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豪州にて回収した再突入カプセルについて、今後の工学研究及び将来ミッションに向けた技術蓄積のため飛行後解析を行っています。 カプセル各部品の状態は概ね良好で、搭載機器については相模原帰着後にも正常に機能する状態であることを確認、現在、ヒートシールドの状態についての詳細分析を実施中です。 また、超高速で大気圏に再突入するカプセルの機体運動と各部の温度の取得を目的として再突入カプセルに搭載していた「再突入飛行計測モジュール(REMM(*))」のデータを回収し、所定の工学データの取得に成功したことを確認しました。 * REMM: Reentry Environment Measurement Module
「はやぶさ2」再突入カプセルのリエントリー時の画像です。画面右から左へ動いている光の点が再突入カプセルで、大気中を通過するときに火球のように光って見えています。 ■動画■ 撮影時間:2020年12月6日 2:29頃(日本時間) 撮影場所:オーストラリア クーバーペディ付近 クレジット:JAXA 映像 その1
「はやぶさ2」地球帰還 応援メッセージに数多くの素敵なメッセージをありがとうございます! メッセージの募集は終了いたしました。たくさんのメッセージをお送りいただき、ありがとうございました。 ここではプロジェクト宛に送っていただいたメッセージを紹介します。 なお、ツイッターでいただいたメッセージは、ハッシュタグ#はやぶさ2地球帰還 でもご覧いただけます。 【掲載メッセージ総数:1264件】
10ヶ月前、慣れ親しんだ小惑星リュウグウを離れ、地球帰還へのイオンエンジンを続けてきた はやぶさ2は、2020年9月17日午前3時15分45秒(日本時間、以下同様)にイオンエンジンシステムを計画通り停止し、往復のべ22,348時間に及ぶ地球往復のイオンエンジン運転を完了しました。 最終日のイオンエンジン運転は地球帰還軌道に接続するための精密な軌道修正(TCM-0)であったため、通常のイオンエンジン運転と異なり非常に精密な推力制御が求められました。イオンエンジンの停止時刻を微調整し、探査機の速度を計画値にぴったり合わせる必要があります。 図1は「(2way)ドップラーモニタ」と呼ばれる画面です。縦軸が「計画された軌道 と実際の軌道との視線方向の速度残差」を意味します。この差が0になる点を予想して停止時刻を決めます(※折返し測定のため、この数字の半分が実際の速度残差になります)。赤い丸のプロッ
■論文の概要 研究チームは「はやぶさ2」に搭載された中間赤外カメラ(TIR)を用いて、2018年8月1日に実施された小惑星リュウグウの連続1自転観測と、凹凸表面の見かけ温度変化(凹凸効果)を考慮した熱モデル計算との比較を行いました。その結果、リュウグウの熱慣性は一様に小さく、スカスカな岩塊が全球で一様に分布していることがわかりました。また、リュウグウの表面はハワイのアア溶岩と同程度に激しくデコボコであることがわかりました※。本研究で得られた熱慣性と凹凸度は、リュウグウの軌道進化の計算に大きく影響します。 ※リュウグウは数メートル四方での凹凸度合い、アア溶岩は数十センチメートル四方での凹凸度合の比較であることに注意。 ■小惑星表面温度に対する凹凸効果 小惑星表面温度は表面の構成物質や粒径などを表す重要な指標です。太陽入射エネルギーが一定の場合、平坦な表面の温度は熱慣性(温まりにくさ)で決まり
イギリスのロックバンド、クイーンのギタリストであり、 また天体物理学の博士でもあるブライアン・メイさんが、日本でのコンサートツアー(1月25日〜30日)で来日されましたが、 その機会にお会いすることができました。 ブライアン・メイさんには、これまで「はやぶさ2」に非常に大きな関心を寄せていただいており、 小惑星リュウグウの立体視画像を作っていただいたり、応援メッセージを送っていただいたりしています。 これまでにいただきました画像やメッセージは、次のリンクをご覧ください。 ■リュウグウの立体視の画像: リュウグウ全体: http://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20180704je/index.html リュウグウ拡大: http://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20180731/index.html リュウグウ全体: http:/
クイーン(Queen)のギタリストであるブライアン・メイ(Dr Brian May)さんに、再びリュウグウの立体視画像を作っていただきました(過去の記事:記事1、 記事2)。今回もリュウグウ全体の立体視画像ですが、オトヒメ岩塊がよく分かるものになっています。 ブライアン・メイさんからのメッセージです: “Claudia Manzoni and I are proud to be part of the ground-breaking HAYABUSA 2 team. These Stereoscopic images of Ryugu are the closest to actually ‘being there’ that humanity will experience in our lifetimes.” (訳:クラウディア・マンゾニと私は、革新的な「はやぶさ2」チームに参加できる
