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アメリカ大統領選
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もうあれから一週間経つんだなあと、ぼんやり今日一日考えていた。 今日は平和な一日で、近所のお祭りにいったり、骨董市にぶらりとでかけたり。 一週間前は、狂騒のフェスティバルのど真ん中にいた。 日本のいろんなところから重機が持ち込まれ、テントが建てられれ、看板が立てられ、衣装が持ち込まれ、装飾品が持ち込まれた。幕張メッセはそれだけでドラクエの世界に見えた。 僕は「なんてドラクエはすごいゲームなんだろう」と繰り返し思った。 テントの前に看板を立てて、ドラクエの音楽を流せばそれだけでドラクエの世界になってしまうほど強烈に僕らの意識にそのゲームは忍び込んでるんだから! 現場に入って僕が指示したことはほぼ二つだけだ。 「各チェックポイントのスタッフのアイデアをまずは無条件で受け入れること」 「各チェックポイントの演出の最終決定権はその現場にあること」 豊かな世界を作るためにはたくさんの人の意見が必要だ
もし僕が死んで、誰かが僕の人生についての評伝を書いてくれるとしたら「ネガポジ」というライブハウスについて一章は割いてくれないとその本はクソだ。 京都丸太町駅徒歩五分。 竹屋町間之町にあるそのライブハウスで、僕は人生で大切なことをたくさん学んだ。 もしネガポジがなかったら、僕の人生はまったく別のものになってただろう。 よくなってたか、悪くなってたかわからないけれど。 ネガポジについて語るときには、まずは木屋町にあるRAGというライブハウスで僕がはじめてライブをしたときのことを語らなくちゃならない。 その時僕は20歳で、1995年の春で、つまり阪神淡路大震災の直後だった。 たくさんの大学から音楽サークルが集まってライブをするという企画があって、それはたしか震災のための募金を集めるライブだったんじゃないかと記憶してる。 僕はその時ちょうど「カリフラワーズ」というバンドを作ったばかりで、まだできる
今、巨大神殿からの脱出の全公演を終えて、撤収も終えて、スタッフとのささやかなミーティングを終えて帰宅した。 「謎解きをフェスティバルにする」というコンセプトで作った公演。 僕らの原点にはフェスがある。 音楽フェスティバルを10年間作ってきたノウハウでリアル脱出ゲームを運営してきた。 リアル脱出ゲームを本当のフェスにするにはどうすればよいかをずっと考えてきた。 一公演3000人がどの程度の人数なのか作っているときにわからなかった。 なにせ世界記録だ。 まだ誰もやったことのない公演を作るのに、わかるはずがない。 恐る恐るやってみた公演が、アンケートを読むと驚くほど高評価で本当にびっくりしている。 かつてないほど、イベント会場で次の公演のチケットが売れ、びっくりするほどグッズ売り場に人が並び、かつてないほどたくさんの人たちに声をかけられ、関わってくれたたくさんのスタッフがまた参加したいと言ってく
人生において、自分が特集されるなんてことが起こるとは想像もしていなかったし、それが昔から観ていた情熱大陸だなんて本当に心の底から、人生は何があるかわからんと叫びだしたいけれど、とにかく一ヶ月ほど密着されて、たくさんのことをカメラに向かって話して、たくさんの後姿を撮られて、番組が出来上がって、無事放送されました。 とんでもないリアクションがあるのかと思って身構えていたけれど、特にそんなでもなく、僕は部屋で一人平穏にblogを書いております。ビールを飲んでいて、とてもセクシーな黒のジャージをはいています。ユニクロです。 情熱大陸の取材班さんは主に二人で行動しておられて、とてもかわいらしい女性カメラマンと、なんとなくぼんやりした愛され系ディレクターの二人でした。 夜の遊園地@ひらぱーの取材のために三人で大阪に向かったのですが、品川で新幹線に乗って、その三分後に二人が寝てしまったのを見て、テレビの
SCRAPを株式会社にしようとしたきっかけは、当時いろいろと仕事をしていたNHK京都の人に「加藤さん、これくらいの金額になると個人に支払うのはちょっと問題があります。株式会社にしてくれませんか?」といわれたからだ。 僕は会社とかめんどくさそうだから、じゃあもうNHKの仕事はやめようかなと思った。 実際それくらいの時期にやめてしまったが、なんとなく「株式会社を作る」っていうキーワードが頭に残った。 で、その翌週くらいのフリーペーパーの企画会議で「株式会社のつくりかた」っていう特集を組んで、実際に株式会社化したらおもしろんじゃね?なんていって作った。 その特集で、いろんな人に「株式会社とは?」みたいなインタビューをした。 その時インタビューした税理士さんや公認会計士さんに今でもお世話になっている。 税理士さんがその時に言った「会社は売り上げで評価される。利益は自社だけの数字だけど、売り上げは世
