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東京都知事選(来月7日投開票)は告示(20日)まであと1週間。じらし戦術を展開した現職の小池百合子知事が12日、ようやく出馬を表明した。2期8年の評価が問われる中、学歴詐称疑惑を再燃させたこの人に、劇場型都政の真相を聞く。元側近が垣間見た女帝のウラの顔とは──。 ◇ ◇ ◇ ──環境省の局長時代から小池知事に仕えた立場から見て、彼女にどのような印象をお持ちですか。 ひと言で表せば「優れた女優」です。その時々の課題に合わせ、一生懸命に取り組んでいるようにみせるのは本当にうまい。本心は全く違っても、心の底から真剣にやっているように振る舞える。その演技力、自己プロデュース能力は優れています。しかし、それと、政策を深く理解する能力は、また別です。 ■信念がないから政策は人気取りの手段 ──小泉政権の環境相時代は「クールビズ」で、メディアの注目を集めました。 「カイロ大卒、しかも首席」で、メディ
「施行日の2026年1月1日を目指して早期に結論を得るのが望ましい」 自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件を受けた「政治資金規正法改正案」を審議している参院の政治改革特別委員会。12日、法案提出者の自民の勝目康氏(50)は、焦点となっている政策活動費の領収書を10年後に公開する制度の整備時期について言及した。 「これから検討する」「今後の課題」……。自民の規正法改正案は具体的な中身が乏しいとして、野党側から批判の声が出ているため踏み込んだ発言となったようだが、この政策活動費の領収書の公開をめぐっては驚きの“事実”があった。11日の同委員会で、立憲民主党の小西洋之氏(52)が指摘した、公開されるのが「幹事長の支出止まり」になる可能性だ。 「幹事長が政党から受けた政策活動費を支出した時の領収書、それに限定されるということでよろしいですね。国会議員が幹事長から受けた政策活動費を支出した時の領
メリットゼロだ。毎年この時期に会社や自宅に届く住民税の納税通知書。今年度から総務省は希望する事業者に従来の「紙」だけでなく「デジタル化」での通知を奨励している。ところが、この電子通知の評判がすこぶる悪い。とにかく手間がかかり過ぎるのだ。 「まず会社から届くZIP(圧縮)ファイルの通知書が『Windows』の標準機能では解凍できない。いちいち対応可能な無料ソフトを確認してダウンロード。やっと解凍しようにも『展開を完了できません』とエラー表示の連続です。実はこのソフト、わざわざ右クリックの後に『その他のオプションを確認する』を開き、『解凍』を選ばないとダメ。パスワードも必要で、それを知るには別添のPDFファイルを開き、専用URLをクリック。パスワードをコピーして……と説明するだけで疲れてきます」(都内勤務の50代会社員) ネット上のマニュアルサイトにたどり着くのもひと苦労で、枚数は40ページ以
「仏さんはエッチしてくれんよ。エッチで悩んでる人がおったら代わりにおまえがエッチしてやらないかんと言われるんや」 四国地方の天台宗の寺で長年にわたって性暴力が行われていた問題をめぐり、60代の住職Aからの被害を告発した50代尼僧の叡敦さんが、メディアに公開した録音には開いた口が塞がらない。住職Aが叡敦さんに、「仏様がおまえに、私とセックスしろと言っている」と言っているというものだ。 叡敦さんは今年1月、住職Aによる加害の手助けをしたとして大阿闍梨のBとあわせて2人の僧籍剥奪を天台宗に申し立てた。今月7日、宗派から叡敦さんへの2度目の聞き取り調査が行われた。 調査後に会見した叡敦さんと代理人の佐藤倫子弁護士によると、住職Aは2009年、自身の寺に叡敦さんを呼び出して強姦。以降、寺で心理的監禁状態に置き、性行為を強いてきた。被害は14年間に及ぶ。住職Aは叡敦さんを剃髪させ、行為の最中に真言や「
一時期、1ドル=160円を記録した円安。日本のエンターテインメント界も無傷ではいられず、深刻な人材流出を引き起こしていたという。民放編成関係者がため息まじりに話す。 【写真】この記事の関連写真を見る(10枚) 「民放キー局の20~40代の若手局員や実績のあるテレビマンらが先を争うようにNetflixやAmazon Prime Videoなどの大手外資配信系メディアに転職しているんですよ。もちろん局は公にしていませんが、今は、若手が局を辞めると聞いたら誰もが外資の配信系への転職だと考えます」 事実、つい最近も脚本家の宮藤官九郎氏とタッグを組んで「不適切にもほどがある!」などの大ヒット作を多数世に送り出した、TBSの敏腕女性プロデューサー磯山晶氏がNetflixへ転職して業界に衝撃が走った。
