» 中国西部の新疆自治区でウイグル族と漢族住民の間で流血の事態が起こってから4日目の7月8日、中国軍の兵士とデモ鎮圧の警察兵力が省都ウルムチの中央広場に整列して威力を誇示している。写真REUTERS/DAVIDGRAY 時間を少しだけ戻してみよう。6月25日夜、中国南部広東省の韶関市に位置する香港系おもちゃ工場「シル」の社員寮が血に染まった。鉄パイプなどで武装した漢族労働者100人余りが、集団でウイグル族労働者の寮を襲撃したのだ。この工場では、これに先立つ5月と6月の2ヶ月間にわたり、合計800人ほどの新疆出身のウイグル族労働者を新規採用していた。ウイグル族労働者が来てから寮の内外で犯罪が急増したという話に尾びれがつき、挙句の果てにはウイグル族労働者が自分たちの寮で漢族女性労働者を強姦したという怪しげな噂が漢族労働者を刺激した。 広東で流れた血がウルムチ事態の起爆剤 一晩の「活劇」は明くる