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衆院選
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前回は「出渕裕ロングインタビュー14 出渕裕とネトウヨ跋扈とミリオタサヨクと」 ――例えば、アニメの分野でもメカデザイナーや演出をやってる方で、ミリタリーマニアの人は多いと思います。出渕さんもまたミリタリーマニアでありながら、今のようなご意見を持ってらっしゃる。だからミリタリーマニアという人達を尊敬も出来ていたんです。 出渕 僕はマニア、って言う感じじゃないですけどね。親しくしている良いミリタリー好きな方も、「僕等ミリタリー好きも、だから右ってわけじゃないんですけどねぇ」ってよく言うんですよ。そういうミリタリー好きの人は多いです。どちらかっていうと「これはこれ」「それはそれ」っていう。どうもその辺勘違いして、そういうの(ミリタリー)を好きな人はそういう(右傾思想)のだっていう、中にはそういう人もいるだろうけど、一括にイコールでそう捉えられるのは悲しいというか、そういう偏見を持たれると困って
前回は「出渕裕ロングインタビュー12 出渕裕と市川大河アンチと『傷だらけの天使』と」 ――面白いのは、市川森一さんと『コメットさん』(1967年)や『恐怖劇場アンバランス』(製作は1969年)で名コンビを組んだ山際永三さんという監督さんがいらっしゃるんですけれども、僕は山際監督とも何度かお会いして頂いた関係なんですが、やはりあのコンビはすごいなぁと今でも思いますね。 出渕 その二人が組んだ、『アンバランス』の『仮面の墓場』って、唐十郎が出ていた奴ですよね。
前回は「出渕裕ロングインタビュー13 出渕裕と『恐怖劇場アンバランス』と『怪奇大作戦』と」 ――思ったのですが、市川森一さんって、僕や出渕さんが、敬愛する形での「保守の人」だったのではないだろうかと。 出渕 そうですね。そういうところはあったかもしれないです。 ――コンビを組んでいた山際監督は、完全に左派の人だったのですが、そういった関係性や、時代が左派文化だったという。 出渕 そこはちゃんと、お互いにリスペクトしあえていたんですね。中道の中の左と右とかね、穏健保守と穏健左派とかは、全然大丈夫だったりしますよ。 ――「ネトウヨとパヨク」は違いますね。 出渕 どちらもめんどくさい印象はありますね。というか、やはりネトウヨと呼ばれてる人たちは本当の保守じゃないと思うし、今、安倍政権がやってること(政策)って、左翼政権が本来やりそうな、ある意味社会主義的でもあるしね。数十年前だったら、そのころの
前回は「出渕裕ロングインタビュー11 出渕裕とCGアニメと『ヤマト2199』と」 ――すごく私的な質問になるのですが。出渕さんとこうして知り合えたのは、とある僕だけを狙い撃ちして中傷してくる、いわゆる今でいうアンチが、僕のガンプラ連載を炎上させようとしたところから始まって、その結果、出渕さんとまず、SNS上でご縁が出来たわけですけれども。その上で、今回出渕さんが、こうして「市川大河と会ってみよう」と思っていただけたのはどうしてでしょうか? 出渕 アンチとか、そういうネット上での感情の応酬とかよくわからないし、あまりアンチとかそういう呼び方自体も好きじゃないんですが……。どうしてかと言われると。あ、意外と誰だからではなく、人と会って話すのが面倒くさいって思わない方なんで(笑) ただ、そうですねえ、氷川(竜介)さんがシェアかなんかしてたのかな?たまたま 『ガンダムを読む』(筆者がシミルボンで連
出渕 昔は作画でやるから「こういう細かいのは困る」って言われていたディテールが、入れられるようになりますよね。……といって無駄な入れ方をするだけと「ダメなデザイン」になるんですけど、まぁカトキ君たちの方が向いてると思うんですよ、そっちの方はね。で、(メカの)作画が出来る人(アニメーター)が減ってきてるっていうか、新しい「メカ作画をやりたい人」があまり出てこない。(原画の)単価が(簡単な作画と)だいたい同じくらいだからっていうのはあると思います。メカを描くのってかなり好きじゃないと出来ないんですけど、どんどん観る側の要求度が高くなって、ディテールなんかも情報量が多いわけじゃないですか。それをやっていくと、作画の手間は掛かるけどでも、実質的な原画単価は上がらない。そうすると人は入ってこないし、若手だって最初からそれ(メカ作画)が出来るスキルがあるわけじゃない。メカを動かしたい、これを描きたいっ
前回は「出渕裕ロングインタビュー9 出渕裕と「富野由悠季の娘」と「うわべのパブリック」と」 出渕 そういえば話が変わるんですが、安彦さんと富野さんが、決定的に(袂を別つことに)なった原因って、なんだか知ってます? ――いえ、知りません。両者の間で何があったんですか? 出渕 『クラッシャージョウ』なんですよ。『クラッシャージョウ』やってるときに、安彦さん同時に『巨神ゴーグ』(放映は制作完了後の1984年)やってましたよね。『クラッシャージョウ』のプレミア試写会みたいなのがあって、僕も行ったんですけど、なぜかね、入り口のところでお客さんをお迎えしているのが何故か富野さんなんですよ。 ――普通であれば、当然監督の安彦さんか、原作と脚本の高千穂遙さんですよね、そこは。 出渕 普通はね。でも安彦さんいないんですよ。で、その最中安彦さんが何をやってたかと言うと、近くの喫茶店で『巨神ゴーグ』のシナリオの
