1.膵臓がん(膵がん)の頻度 昭和22年から平成14年までの死亡率の推移と死因を図1に示しております.結核による死亡は戦後急速に減少しているのに対し,悪性新生物(がん)による死亡が年々増加し,昭和56年から死因の第1位を占めています.平成16年には「がん」で320,358人が死亡しており,人口10万に対する「がん」による死亡は253.9人で,総死亡の31.1%が「がん」による死亡となっています.西暦2015年には,1年間に89万人(男性554,000人,女性336,000人)が「がん」になると推定されています(図2). 「がん」による死亡を,その部位別にみますと,男性では「肺がん」が最も多く,平成16年では「がん」による死亡の22.2%を占め,次いで「胃がん」17.0%,「肝がん」12.1%で,「大腸がん(結腸がん)」が第4位で「がん死」の6.9%を占めています.一方,女性では「胃がん」が