心理学で実験を行う際には、実験計画法という作法を知っておく必要がある。実験計画法というのは、実験を行ったときに、良いデータを取るための知恵のようなものだ。 我々がデータを取るときには、全体をAとB、というように群に分ける。こうやってできた群を比較し、その間にある差に注目することで、現象を知ろうという訳だ。もちろんAとBだけではない場合だってある。A, B, C, D, E, F といったように、6つの群を作る場合だってある。そしてこのとき、分けられた群というのは、等質になるようにしなくてはならない。たとえば実験室の光の量が違っていたり、室温が違っていたり、実験に使う道具が違うものだったり、実験に関係する様々な要素を一定にしないといけない。なぜなら、群から得られるそれぞれのデータを問題にするとき、我々は、「群に対してどのように手を加えたときに、どんな変化が現れるか」に興味がある訳で、その他の