前回は「出渕裕ロングインタビュー8 出渕裕と「可愛い富野由悠季」と『オーラバトラー戦記』と」 ――富野談話で小説に関しては、こんなコメントが90年代初頭に残されています。 この間、角川スニーカー文庫の僕の担当が言うのよ、嬉しいのとショックなのと疲れた、っていう感情が混ざっちゃったんだけど、「うちで書いてくれるようになって、今年で10年ですね。作家って、大体本当の意味で売れるのは、10年経ってからなんですよ。そういう意味では、今年あたりは良い年なんじゃないですか」って。こっちは「10年やってしまった」って感じで、もう何もないんだよね。そういう気分がかなりあった時に、「だから頑張ってください」だもん。ガックリ来た。(笑) ラポートデラックス『機動戦士ガンダム大辞典【一年戦争編】復刻版』1991年 出渕 最近は(小説を)書いてないみたいだから、いいんじゃないですかね(笑) 後は……さっきのクェス
前回は「出渕裕ロングインタビュー7 出渕裕とナイチンゲールと高橋良輔と」 ――前回の高橋監督の逸話を聞いて思い出したのが、こんな富野監督のコメントなんです。 犯罪者になるっていう負債を負うのはやっぱりいくら何でも損だよね。だから僕は亙君を殺さない(笑)。カトキ君もブン殴らない。 CYBER TROOPERS VIRTUAL‐ON REFERENCE SCHEMATIC―電脳戦機バーチャロン副読本 「Laugh?...I nearly bought one!」 出渕 そういうこと(富野監督なら)言う言う(笑) 言う言う(笑) ――出渕さんに対しての富野監督の暴言で印象的だったのが、やはり『ダンバイン』の時の、ラポートの『ダンバイン大辞典』でのインタビューで、こういうのがありました。 例えばこういう言い方が出来る。出渕のアホが(笑)僕が思ってるより馬鹿馬鹿しいスケールの艦を作ってるんだから、修
出渕 あの時、小説が二本あったんですよ。『機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー』(徳間書店)っていうのと、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』(角川書店)があって、本来だったら『逆襲のシャア』の方でサザビーが出るのかと思ったら、サザビーという名のモビルスーツは『ハイ・ストリーマー』の方で、『逆襲のシャア』の方はナイチンゲールなんだけど、チェーン・アギは『ハイ・ストリーマー』には出てくるんだけど、『逆襲のシャア』には出ていなくて、代わりにベルトーチカがアムロとくっついているという。だからパラレルなんですよ。どっちも公式じゃないですか。それでそっち(角川版)の挿絵を描くってことになった時、ナイチンゲールっていうのが、要はサザビーなんだろうけれど、名前が違うから別物じゃないですか。それでどうしようかって思って、サザビーをモビルアーマーっぽくしたのがナイチンゲールで、νガン
『機動戦士ガンダム』のガンプラ再現と徹底評論で解析していく連載。今回は『ガンダム』で配置された敵味方のロボットとしてのキャラ配置論を『仮面ライダー』なぞに準えて解析。...
前回は「出渕裕ロングインタビュー5 出渕裕とガンダムZZと小林誠と」 ――そういう意味では話の時系列は戻りますが、『Zガンダム』のころって、永野さんや小林さんたちの、非常にアクのつよい、個性的な線で描かれてあがってくるデザインに対して、藤田さんが絶妙なクリーンナップをすることで、世界観を維持していたという印象がありますね。 出渕 あの時のクリーンナップは、藤田君かなりの量をやってますけど、例えば誠っちゃんがやったバウンド・ドックとか、ガザCっていうのは藤田君じゃないんですよ。バウンド・ドックは大畑晃一君がクリーンナップやってるし。(大畑氏が)ぶつぶつ言ってるのを当時聞いてました。「あぁもう!こんなデザインをどうしろと!」ってボヤいてて(笑) 「だから俺はこうしました!」って(クリーンナップを)持ってくるんだけど、うーんこれはこれで、またなんか違うんじゃない?と(笑) ガザCは佐山君のメカデ
出渕 全然構わないと思いますよ。一時期カトキ君が、僕がデザインした物を「リファインデザインするんで」ってわざわざ連絡くれて、「(出渕氏に)見て欲しいんですけど」って。「え? カトキ君頼まれたんだから、それでいいじゃん」って言ったら「いや、出渕さんに見て欲しいから」って、当時ファックスで送られてきて。送られてきたら(意見を)言わなきゃいけないと思って言うじゃないですか。そうするとカトキ君が「え? そうですか?」って(笑) だったら聞くなお前!っていう!(笑) ただ、聞くっていう、カトキ君の姿勢自体は僕はすごく良いと思ったんです。カトキ君はやっぱり「オリジナルのデザインをやった人へのリスペクトを、僕はしてます」っていうのを強調されてるんで、それは大切だと思うから、気持ちは分かる。でも「じゃあこうかな?」って言ったら「えぇ? そうなんですか?」って、だったら聞くなっていう(笑) 一時期マスターガ
『ガンプラり歩き旅』その97 ~CとDの間に何があったのか? アクシズの量産型モビル・スーツ、ガザC登場!~
ここには『出渕裕ロングインタビュー』1回目が掲載されておりましたが、サイト主の不手際も重なり、原稿の直し決定稿と差し替えることになりました。 全ての責任はサイト主の市川大河にありますが、楽しみに訪れて下さった皆様には大変申し訳なく思っております。 第5回以降は既に直した原稿との差し替えは済んでおりますので、そちらからまずはお楽しみください。
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