2019年6月1日1日、アメリカ・サンノゼから成田に向かっていた全日空機に空調系統不具合が発生しました。 機体は緊急事態を宣言し、機内の気圧を保つため、10分足らずの間に高度約1万3000メートルから3000メートルまで急降下しました。 上記のような書き出しで、一部の報道機関では、「10分間で10,000m「も」降下している!」と、かなり大げさに報道しているようです。 さて、空飛ぶたぬき的には、空調系統不具合による急降下は適切な措置であると断言しますが、今回はこの急降下の是非について書いてみます。 空調系統の不具合と急降下 空調系統とは、その名前の通り、「機内の温度を制御」する系統で、簡単に言えば暖房と冷房です。 かとって、暖房や冷房が壊れたからといって、急降下する必要はほとんどありません。 急降下を要するのは、【与圧系統の不具合】が生じた場合です。 10,000ft(3,000m)以上を