トランプ(中)が初当選した2016年の大統領選では、支持を公言する業界の大物はリバタリアンとして知られるピーター・ティール(右)らごくわずかだった 世界中から才能のある移民を受け入れ、発展したアメリカのテクノロジー業界。そんな"リベラルの牙城"でなぜか今、巨万の富を持つ大物企業家や投資家が続々とトランプ支持を表明している。この変化の背景には何があるのか? ■華やかなテック業界は実際は「頭打ち」? イーロン・マスクが、共和党の大統領候補ドナルド・トランプに毎月約4500万ドル(約70億円)の献金を予定している――。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙の7月15日(米時間。以下同)の報道は大きな反響を呼んだ。 政治広告をはじめ各種活動に莫大な(日本円に換算すれば兆単位の)資金が投じられる米大統領選挙だが、企業家とはいえ個人の献金としては決して小さな額ではない。 アメリカのテクノロジー(テック)