景気の先行きは暗い。内閣府が7日発表した4月の景気動向指数は、数カ月先の景気を表す「先行指数」が前月比0.1ポイント減の111.6と、3カ月ぶりに低下。物価高を背景に消費者心理を示す消費者態度指数が悪化した。消費減を招く要因は何も物価高に限らない。「恩着せメガネ」こと岸田首相肝いりの定額減税が今月から始まった裏で、負担増が密かに国民生活へと忍び寄る。 ◇ ◇ ◇ 1人あたり4万円の定額減税は今のところ、今年だけの1回ポッキリの予定。岸田は「消費者マインドを喚起し、さらなる投資や賃上げにつながる経済好循環を実現する」と気炎を上げるが、1人あたり月3000円ちょいでは施しにもならない。 給与明細に減税分を明記させてまでアピールする一方、公的医療保険料に上乗せして徴収する事実上の増税「子ども・子育て支援金」については「税と医療保険は違う」と屁理屈をこねて明記に後ろ向きだ。 「増税メガネ」のト
衝撃の数字だ。厚労省が5日、昨年の人口動態統計(概数)を発表。女性1人が生涯に産む子どもの推定人数を示す「合計特殊出生率」は1.20、昨年の出生数は72万7277人で、いずれも過去最低を更新した。出生率がすべての都道府県で前年を下回る中、深刻を極めているのが東京都だ。 都の出生率は前年から0.05ポイント減の「0.99」に落ち込み、全国で初めて「1」を割った。小池都知事は先月24日の会見で「多くの方々の婚活、また結婚を支援していきたい」と意気込んでいたが、女帝肝いりの支援策は効果があるのか疑問を拭えないメニューばかりだ。 都は〈出会い・結婚への希望を叶える支援〉として、昨年度は2億円、今年度は3億円の予算を計上。独自にマッチングアプリの開発を進めており、今夏をメドに本格稼働させる計画だ。利用には顔写真付き証明書のほか、独身証明書か戸籍謄(抄)本、真剣な婚活を誓う「誓約書」などの提出が必要で
「野党は批判ばかり」。このおかしな言い方はいつからはやりだしたのか。まだ「批判」ならいいがこれが「文句」という言葉にすり替えられ、いかにも野党がガーガー難癖つけてばかりいるような印象になっている。 全く間違っている。 政権与党の政策を監視し、正しく是正するのが野党の仕事だ。「批判」こそ野党の仕事なのである。もちろん「批判」ばかりではない。「対案」も用意して「我々ならこうやる。国民のためにどちらがよいか判断してくれ」と常に世に問うているのである。 だが、この「批判ばかり」というネトウヨ的印象操作がまたぞろはやり出した。都知事選である。 マスコミに多々いる政権忖度コメンテーターの皆さんは「蓮舫憎し」のネガキャン祭りだ。 「ワイドナショー」では真鍋かをりさんが「自民党の裏金問題あって野党がワァーって言うけど、別に文句しか言ってないみたいなのが、もうウンザリと思って」と言ったのには驚いた。 裏金は
派閥の政治資金パーティーを受けた政治資金規正法改正案を巡り、衆院政治改革特別委員会で審議してきた「改正案」に対する姿勢が二転三転した自民党。 自民は日本維新の会との党首会談で、「政策活動費」について「年間の使用上限を設定し、10年後に領収書、明細書等とともに使用状況を公開する」として合意したにもかかわらず、条文では「(1件当たり)50万円超」としたことから維新が反発。国民からも「自民はやり方が卑怯極まりない」「裏金のためなら公党も騙す」などと批判の声が続出した。 自民はその後、改正案を再修正し、5日、改めて衆院特別委が開かれたわけだが、自民の“抜け穴”はこれだけではない。 3日に行われた同委で、日本共産党の塩川鉄也衆議院議員(62)は、自民党案では官報、都道府県の「公報」による政治資金収支報告書の「要旨」の公表義務を削除している点を取り上げ、こう発言していた。 「要旨には、寄付者の氏名や寄