これまでリモートセンシング機器によって、小惑星リュウグウの詳しい調査が進められてきましたが、その最初の結果をまとめた3編の論文が科学雑誌サイエンス誌に3月19日(日本時間では3月20日)にオンライン掲載されました。3編の論文のタイトルは次のようになります。 S. Watanabe et al. 2019, "Hayabusa2 arrives at the carbonaceous asteroid 162173 Ryugu — a spinning-top-shaped rubble pile", Science, 19 March, 2019 和訳:「はやぶさ2」が到着した炭素質小惑星162173リュウグウ―コマ型ラブルパイル 論文:DOI: 10.1126/science.aav8032 K. Kitazato et al. 2019, "The surface compositio
これまで、「はやぶさ2」の運用は順調に行われてきました。「はやぶさ」では実現できなかった小型ローバを小惑星リュウグウに着陸させることにも成功しました。そして、もう1つ「はやぶさ」で想定通りには実現できなかったことであるタッチダウンに、2019年2月22日に挑戦することになります。 当初の予定では、タッチダウンは去年(2018年)の10月下旬に行う予定でした。しかし、リュウグウの表面には至る所にボルダー(岩塊)があり、平らで広い場所はありませんでした。リュウグウ到着前には、直径100mくらいの円の平らな領域があるだろうと想定していたのですが、100mどころか2、30mの平らな場所すら見当たりません。 タッチダウンを予定していた去年の10月下旬には、タッチダウンは行わずに、ターゲットマーカを着地予定地点付近に降ろす運用を行いました。ターゲットマーカはほぼ予定の場所に降ろすことができ、その後、タ
アストロダイナミクスと重力測定降下運用 これまでの「はやぶさ2」の運用のうちあまり報告がされていなかったことの1つにアストロダイナミクスがあります。宇宙工学では、宇宙機の運動や姿勢、軌道などを扱う飛行力学全般のことを「アストロダイナミクス」と呼んでいます。たとえば、2018年8月に行った重力測定降下運用で活躍しました。少し前のことになりますが、ここでご紹介します。 2018年8月6日から7日にかけて、小惑星リュウグウの重力の強さを推定するための「重力測定降下運用」が行われました。まず、「はやぶさ2」を高度20kmのホームポジションから高度約6100mまで降下させ、ここで軌道制御を一時的に止めて、機体をリュウグウに向けて「自由落下」させました。高度約850mまで降下したところで、今度はスラスターを瞬間的に噴いて機体に上向きの速度を与え、再び高度約6100mまで「自由上昇」をさせました(ボール
タッチダウン1リハーサル3(TD1-R3)において探査機がリュウグウ表面に近づいたときに、CAM-H(小型モニタカメラ)での撮影を試みました。CAM-Hは皆さまからいただきました寄附金により製作・搭載されたもので、探査機側面の一番下の縁付近に取り付けられています。サンプラホーンの先端が撮影できますが、その背景も撮影することができます。TD1-R3においてCAM-Hで撮影された画像が図1です。 [別ウィンドウで開く] (アニメーションGIF, 2.2MB) (mp4, 0.7MB) 図1 タッチダウン1リハーサル3(TD1-R3)において小型モニタカメラ(CAM-H)で撮影された画像。2018年10月25日、11:47(日本時間)に上昇を開始した直後(高度約21m)から1秒毎に撮影したもの。上昇速度は約52cm/s。 (画像クレジット:JAXA) 図1では、自撮りによるサンプラホーンとその背
はやぶさ2パンフレット(2016.4.1発行) はやぶさ2パンフレット(おもて面) はやぶさ2パンフレット(うら面) はやぶさ2パンフレットの折り方 はやぶさ2総括パンフレット(2022.3.31発行) 総括パンフレット2022(おもて面)jpg(2.5MB) 総括パンフレット2022(うら面)jpg(9.6MB) 総括パンフレット2022(おもて面+うら面)高解像度版pdf(15MB) はやぶさ2総括パンフレット2022の作り方 はやぶさ2拡張ミッションパンフレット(2022年発行) 拡張ミッションパンフレット2022(おもて面)jpg(1.5MB) 拡張ミッションパンフレット2022(うら面)jpg(8MB) 拡張ミッションパンフレット2022(おもて面+うら面)高解像度版pdf(20.5MB) 拡張ミッションパンフレット2022(おもて面+うら面)高解像度版pdf、折り目位置付き(2
小惑星リュウグウ近傍でのこれまでの探査機運用結果を踏まえて、本年(2018年)10月末に予定していましたタッチダウンを延期して、来年1月以降に行うことにしました。 2018年内の今後の主要な運用は次のようになります。 ・10月14日〜15日:TD1-R1-A(2回目のTDリハーサルに相当) ・10月24日〜25日:TD1-R3(3回目のTDリハーサルに相当) ・11月下旬〜12月 :合運用 1回目のタッチダウンを行う時期につきましては、上記のTD1-R3までの結果を踏まえて、合運用期間中に検討する予定です。 このような判断に至った理由は大きく2つあります。1つは、これまでの運用でリュウグウの表面状態がよく分かってきたこと、もう1つは探査機の航法誘導の精度が分かってきたことです。 まず、リュウグウの表面ですが、到着当初から分かっていたように多数のボルダー(岩塊)で覆われていて、広い平らな領域