先ほど上海から帰ってきました。 上海では、秋に行われる超巨大リアル脱出ゲームの話と、中国のテレビ局で番組を作る話をしてきました。 テレビの話は、まあ成立するとしても20%くらいかなあと思っていたが、ほぼもう進んでしまいそうだった。 巨大リアル脱出ゲームも、会場がとても協力的だったので、うまく進みそう。 しかし、実はSCRAPの中国進出は最近やや停滞気味である。 その理由は、上海でリアル脱出ゲームのパクリがもう山ほど出来ているからである。 すでに、上海におけるリアル脱出ゲームはムーブメントの枠を超えて、新たなビジネスジャンルになっている。 上海のあらゆる場所に「リアル脱出ゲーム専用店舗」があり、その数は80店舗を超えている。 驚くべきは、僕がはじめて上海でリアル脱出ゲーム公演をやってから、まだ一年半しか経っていないって事だ。 このスピード感と資金の投入感は本当にすごい。 で、中国のスタッフか
彼女がSCRAPを辞めると切り出したのは今年の初めくらいだったと思う。 事務所の近くの中華料理屋で僕と飯田君と彼女の三人で話した。 ささやかな理由とささやかな覚悟がそこにあって、僕は止めたりなんかまったくしなかった。 それはとても素敵な理由だったから、それを支えようとだけ思った。 彼女と初めて会ったのは5年くらい前になるのかな。 なんだかおっとりとした空気を纏った人だと思った。 人懐っこくて、融通が利いて、味方になりたい人の味方になる人だと思った。 そして、彼女が僕らの味方であることは一目でわかった。 彼女のおかげで3年前の公演(終わらない学級会、図工室からの脱出)は問題なく終わった。 打ち上げの場所で彼女は「とても楽しそうに働いてて良いですね」と僕に言った。 僕はげらげら笑いながら「一瞬先はわからないけれど、とにかく今は楽しいね」といった。 いろいろあって、彼女がSCRAPに入ることにな
最近ぼんやり思ってること。 「ものをつくる」ってことは、「ジャンルを作る」ってことじゃないかと思う。 良い小説を書くことは僕には出来ないかもしれないけれど、「小説」と並列で語られる「別のジャンル」なら作れるかもしれない。 もっと極端なことをいうと、「ものをつくりたい」と強く思う人は、「これまでになかった小説を書きたい」と思うのではなく、「これまでになかった小説のようなジャンルを作りたい」とおもうべきなのではないか。 たとえば音楽。 良いリズム、良いメロディー、良い歌詞、良いハーモニー、良いアレンジ、良い録音、良いミックス、などなど、いろんなものが集まった「良い音楽」が出来ると思う。 でも、もしあなたが、音楽のすばらしさを本当に理解したのであれば、そのすばらしさは「音楽以外のジャンル」でも表現できる気がする。 僕にはマンガはかけない。 でも、マンガで得たものを別のジャンルで表現できるかもしれ
ついさっき、成田から家へと帰ってきた。 飛行機は行きは3時間、帰りは2時間と順調に遅れ、終電がなくなった僕らは送迎バスでゆらゆらと新宿まで送られた。 上海滞在時間は40時間程度。 そこで5回公演をして、4回司会をした。 一回目の公演に150人程度のお客さんが会場に入ってきた。 僕は最初にこんな風に言った。「中国で最初のリアル脱出ゲームだ。もしあなた方の誰かがクリアしたら、中国で最初にクリアした歴史的な人になります」 会場はものすごく盛り上がったが、その回では一人も脱出に成功しなかった。 次の回で僕はこういった「今のところ中国での脱出成功率は0%だ。まだ一組もこのゲームをクリアしていない。あなた方の誰かがもしクリアしたら、中国で最初にクリアした歴史的な人になる」会場はものすごくどよめいた。 ゲーム中の彼らは本当に必死で。あらゆるスタッフにヒントを求めた。 絶対に成功してやろうという強い意思が
東京ドームでの「あるドームからの脱出」が終わった。 夢みたいな三日間だったなあ。あれが本当に起こったことなのかどうか確信がない。 約一万人以上の人の人たちが一箇所に集まって謎を解く。 そんなことが可能なんだろうかって思ってた。 一年前、「リアル脱出ゲームはすごい人気ですが、どこまで行くと思いますか?」と聞かれて僕は「今が頂上だと思います」と即答した。そのとき3000人程度の集客だった。 東京ドームで「リアル脱出ゲームをやりませんか?」という話になったのは去年の9月くらいだったろうか。 決定したのは去年の12月くらい。 そこから約半年かけてこつこつと作ってきた公演が三日間で終わった。 イベント終了後の撤収は1時間もかからずに終わってしまった。 東京ドームならではの謎をつくらなくちゃならないってことをずっと思ってた。 他の場所でも出来てしまう謎は作っちゃだめだと思ってた。 来てくれた人はわかる