リレーインタビューの最後は、石原慎太郎元都知事の「懐刀」と呼ばれ、石原都政で副知事を務めた濵渦武生氏。実は小池百合子知事の父・勇二郎氏(故人)と大学生の頃に知り合い、勇二郎氏の選挙を手伝ったこともある。その父から直接、「百合子はアラビア語が全然できない」と聞かされたという。 ◇ ◇ ◇ 「勇二郎さんは大ボラを吹く人でしたね。自分は海軍の将校だったと言うわけ。でも、どうも話がおかしい。私の親父は終戦時に海軍大尉だったんです。で、いろいろ話を聞くと、ケッケッケッと笑って『君ね、嘘も100回言えば本当になる』と言う。驚いたよ。細かく詰めていくと天才的に話をそらす。百合ちゃんもそれを踏襲している」 濵渦氏が勇二郎氏と知り合ったのは、参院議員に初当選した石原が立ち上げた政治団体「日本の新しい世代の会」だった。関西地区の専務理事をしていたのが貿易商の勇二郎氏で、濵渦氏は学生部の理事。勇二郎氏が19
4日、自民党が衆院特別委員会で採決する予定だった政治資金規正法改正案。自民・公明・維新の修正合意案だが、3日夜、急に維新がゴネ出したため採決は延期。再修正案を作るハメになった。 維新の音喜多政調会長は「例外や抜け道がある状態で修正案に賛成することは難しい」なんてもっともらしいことを言っているが、「おい、おい」である。5月31日に岸田首相と維新の会の馬場代表が交わした合意文書の内容はまるでアバウト。例えば<政策活動費は使用上限を決めて、10年後に領収書を公開する>とあるが、音喜多氏のクレームは「領収書公開が50万円超はおかしい」というもの。そもそも10年後の公開に何の意味があるのか。 「岸田・馬場の党首会談はわずか10分。文書にサインをするのが目的で、マスコミ撮影がメインでした」(関係者) いい加減な合意文書をもとにイチャモン付けの維新、「採決できれば中身はどうでもいいや」の岸田首相。この改
まさか、こんな簡単にパクッと食いつくとは──。自民党議員も驚いているらしい。 自民党が新たに提示した「政治資金規正法改正案」に賛成すると決めた「日本維新の会」。維新の馬場代表は、自民党の岸田総裁と「合意書」までかわしている。 馬場代表は「一歩でも二歩でも改革を進めていくのが維新だ」「100%我が党の考え方が通った」と満足げだったが、さすがに、維新の議員からは「次期衆院選にマイナスだ」と嘆きの声があがっている。自民党案は、実際にはほぼ「ゼロ回答」だからだ。 もともと維新は主要野党と一緒に、▽企業・団体献金の禁止▽政策活動費の廃止または領収書の全面公開▽議員が会計責任者と同等の責任を負う「連座制」の導入--の3点セットを自民党に求めていたが、自民党の修正案にはまったく入っていない。 しかも、自民党と「合意」した、①旧文通費の使途公開②政策活動費の領収書などの10年後の公開--も、実行される保証
元側近の告発による、小池都知事の学歴詐称疑惑の再燃を受け、改めて調査して導き出した答えは「小池はエジプト政府のエージェント同然」という見立てだった。浅川芳裕氏は1990年代にカイロ大に留学。その経験を基にした現地取材に加え、エジプト発の報道も精査して分かったことがある。卒業疑惑だけでなく、小池の「入学」に至る経緯も超異例なのだ。 ◇ ◇ ◇ 「『女帝』(石井妙子著)によると、留学中の小池知事の後ろ盾は、当時、エジプト政府の副首相兼文化・情報相だったハーテム氏だと分かっています。それは、ハーテム氏が情報相として統制し、最高執行委員も務めていた政府系最大手紙アハラームの報道からも明らかです。2016年の記事には〈小池氏はハーテム氏の支援で卒業〉〈ハーテム氏は小池氏を自分の子供のようにみなしていた〉とある。小池知事自身も同紙のインタビューでハーテム氏について〈私のエジプトの父〉と語っています
《#蓮舫パニックおじさん》――こんな造語が今、SNS上で静かに拡散されている。 東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)に出馬表明した立憲民主党の蓮舫参院議員(56)に対して厳しい意見を発言、投稿している芸能人、著名人、マスコミ人らを指すらしい。 名前が挙がっているのは、元大阪府知事、元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(54)や、元NHK政治部記者でジャーナリスト岩田明子氏(50)ら。さらに彼らの発言を引用しつつ、《国政における政争を掲げた蓮舫に巻き込まれる哀れな都民》《反自民というだけで出てきた蓮舫さん。都民には全く関係ない》……などと連日、蓮舫氏を“フルボッコ”している投稿者も「パニックおじさん」の一部とみられている。 3選出馬が見込まれる小池百合子都知事(71)についてはほとんど触れず、連日、蓮舫氏について否定、批判的かつ、事実関係もあやふやな話が次々とネット上に嬉々とした様子で広が