10月3日に、ドイツ・フランスによって開発された小型着陸機MASCOTの分離運用を行い、無事にリュウグウ表面に届けることができました。その後、MASCOTはリュウグウ表面で科学データを取得し、そのデータは探査機経由でMASCOTチームに伝送されています。今後、MASCOTチームによって科学的な解析がなされるものと思います。 探査機からは、3つの光学航法カメラ(ONC-T、ONC-W1、ONC-W2)を用いて、分離されたMASCOTを撮影する試みを行いました。画像データを探査機から取得したところ、ONC-W1とONC-W2で撮影された画像にMASCOTが写っていることが確認されました。 図1は、分離直後にONC-W2によって撮影されたMASCOTです。連続的に撮影された画像のうち3枚にMASCOTが撮影されていましたのでそのアニメーション動画になっています。撮影時刻は、10月3日の10:57
9月21に分離したMINERVA-Ⅱ1について、速報第1報に続き、新たな画像の第2報です。最後には、リュウグウ表面から見た動いていく太陽の動画があります。 この新しい世界の上に「立つ」体験をお楽しみください。 1. Rover-1Bのホップ [別ウィンドウで開く(左)] [(中央)] [(右)] 図1 Rover-1Bが撮影した写真。2018年9月23日にRover-1Bがホップしたことを確認した。 撮影時刻(日本時間):(左)2018/09/23 09:50 (中央)2018/09/23 09:55 (右)2018/09/23 10:00 (画像のクレジット:JAXA) 2. Rover-1Bのホップ直前の画像 [別ウィンドウで開く] 図2 2018年9月23日09:46(日本時間)にRover-1Bのホップ直前の画像 (画像のクレジット:JAXA) 3. Rover-1Bの再着地頃の表
9月21日に、「はやぶさ2」探査機から小型ローバ MINERVA-Ⅱ1(ミネルバ・ツー・ワン)を分離しました(分離時刻は日本時間で13:06)。MINERVA-Ⅱ1はRover-1AとRover-1Bの2機からなっていますが、2機とも小惑星リュウグウ表面に着地したことを確認しました。各ローバとも状態は正常で、撮影した写真や各種のデータを送ってきています。その写真等の解析で、ローバはリュウグウ表面を移動していることも確認できました。 MINERVA-Ⅱ1は、小惑星表面に降りた世界初のローバ(移動探査ロボット)です。また、小惑星表面で自律的に移動したこと、写真撮影をしたことも世界初です。つまり、MINERVA-Ⅱ1は、「小惑星表面で移動探査をした世界初の人工物」となりました。しかも、2機同時に動作させるという快挙ともなりました。 以下に、MINERVA-Ⅱ1から送られてきた写真を示します。 [
2018年9月19日~9月21日に実施されたMINERVA-Ⅱ1分離運用における航法用画像です。 ハイライト画像 画像の向きは、リュウグウの南極が上になっています。 配信画像(時系列順) 地上受信時刻 UTC 2018-09-20 03:36 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-20 04:05 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-20 04:33 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-20 05:02 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-20 05:31 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-20 06:00 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-20 06:29 [Original size
最初のタッチダウンに向けて1回目の運用リハーサルを9月10日から行っており、9月11日から探査機はリュウグウに向けて降下をしていました。本日(9月12日)、最低高度に向けて降下をしていましたが、高度約600mで探査機は自律的に降下を中止して上昇に転じました。理由は、リュウグウ表面の反射率が低いことにより、小惑星表面と探査機の間の距離を計測していたレーザ高度計(LIDAR)の計測が出来なかったことに起因すると考えられます。 探査機の状況は正常で、本日、探査機をホームポジション(小惑星中心から約20kmの位置)に戻します。明日以降は、LIDARの設定値の見直し含め、降下手順の修正検討を行う予定です。 はやぶさ2プロジェクト 2018.09.12
