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衆院選
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20世紀が幕を開けて間もないころ、世界の近代史に大きな影響を与えた冊子が出回った。タイトルは「シオン賢者の議定書」(The Protocols of the Eldears of Zion)。冊子は100ページ程度で、「シオン長老の議定書」や「プロトコル(=議定書)」とも呼ばれる。 この冊子は、ユダヤ人の長老たちが世界征服を企み、また世界を裏から操るため密かに開かれた会議の議事録といわれていた。その内容は「自由主義思想批判」「世界征服のための方法」「確立される世界政府の方針」が主な骨子になっていて、 「社会に秩序をもたらすためには専制君主を再び呼び戻し、このときユダヤ王が君主として迎えられる」 と、ユダヤ王の下での“新世界秩序”が唱えているとされる。 後にロシア各地でのユダヤ人虐殺(後述)や、ナチス・ドイツのホロコースト政策にまで影響を与え、いわば600万人以上を殺した(注1)「世界で最も
「茎を折られたり、水をあげなかったりするとトマトは悲鳴をあげる!」 いきなりそんなこと言われて信じられます? だいたいトマトが痛がるって、茎を折られて悲鳴をあげるなら、スーパーの野菜売り場はトマトや大根の悲鳴で地獄絵図だ。牛さんがかわいそうと肉を食べないヴィーガンは、どうすればいいのか。動物愛護の次は植物愛護? 飢え死にもやむなしの覚悟で愛護するのか? 「そもそも叫ぶも何も、トマトには口がないじゃないか。どうやって叫ぶんだ?」 そんな読者の皆さんの疑問もごもっとも。そこでトマトが実際に「悲鳴」をあげていることを証明した、こんな実験結果を紹介しよう。テルアビブ大学生命科学学部のイサク・カハトらは、トマトとタバコを使って、ストレスを与えた植物の出す超音波を採取した(※1)。 ※1「Sounds emitted by plants under stress are airborne and in
【新しすぎる理科の教科書】腸内細菌が人間の心を生み出す? サイコバイオティクスが切り開く人間と微生物の新たな関係【人間は腹で考える! 新しい人体の考え方、脳腸相関・第6回/前編】 サイコバイオティクスという新たな医療分野がある。この分野でキーワードになっている「脳腸相関」という言葉をご存じだろうか(英語ではThe Gut-Brain Axis、ガット‐ブレイン・アクシスという。カッコいい)。脳と腸が密接に情報交換を行ない、体の心のバランスを生み出しているという、最近流行の新しい知見だ。 漢方ではそれほどおかしな考え方ではなく、「病は気から」だし、韓流ドラマを見ていると胃がもたれるからとよく親指に針を刺すが、それも漢方特有の経絡(けいらく)の考え方だ。手足は体の縮図なので、内臓の異常は手足に痛みとなって表れる。 脳腸相関はそういう漢方の考え方に近い。腸には脳神経と非常によく似た迷走神経という
電子顕微鏡で撮影されたサナダムシの頭部。SFホラーのクリーチャーそのものだ。 画像:Mogana Das Murtey and Patchamuthu Ramasamy, CC BY-SA 3.0 , via Wikimedia Commons 皮膚の下でうごめく謎の存在……遂には人体を食い破り、あるいは脳を食い荒らす。SF映画に登場するエイリアンそのものな凶悪生物が、現実に数多く存在する──そう、寄生虫だ。 例えば、寄生した人間の体を象のように固く肥大化させるフィラリアや、宿主の人間の心臓を肥大化させ最悪、破裂(!)させるトリパノソーマ・クルージ。さらには、「pork tapeworm」という別名のとおり加熱し損ねた豚肉を食べて感染する有鉤条虫は、幼虫が脳に寄生し最終的に脳をスポンジのように食い荒らすことで知られている。 また、身近な日本の例では、よく話題に上るエキノコックスはここ20年
文と写真/室橋裕和 バングラデシュとミャンマーに挟まれたインド・ミゾラム州。その州都アイザウルは、さまざまな民族が行き来する人種のるつぼであり、また複雑怪奇な構造を持つ「階段都市」でもあった。 日本人の心の底に流れる光景 インド東北部に突き出た三角地帯には、7つの州がある。そこに住まうのはインド系の人種ではなく、僕たちと同じ顔をしたモンゴロイドなのである。山菜や川魚をコメと一緒にふんだんに食べ、納豆をつくり、山の懐に藁葺きの家が連なる。みずみずしい田畑。子供たちはまだ小さいのに、赤ん坊を背負い、マキを担ぎ、家の手伝いをしている。まるで「日本昔ばなし」のような、アジアの原風景ともいえるその姿。 ここは日本人のふるさとかもしれない……そんな思いを抱えてインド東北部の諸州を巡っていた僕は、最後のシメとしてミゾラム州を訪れた。 かつての閉ざされた州境を越えていく アッサム州シルチャールは、よくある
田島麻美【ブーツの国の街角で vol.76 「サンマリノ」(前編)】日本から約1万キロも離れたイタリア半島に「神社」が! 小さなカトリックの国に、なぜ神道の神社が造られることになったのか? 世界最古の独立共和国へ! 2020年、令和の時代になって初めてのお正月を迎えるにあたり、世界と日本の繋がりについて想いをはせた。イタリアで暮らしていても、最近では和食や武道、サブカルチャーなどを通じて、日本文化がイタリア人の日常生活の中にも少しずつ浸透してきているのを感じる。西洋とは全く異なる日本の伝統文化、歴史や思想は、西洋の人々にとってもはや「エキゾチック」なだけではなく、人生をよりよく生きるための一つの指標として受け止められているようだ。 西洋の大地の中に、深く、静かに浸透している日本。そのことを最も強く実感したのは、イタリア半島の中東部、アドリア海の避暑地リミニのお隣にあるサンマリノ共和国に神道
茨城県南部に小さなタイ人コミュニティが点在する理由【越えて国境、迷ってアジア vol.118】日本には何故か存在しない「リトル・バンコク」的な街 文と写真・室橋裕和 僕はタイに住んでいたことがある。だから日本に帰ってきても、タイ人たちが住む街を訪ね歩いてきた。千葉・成田や東京・八王子にあるタイ寺院、タイ料理店が点在する錦糸町……しかしどこも、小さなコミュニティだ。お寺のまわりにタイ人がたくさん住んでいるというわけでもない。神奈川・伊勢佐木町にも、バブルの頃から続くタイ料理店やマッサージ屋が集まる一角があるが、ささやかなものだ。 タイ人が集住する「リトル・バンコク」的な街は、日本に存在しないのである。日本にはおよそ5万3000人のタイ人(2020年末現在)が暮らしているが、特定の街に集まることなく、広く薄く日本社会の中に溶け込んでいっているのだと思う。そして各地で、近隣に住むタイ人とその家族
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