「スマホの保険証でも顔認証はやってもらうことになるだろう」──。この発言に医療現場が激怒だ。河野太郎デジタル大臣が5月31日の会見でiPhoneへのマイナカード機能の搭載に言及。スマホに実装したマイナ保険証の利用について、搭載が予定される「来年春の早い時期」以降に「一部の医療機関で先行して開始し、順次拡大する」と明かしたが、新たな負担増が待ち受ける。 ◇ ◇ ◇ 現状、マイナ保険証を医療機関で使う場合、顔認証か暗証番号による本人確認が必須。河野発言はその確認をスマホ搭載の保険証でも行うことを意味するのだが、現行の顔認証付きカードリーダーは、あくまでマイナカードのデータだけを読み取るもの。つまり、新たにスマホの保険証用の読み取り機器が必要となりかねない。デジタル庁に確認すると、「厚労省が検討しています」(広報担当)と回答した。 むろん、スマホ搭載はマイナ保険証ゴリ押しの一環だ。そのため、
「先日の日中韓サミット(首脳会談)をはじめ内外の諸課題について意見交換した」 30日、衆院議員会館にある菅義偉前首相(75)の事務所を訪れ、約20分間の会談を終えた後、報道陣にこう語った岸田文雄首相(66)。だが、この発言を額面通り受け取る政界関係者は皆無だろう。前総理とはいえ、現職総理がわざわざ議員会館に出向くのは異例。単なる「意見交換」なら首相官邸に菅氏を呼べばいいからだ。 おそらく「諸課題」とは、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、現在、与野党間で議論が続いている政治資金規正法の改正案に対する対応だろう。岸田首相は改正案を巡って依然として「溝」がある公明党の関係や、「落としどころ」について菅氏に知恵を拝借しに行ったのだろうが、その菅氏も内心穏やかではないのではないか。31日にも、自身に対する告発状が東京地検に提出されるかもしれないからだ。 菅氏に対する告発状を準備しているの
学歴詐称疑惑が再び燃え盛る中、東京都の小池百合子知事が3選に向けてエンジンを吹かせている。前回の立候補表明は告示6日前だった。初出馬から支え、女帝たらしめたひとりが元衆院議員の若狭勝弁護士だ。しかし、2017年に若狭氏が落選したことで、その縁はプツリと切れた。側近としてこの問題をどう見ていたのか。元東京地検特捜部副部長としての見立ては──。 さかのぼること8年。自民党に籍を置いたまま党都連のドンを敵に仕立て上げ、「東京大改革」を引っ提げて知事のイスを取りに行った女帝の傍らには、常に若狭氏の姿があった。 「あれは(カイロ大学の)卒業証書だったか、卒業証明書だったか。知事選告示前、小池さんから〈どうのこうの言われてるんだけど、ちゃんと卒業してるの〉とサラッと見せられたことがありました。当時は問題意識を持っていなかったし、アラビア語も読めないので〈ああ、そうですか〉で終わってしまった。公選法(虚
「小池劇場」に翻弄されている。東京都議会の定例会が29日、開会。7月30日に任期満了を迎える小池都知事にとって、2期目最後の定例会だ。都知事選(来月20日告示、7月7日投開票)に向けて出馬表明するとみられていたが、肩透かし。大新聞やワイドショーはあっさりと予想を裏切った小池知事の動向を固唾をのんで見つめている。世の中に絶対はないが、出馬は既定路線。表明時期よりも、小池知事による露骨な「踏み絵」の方が問題だ。 ◇ ◇ ◇ 「まずは議会にしっかりと取り組んでいくことが現職の務め」──。29日の本会議終了後の会見で、出馬表明の時期を問われた小池知事は、そうはぐらかした。イメージカラーの緑ではなく水色の千鳥格子柄のジャケットに身を包み、「行政は継続してこそ力なりってあります」と3選出馬へのにおわせも忘れなかった。 どうせ出馬するのだからサッサと「出る」と言えばいいのに、もったいぶるのは女帝なら
悪辣な手口を使っていた自民党国会議員がまた、毎日新聞のスクープ報道であぶりだされた。 自身が代表を務める政党支部に寄付して所得税の優遇措置を受ける手法で、自民党派閥の政治資金パーティーでキックバックされた裏金を原資としていた菅家一郎元副復興相(69=衆院比例東北ブロック)や、稲田朋美幹事長代理(65=衆院福井1区=裏金支出は否定)がすでに毎日新聞の報道によって発覚している。 さらに30日付の記事によると、新たに、平井卓也広報本部長(66=衆院香川1区)と福岡資麿参院政策審議会長(51=参院佐賀選挙区)も同様の手口で所得税の一部を控除される税優遇を受けていた疑いがあるという。 ■裏金を自身の所得として「認識」し、政治資金規正法に違反(不記載)することを理解 毎日新聞社会面には「今日の寄付控除悪用議員」といったコーナーが設けられても不思議ではないが、こうなると自民党が組織として寄付控除を積極的
