『野球SF傑作選』の魅力はそれだけではない。高山羽根子によるエッセイ「永遠の球技」や磯上竜也による作品解説など、小説以外のコンテンツも充実している。 今回は、本書に収録され、高い評価を受けている千葉集のコラム「わたしの海外野球SF短編ベストナイン」より、筆者が特別に改稿したショートバージョンをお届けしよう。フルバージョンは14,000字超で英語圏の野球SF短編を体系的に紹介しているが、ショートバージョンではその中から約4,700字で筆者が選ぶベストナインの紹介をお届けする。 千葉集「わたしの海外野球SF短編ベストナイン」ショート ver. 野球に絡めてなにかのベストを出すときには、打線を組むようにしなければならない。そんな作法がいつからか、ある。厳然として、ある。というわけなので、わたしも野球SF/F短編のオーダーをここに提出したい。 1(右)モリスン「スタア・スラッガー」 2(二)キンセ