に戻ったと校長のモニカ・サミュエルズは
私がベッセル・ヴァン・デア・コーク(81)に取材した18世紀創業のホテル「レッド・ライオン・イン」は、非常に落ち着く場所だった。 米マサチューセッツ州の片田舎で、私はこの頑健な精神科医と数時間にわたり語り合い、明確に自分の考えを持つ人物だと悟った。 ヴァン・デア・コークは気候変動の話題に触れながら、いまだに飛行機を使っているのかと私に問い質し、「あんなもの乗るべきではありません!」と一刀両断した。精神科医のフロイトを「ちょっと自己中心的すぎます」と評し、さらにブレグジットについては「あなたたち英国人はとんでもないことをしました!」と歯に衣着せぬ論調だ。 ヴァン・デア・コークは、これまでも常に闘争的な研究者だった。彼は1980年代にベトナム戦争の帰還兵のPTSD(心的外傷ストレス障害)を初めて調査した研究者のひとりだ。 代表作『身体はトラウマを記録する 脳・心・体のつながりと回復のための手法
米大統領選挙の民主党の副大統領候補として、カマラ・ハリスはミネソタ州のティム・ワルツ知事(60)を指名した。名前をほとんど知られていなかった彼が、約二週間のあいだにメディアやSNSで露出を増やし、副大統領候補に選ばれるに至ったのはなぜなのか。 中西部に影響力あり 副大統領候補選びにおいて重要視されるポイントの一つは、激戦州における影響力だ。 だがハリス陣営は、激戦州ではないミネソタ州知事のワルツを選んだ。ウィスコンシン州やミシガン州などの重要州で、中西部を地盤とするワルツが、白人労働者層や地方の有権者にも影響力を発揮することを期待しているのだろう。「ハリスはやや競争力のある州の出身者を選んだ」と米紙「ワシントン・ポスト」は報じている。
大企業の幹部が続々「週末出勤」 世界で多くの国が週4日勤務への移行を進めているが、逆行する国も現れはじめている。 今年に入り、ギリシャが週6日勤務を可能にすると発表。人口減少と熟練労働者の不足を受けての対策だが、国民の猛反発を招いている。 そして、日本の隣の韓国でも経営幹部たちに週6日勤務を要請する企業が出はじめ、賛否が分かれている。韓国の現行の労働法では労働時間は週52時間まで(標準労働時間は40時間で、時間外労働は12時間)と定められており、週末出勤は原則禁止とされている。 米メディア「クォーツ」によれば、サムスンでは製造販売部門の幹部たちは平日に加え、土日のいずれかに出勤しなければならなくなった。2023年の業績が悪化したことから、「危機感を注入して全力を尽くす必要がある」と、幹部の一人が語ったことが報じられている。 米紙「ニューヨーク・タイムズ」もこの動きに注目している。 同紙によ
オーストラリアでは燃料費の高騰などを理由に、EVの売り上げが伸びている。補助金などの優遇政策もあり、BYDをはじめとした中国産EVの需要は根強い。 しかし、中国産EVが普及するにつれていくつかの問題も浮かび上がっていると海外メディアは報道している──。 BYDはテスラより人気 2022年から2024年にかけて、オーストラリア国内の月間EV販売台数は約1900台から8000台へと大幅に増加した。 普及率そのものはまだEV先進国に比べて少ないものの、屋根上太陽光発電が広く活用されているため、安価なEVが市場に出回れば瞬く間に普及するだろうと予測されている。 事実、燃料代やガソリン車の維持費が高騰し続けるオーストラリアでは、通勤のコストをEVによって節約しようとする人も多い。都心よりも郊外のほうがEVへの需要が高いとオーストラリアのオンラインメディア「ニュース・ドット・コム」は報じている。 こう
『ワーク・シフト』『LIFE SHIFT──100年時代の人生戦略』の著者リンダ・グラットンが、変化の激しい現代のワーク・ライフ・バランスを論じる連載。 「コロナ禍を機に働き方が変わった」といわれ、それをプラスにとらえすぎるあまり、若者世代は仕事や人間関係に練達する機会を充分に与えられていない可能性がある。本当に必要なことは、積極的に取り戻していく必要もあるだろう。 コロナ禍が若者から奪ったもの 私の若い友人2人は、ほとんどが在宅勤務なので、仕事仲間との社交の機会も限られている。23歳前後のかれらは、パンデミック発生時には19歳くらいだった。つまり、大学の授業もオンラインで受講させられ、大学の仲間たちとの対面交流も少なかったのだ。成人期を形成する期間の大部分を、独学や孤独な労働に費やすことになってしまったのである。 誤解しないでほしいのだが、かれらは毎晩寝室に籠りっきりでゲームをしているよ
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