第二次世界大戦中、戦況が悪化し空襲の脅威が迫った時期、日本各地の都市において爆撃機の襲来に対峙すべく建てられた「高射砲陣地」は戦後70年以上が過ぎた現在も全国に点在しているが、JR新大阪駅にも程近い東淀川区の住宅街の一画に、この高射砲陣地をそのまま「住居」にしてしまったというとんでもない家がある。 そのお宅は阪急京都線淡路駅、JR京都線東淀川駅からそれぞれ徒歩10分ほどの場所にある、西淡路五丁目の住宅地の一角にそびえている。近年立ち退きによる解体が進んでおり、この奇妙なお宅もいつ見られなくなるか分からない。 高射砲陣地跡を戦後のドサクサで住宅にしてしまった大阪の唯一無二物件 かつて高射砲陣地として使われていた頃のコンクリート地がそのままむき出しになった姿、それは本来の役目ではない個人の住宅として刻んだ歴史の方がむしろずっと長い。住民が後付けで外階段から登れるようにこしらえた砲台の上にはもう