この歌は、当HPの前回の一首評で廣野翔一が取り上げた歌である。それを受けて自分も、この歌に対して少し考えを整理してみようと思ったので、二回連続同じ歌で恐縮ではあるが一首評で取り上げてみることにした。 本来は歌そのもののことだけについて評をするべきなのかもしれないが、京大短歌の歌会に出されたこの歌には、twitterを中心として多くの人に取り上げられ、賞賛され、そしてまたその現象に疑問を持ち批判する歌人も少なからず存在したという事実が存在する。この問題を無視することはできなかった。 微分について、天文学について、私自身深く理解しているとは言い難い。「夜空の青」そして、それを「微分する」という行為について、具体的に説明するのは難しい。Twitter上では、夜空の微分は天文学の基礎であり、『画像解析で夜空を色で微分すると、星だけを抽出することができる。つまり、「微かな星に目を凝らせ」という意味を