ペンキで汚されたハシナ前首相の壁画の前で、ハシナ氏の辞任を喜ぶ人々=バングラデシュの首都ダッカで2024年8月5日、ロイター バングラデシュで学生らの反政府デモが激化し、ハシナ前首相が辞任してから12日で1週間。デモは社会に混乱をもたらし、主要産業の縫製工場も稼働停止を余儀なくされた。治安の悪化に不安を抱く人も少なくないが、国を立て直そうとした若者たちに対しては好意的な意見が聞かれた。 「これまでの政情不安や新型コロナ禍では、少なくともインターネットがつながっていた。今回はまったく異なる、難しい状況だった」。欧米や日本の低価格ブランドの衣料品製造を請け負う「ウルミ・グループ」のアシフ・アシュラフ代表(58)は毎日新聞の取材に対してそう語った。 7月に公務員採用の優遇措置に抗議するデモが激しくなると、国内ではインターネットの通信が断続的に遮断された。