今回は, 逆像の理解をモチベーションとして, 引き戻しと押し出しについて書きます. 細かいことを書くときりがないので, 曖昧な主張をしたり少し不具合の残る定義をしたりしますので, ご了承ください. (多様体などが例に出てきますが, 細かいところは関係ないので, うまく無視すれば, 写像さえ分かっていたら理解できる内容のはずです.) 逆像と像 引き戻しと押し出し 例1 双対ベクトル空間 例2 接空間 部分集合の写像による解釈 まとめ 逆像と像 を集合, をその部分集合とします. このとき, 写像 が与えられたなら, その逆像と像が定義できます. 逆像とは で定まる の部分集合であり, 像は で定まる の部分集合でした. 不思議なことに, 像よりも逆像の方が自然な概念です. このことは, 例えば, 位相空間の連続写像を, 像ではなくて逆像を使っていることから分かります. 他にも, 逆像では,