なんとなく自分の博士論文を読み返してみたら、いろいろな思い出が蘇ってきました。 七転八倒の日々 私は仕事をしながらNAISTの博士課程の学生になりました。入学料やら授業料やら大きな出費になるので、一刻も早く博士を取得しようと思っていたのですが、研究は計画通りに進んでくれるものでもなく、結局予定より1年以上長くかかってしまいました。 特に最後の半年は大変でした。思ったような結果が出ず、ああでもないこうでもないと試しているうちに時間ばかりが過ぎ日に日にストレスが溜まっていきます。夜中に突然アイデアを思いつき、これでなんとかなるのではという希望を持って次の日に試してみるものの、やはり結果が出ずがっかりして帰宅する、というような日が続きました。さすがに博士号を諦めようと思ったのも一度や二度ではありません。 それでももがき続けていると、なんとか論文にできる結果(=かろうじて統計的に有為な差があるとい