2018年9月11日~9月12日に実施されたタッチダウン1 リハーサル1における航法用画像です。 ハイライト画像 配信画像(時系列順) 地上受信時刻 UTC 2018-09-11 04:55 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-11 05:24 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-11 05:53 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-11 06:21 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-11 06:50 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-11 07:19 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-11 07:48 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-09-11 08
6月27日にリュウグウに到着してから、7月20-21日にはBOX-C運用として高度6kmくらいまで降下しましたし、8月1日には高度5kmほどの中高度運用を行いました。そして、8月6日からは、リュウグウの重力を計測するために、3回目の降下運用を行いました。 重力計測運用では、なるべく探査機の軌道・姿勢制御をせずにリュウグウの引力にまかせて探査機を運動させることを行います(自由落下、自由上昇)。そのようにしておいて探査機の運動を正確に把握すると、リュウグウからどのくらいの強さの引力を受けているのかが分かるのです。 探査機は、8月6日の11:00前(日本時間)にホームポジション(リュウグウからの距離が20km)から降下を開始しました。同日の20:30くらいには高度6000mに達し、そこから自由落下状態となりました。そして、8月7日の8:10頃に最低高度となる851mまで接近し、そこでスラスタを噴
2018年8月5日~8月8日に実施された重力計測運用における航法用画像です。 重力計測運用は、小惑星の重力を今後の正確な降下に必要な精度(1%)で推定するための運用です。探査機を高度1400mまで自由落下させて、その位置・速度の計測から重力を推定します。 ハイライト画像 配信画像(時系列順) 地上受信時刻 UTC 2018-08-06 00:01 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-08-06 00:30 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-08-06 00:59 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-08-06 01:27 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-08-06 01:56 [Original size] 地上受信時刻 UTC 2018-08-06 02:25 [Orig
2018年7月25日の記事で、「はやぶさ2」が小惑星リュウグウ(Ryugu)に高度約6kmまで近づいた際に撮影した画像を紹介しました。この時に、リュウグウの自転に伴って、小惑星を見る角度が次第に変わる画像も撮影しています。先の画像と、もう一枚違う角度からの画像(下の参考を参照)を使って、立体視ができる赤青の合成画像を作成しました(図1)。赤青立体メガネ(右目が青、左目が赤)で見ると、リュウグウの全体形状と表面の地形が立体的に把握できます。 [オリジナルサイズ] 図1 高度約6kmから望遠の光学航法カメラ(ONC-T)によって撮影した画像から作成した、リュウグウの赤青立体視画像。2018年7月20日撮影。 画像クレジット※:JAXA, 会津大, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 産総研 以前に紹介した立体画像(その1、その2)に比べると、かなり凹凸が強調された迫
「はやぶさ2」は、6月27日に小惑星リュウグウ(Ryugu)に到着しましたが、その後、小惑星から約20km離れた地点(ホームポジション)に滞在して、リュウグウの観測を続けていました。高度20kmでホバリングをしていたわけです。そして、7月16日の週には、このホバリングの高度を下げるという運用を行いました。最終的には、高度が6kmを切るくらいまで下がりました。そのときに撮影した画像の1枚が図1です。 [オリジナルサイズ] 図1 高度約6kmから撮影したリュウグウ。2018年7月20日、16時頃(日本時間)に望遠の光学航法カメラ(ONC-T)によって撮影。 画像クレジット※:JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研 図1は、これまでホームポジションから撮影されていた画像(例えば、こちら)と比べると、解像度が約3.4倍上がっており、1画素が約6