リアル脱出ゲーム「あるドームからの脱出」の追加公演を発表した。 イベント内容を見直して、各公演のキャパシティーを増やした。 地震の前まで、物凄い勢いで売れていたチケットがぴたりと止まった。 あたりまえだ。公演を行うかどうかもわからないチケットを買うヒトはいない。 ぼくらもすべての宣伝を止めて、「開催できるかどうか」のことばかり話していた。 5月の公演は開催できることになって、やっと僕らは周りを見渡した。 たくさんの人たちが待っていてくれるイベント。 「期待しています」っていうメールがたくさん来た。 でも、そんな中で「中止にするべきだと思う」というメールも来たし、「東京ドームを避難場所として開放しろ」というメールも来た。これまで、ほとんど好意的なメールしか来なかったSCRAPに少しだけ攻撃的なメールがやってくるようになった。 中止にしようなんて少しも僕は思わなかった。 中止にするべきだと思わ
ずいぶん昔に彼女から借りた本を読み返している。 売れてないミュージシャンが、webに書きなぐったテキストが単行本になった本。 異常な知識と、すさまじいリズム感が直接脳髄に沁みるようです。 この本を貸してくれた彼女は、その後二回手首を切り、blogで「もういなくなります」と宣言したきり音信不通だ。この本はもう返さなくてもいいかい? 彼女の言葉は誰にも通じなかった。 趣旨も、論旨もなくだらだらとしゃべり続けたが、彼女の美しさが聞き手を増やし続けた。 聞き手と奴隷の数を。 最後の電話。 「加藤さん、なんで生きてるんですか?」 「死んでないからだよ」 「これからも生きるんですか?」 「そのうち死ぬよ」 ガシャンと電話は切られてそれっきり。 思い出しもしなかった。この本を読むまでは。 あらゆるフェティシズムがその到達点においては日常につながるように、あらゆるすばらしい性的行為が日常に還元されるように
くるりの「魂のゆくえ」というアルバムがあって、そのプロモーション企画としてずっと謎と物語を考えていました。 企画のスタートからは半年くらいかけて作ってきたものだったのでものすごく思い入れがある仕事になりました。 こんなのです。 http://www.quruli.net/nazonoita/ もともとはARGという「まるで自分が物語の登場人物になったみたいな遊び」をメディアやミュージシャンの力を借りて作ってみたくて、しかもそれが宣伝になるのなら最高ですよねーみたいな感じで出してみた企画が、驚くべきスピードで通り、ARGって言葉なんかぜんぜんわからないままとにかく作ってみた感じでした。 その中で物語を書いたり、謎やシステムの構築をしたりしている中で、このプロジェクトの可能性や、もっとできるはずなのに自分が出来ていないことを強く感じたりしました。 この素晴らしい企画にはたくさんの人に感謝しなく
とても迷ったのだけどJASRACについて書く。 この団体について僕はうまく感情をコントロールすることができない。 その名前を聞けば心がざわめくし、文字を目にするだけで感情が動く。 端的に言うと僕はJASRACが嫌いだ。 それは憎しみに近い。 はっきりしていることを書く。 あるお店がある。そのお店にJASRACの人がやってくる。 「あなたのお店でうちの管理している曲が流れている。使用料を払え」 そのお店は、仕方なく楽曲の使用料を支払う。一年間で数千円だろう。 しかし、そのお店でロボピッチャーが何度流れたとしても、僕らには一円も入ってこない。 そのお店がどんなに僕らを愛して、僕らの曲を流してくれたとしても、そのお店が支払った楽曲使用料が僕らのもとへやってくることはないだろう。少なくとも今まではなかった。 日本のほとんどのライブハウスは楽曲の使用料をJASRACに支払っている。 僕らは日本中のい
17年ぶりにアルバムを発売するってどんな気持ちになるんだろうと思いながら今日を待っていたのですが 17年ぶりにアルバムを発売した人にしかわからない気持ちになったので形容のしようがない。 誇らしいような恥ずかしいような突き進みたいような立ち止まって考えてみたいような。 17年ぶりのアルバムとはいうものの、レコーディングしたのは14年前とかでして。 当時のロボピッチャーといえば、3枚のミニアルバムを発売して、1枚のフルアルバムを発売して その結果として、レコード会社、レーベル、音楽事務所などの契約がすべてなくなって さてとこれから一体俺たちはどうしていくんだ?ってなってました。 そんな気持ちの中でこのアルバムは作られました。 CDにしてくれる人が誰もいなかったので、配信のみで発売されました。 結果としてそれが功を奏して、JASRACに登録していなかったので自由に使えるってことで リアル脱出ゲー
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