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ドラクエ3
pikabia.hatenablog.com
私事で恐縮ですが…… SFのテーマとしての植民地 シンガポールで見る007の衝撃 創作紹介 関連ブックガイド 私事で恐縮ですが…… Winsland House II 今回は私事と雑談なんですが、実は一昨年あたりからブログのほかに趣味でSF小説を書いておりまして、WEBメディアのコンテストに応募したりしています。 昨年はバゴプラ/Kaguya Planet主催の「第3回かぐやSFコンテスト(特集・未来のスポーツ)」 にて選外佳作に選んでいただいたりもし、細々と楽しく活動しております。 Kaguya Planetについてはこちらの記事をどうぞ。作品へのリンクもあります。 pikabia.hatenablog.com この1月には同じくKaguya Planetの「気候危機」特集に合わせて行われた公募に向けて短編を書きました。そちらも現在カクヨムで公開しております。(追記:公募後に行われた選評
戦後を代表する憲法学者の最新講演集 リベラル・デモクラシーの現在 「ネオリベラル」と「イリベラル」のはざまで (岩波新書) 作者:樋口 陽一 岩波書店 Amazon 改めて憲法に関する本が読みたいなと思い、そしてどうせならやはり定番著者の、しかも最近のものを……ということで手にとってみたのが、今回紹介する樋口陽一の岩波新書『リベラル・デモクラシーの現在』だ。 1934年生まれの樋口陽一は素人の私でも知っているくらいの代表的な憲法学者で、日本のいわゆる戦後民主主義を理論的に支えてきた人物の一人かと思う。(この辺りの歴史に詳しいわけではないのでこれから勉強します) 本書の冒頭で語られているが、著者はこれまで4冊の岩波新書を刊行している。順に『比較のなかの日本国憲法』(1979年)、『自由と国家―いま「憲法」のもつ意味』(1989年)、『憲法と国家―同時代を問う』(1999年)と、最初の3冊はそ
法学者と中高生がともに古典を読む授業の記録 誰のために法は生まれた 作者:木庭顕 朝日出版社 Amazon 木庭顕『誰のために法は生まれた』は、ローマ法を専門とする法学者による法学入門の本だが、普通に書かれた入門書ではない。 これは中学三年から高校三年までの生徒を集めて行われた、全5回の特別授業の記録なのだ。しかもそれは、教師が一方的に喋る授業では全くない。 これらの授業は、著者から質問が矢継ぎ早に投げかけられ、生徒たちがそれにどんどん答えていくという、活発な掛け合いによって行われるのである。 授業の題材は主に映画や戯曲で、第1回から順に以下の通り。 溝口健二監督『近松物語』 ヴィットリオ・デ・シーカ監督『自転車泥棒』 プラウトゥスの喜劇『カシーナ』『ルデンス』 ソフォクレスの悲劇『アンティゴネー』『フィロクテーテース』 以上4回の授業の後、最終回では実際の日本の判例が題材となる。 さて、
他人と生きることが得意でない私たちの、「共生」の問題 食客論 作者:星野太 講談社 Amazon 美学を専門とし、特に「崇高」をテーマとした哲学書をデビュー以来続けて刊行してきた1982年生まれの著者、星野太の初めての一般書と言える『食客論』は、しかし一風変わった本だ。 雑誌『群像』の連載をまとめたこの本は、強いて言えば哲学的エッセイという感じの書き物だが、そのテーマはタイトル通り、「食客」である。 聞いたことがないではないが、あまり馴染みのないこの言葉をテーマに、いったいどのような「論」が展開されるのだろう? そんな疑問を胸に本書を開いた私たちを迎えるのは、このような鮮烈な書き出しである。 他人と生きることが得意ではない。 (「第一章 共生」より) あっ、そう来ますか! なるほど! それで? 続きを見てみよう。 他人と生きることが得意ではない。 そのような感覚をもつ人は、おそらく珍しくな
最近の『ファイブスター物語』を読んで考えたこと ファイブスター物語 17 (ニュータイプ100%コミックス) 作者:永野 護 KADOKAWA Amazon このほど永野護『ファイブスター物語』の第17巻が発売された。私も長年の読者なのでさっそく買い、数時間かけて読み、過去の巻に遡ったり設定集をめくったりして楽しんでいる。 それにしても近年は刊行ペースが安定していてありがたい。ここ数巻は1年半~2年以内のスパンで刊行されており、一時はとても最後まで描けるとは思えなかった魔導大戦編も、ひょっとしたら最後まで描けるのかも……?という気が多少はしてきた。 このブログは基本的には本を紹介するブログなのだが、この漫画を未読者に勧めるのはなかなか骨の折れることなので、とりあえず今回は既読者向けに(しかし未読者向けにも補足を入れつつ)、最近の巻を読んで思ったことをつらつら書いてみようと思う。 最低限の作
『ゴールデンカムイ』に描かれなかったもの 以前私は下記の記事で、野田サトル『ゴールデンカムイ』には「世界の全体」が描いてある、と書いた。それは「例えば「愛」と「欲望」と「暴力/権力」と「生命」と「歴史」とか」の、世界を構成する諸要素が、物語とアクションの中に凝縮されて描かれているように思えるということだった。 pikabia.hatenablog.com 今もその印象は大枠では変わっていないのだが、漫画が完結して振り返ると、いくつか「これは描いてなかったな」と思う部分があり、今回はその部分について書いてみる。 ゴールデンカムイに結果的に描かれなかったものの中で特に重要なのは、日本という国家機構そのものだと思う。具体的には明治政府である。この漫画には軍隊として鶴見中尉率いる第七師団が登場するが、終盤に顕著なように、彼ら自身は明治政府に対する反逆者として描かれる。 してみるとこの漫画は基本的に
祝・復刊!佐藤亜紀『ミノタウロス』 ミノタウロス (角川文庫) 作者:佐藤 亜紀 KADOKAWA Amazon 長らく品切れ状態だった佐藤亜紀『ミノタウロス』が、角川文庫から復刊された。めでたい。『スウィングしなけりゃ意味がない』が出て以来、入手困難だった佐藤亜紀の本がどんどんKADOKAWAから復刊されているのでありがたい限りである。どんどん読まれてほしい。 この小説は雑誌「本の雑誌」による2007年に出た本のベスト1に選出され、また第29回吉川英治文学新人賞受賞も受賞している。私が読んだのは話題になってからずいぶん後、講談社文庫版が出た頃だったと思う。 20世紀初頭のウクライナ、内戦サバイバル小説 物語の舞台はロシアの帝政が崩壊した直後のウクライナ。主人公は地主の息子ヴァシリ。地主の息子なので要するに田舎のボンボンという感じなのだが、このボンボンが内戦のただ中に放り出され、手段を問わ
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