小惑星リュウグウ(Ryugu、確定番号162173)は、事前には予想されていなかった“コマ(独楽)型”の小惑星でした。その全体像を3Dの連続写真の動画でお見せします。 [オリジナルファイル] [オリジナルファイル] 小惑星リュウグウの立体視による全体像。赤青のメガネ(右目が青)で見ると立体的に見える。望遠の光学航法カメラ(ONC-T)による撮影で、撮影日は2018年6月23日。 画像クレジット※:JAXA, 会津大, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 産総研 これは、リュウグウへ最終接近中の2018年6月23日に、ONC-T(望遠の光学航法カメラ)でリュウグウの連続撮影したものです。小惑星が自転している様子を、自転の回転角にしておよそ10度刻みで撮影しています。この時の探査機からリュウグウまでの距離は約40kmでした。 赤青のメガネ(右目が青)を準備していただ
イギリスのロックバンドのクイーン(Queen)のギタリスト、ブライアン・メイ(Brian May)さんに、「はやぶさ2」の望遠の光学航法カメラ(ONC-T)が撮影した画像より小惑星リュウグウの立体視画像を作成していただきました。ブライアン・メイさんは、ロンドンのインペリアル・カレッジで天体物理学の博士の学位も取得されていて、天文学者でもあります。さらに、ブライアン・メイさんは天体の地球衝突問題(プラネタリー・ディフェンスないしスペースガード)にも非常に関心を持たれており、3年ほど前から始まった アステロイド・デイ(Asteroid Day)という活動の中心メンバーの一人にもなっています。 アステロイド・デイとは、6月30日(1908年のツングースカ大爆発が起きた6月30日に因んだ日)に、世界的に天体の地球衝突問題について考えようという運動です。このアステロイド・デイについては、国内では日本
2014年12月3日に種子島宇宙センターから打ち上げられてから1302日目、ついに「はやぶさ2」が目的の小惑星リュウグウに到着しました。到着時刻は、2018年6月27日、午前9時35分(日本時間)です。いよいよこれから本格的なリュウグウ探査が始まります。 イオンエンジンの運用が終わった2018年6月3日から、小惑星接近誘導が開始されました。光学電波複合航法により、正確に小惑星を目指していきます。途中、探査機の速度制御のための化学エンジン(スラスタ)の噴射(TCM:Trajectory Correction Maneuver)を9回行いましたが、第10回目のTCMを上記の時刻に行いました。その結果、リュウグウに対する相対速度が1cm/s以下になったことが確認され、到着と判断されました。 図1 リュウグウ到着時のドップラーデータ。縦軸は地球から遠ざかる速度の計画値からのずれを示す。横軸は201
「はやぶさ2」はもうすぐリュウグウに到着します。打ち上げから約32億kmを飛行し、ついに目的地が間近になりました。地球から2億8千万kmかなたの宇宙空間において、2つの小さな天体がもうすぐ出会います。 図1は、6月24日15時(日本時間)頃にONC-W1(広角の光学航法カメラ)で撮影したリュウグウです。漆黒の宇宙空間にぽつんと浮かんでいます。 図1 ONC-W1によって撮影されたリュウグウ。2018年6月24日15:00(日本時間)頃の撮影。ONC-W1の画角から一部を切り取って示している。 画像クレジット※:JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研 図2は、6月24日の00:01(日本時間)頃に、ONC-T(望遠の光学航法カメラ)で撮影したリュウグウです。表面の様子がずいぶん鮮明に見えてきました。撮影したときのリュウグウからの距離は40
2018年6月18日の12時(日本時間)頃から6月20日の19時頃までにONC-T(望遠の光学航法カメラ)で撮影したリュウグウの写真です。6月18日の12時頃は、探査機からリュウグウまでの距離は約220km、6月20日の19時頃で約100kmでした。 次の図1は、ピクセルの平滑化をしていない元の画像です。画像の順番は、撮影順です。撮影されている小惑星の大きさは距離に比例するようにしてあります(大きさは補正していません)。 (拡大) 図1 ONC-Tによって撮影されたリュウグウ。2018年6月18日の12時(日本時間)頃から6月20日の19時頃(日本時間)までの撮影。 ONCチーム : JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研 各画像: [01] [02] [03] [04] [05] [06] [07] [08] [09] [10] [1
2018年6月17日の15時(日本時間)頃と、6月18日の6時頃にONC-T(望遠の光学航法カメラ)で撮影したリュウグウの写真です。6月17日の15時頃は、探査機からの距離は約330km、6月18日の6時頃では約240kmでした。 次の図は、ピクセルの平滑化をしていない元の画像です。画像の順番は、撮影順ではなく、自転していく順番になっています。また、距離による違いを補正して、小惑星がほぼ同じ大きさになるように示しています。 (拡大) 図1 ONC-Tによって撮影されたリュウグウ。2018年6月17日の15時(日本時間)頃と、6月18日の6時頃(日本時間)の撮影。自転の順番にa,b,c,dとなるように並べてある。 ONCチーム : JAXA, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 千葉工大, 明治大, 会津大, 産総研 次は、同じ画像ですが、ピクセル間を平滑化し、さらに明暗を強調するよう
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