「有言実行、言行一致」──。藤田幹事長は29日の会見でも得意顔だった。いわゆる「政策活動費」の見直しを求める日本維新の会が28日、政活費の明細と領収書を自主公表した。対象は「日本維新の会国会議員団」が昨年11~12月の2カ月間に支出した約620万円分。内訳は「渉外費」32件(約345万円)と「調査研究費」5件(約275万円)で、計37件の領収書も開示したが、支出先の情報は全て黄色く塗り潰されてある。 藤田氏は「先方に迷惑をかけないため」の措置だと説明し、「後ろめたい使い方はひとつもない」とキッパリ。しかし「渉外費」の領収書を見ると驚きの連続である。 大半は飲食代で維新の「代表室」「幹事長室」「国会対策委員会」などが、それぞれの会合費を支出。飲食を共にした相手は「政治関係者や有識者など」(藤田氏)と言うのだが、一般の感覚とはズレまくった怒涛の高額領収書ラッシュだ。
元都庁幹部の澤章氏は、小池百合子知事を間近で見てきたひとりだ。現役時代に澤氏が頭を悩ませたのは、旧築地市場の移転問題である。小池は2016年の初当選の直後、移転延期を決定。紆余曲折の末、結局、2年遅れで豊洲市場への移転に至った。澤氏はその間の混迷を著書「築地と豊洲」で暴露するや、都の関連団体理事長の職を解かれたのだった。逆らったが故に「排除」された澤氏の目に、小池元側近・小島敏郎氏の告発はどう映っているのか。 ◇ ◇ ◇ 「16年夏に都の特別顧問に就任した小島さんとは現役時代に直接対峙し、ドンパチやっていた間柄です。市場移転問題では、我々役人が豊洲市場への移転を進めているのに、小池知事の意をくんだ小島さんが『ダメだ』とストップをかける。あれほど小池知事ベッタリだった小島さんが暴露したわけです。小池知事は結局、身内であっても最終的には裏切られ、人が離れていく人物なんだと改めて感じました」
「報道で伺ってそれ以上の詳しいことは存じ上げていない」 立憲民主党の蓮舫参院議員(56)が東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)への立候補を表明した27日、視察先の八丈島で報道陣の取材に答え、こう平静を装っていたのが小池百合子都知事(71)だった。 自身の立候補について小池氏は「色んな方々からこれからも都政を担ってほしいという熱い声もいただいているが、現職として定例議会が始まるので公務に励んでいきたい」と語り、名言を避けたものの、3選を目指す意欲は満々とみられている。 蓮舫氏の出馬で俄然、面白くなってきた首都・東京の「七夕決戦」。 争点は8年前の知事選で「満員電車ゼロ」「待機児童ゼロ」「介護離職ゼロ」など7つの公約に掲げながら、ほとんどと言っていいほど実績に乏しい小池都政の是非なのは言うまでもない。小池氏にはまた、「カイロ大卒業」を巡る学歴詐称疑惑の問題もくすぶっているが、都知事選
「即刻、辞職していただきたい」──。東京都の小池百合子知事に、そう訴えるのは英国在住の作家・黒木亮氏だ。エジプトを複数回訪れて関係者に取材を重ねるなど、学歴詐称追及の急先鋒に立ってきた。女帝の元側近の小島敏郎弁護士(都民ファーストの会元事務総長)による「文藝春秋」(5月号)での告発を受け、疑惑を「クロと断定する時期にあるんだと思う」と語る。 ◇ ◇ ◇ 2020年6月、小池が都知事選への再出馬を表明する直前、疑惑を火消しするようにカイロ大学が駐日エジプト大使館のSNSを通じて声明を発出した。小池の学歴に太鼓判を押したのだが、小島告発によって、小池が働きかけた疑いが浮上している。 「『やっぱり、裏で工作していたのか』というのが告発を受けての感想です。声明には日本のジャーナリストに対する威嚇の文章が含まれていました。エジプトはジャーナリストへの弾圧が凄まじく、恣意的な拘束や拷問は日常茶飯事
デタラメは「ドンペリ」だけではなかった。日刊ゲンダイの調べで「裏金」を原資に計約45万円分もの高級シャンパンやワインの購入が発覚した世耕弘成・前参院幹事長(自民を離党)。2018年からの5年間で1542万円を裏金化していた資金管理団体「紀成会」は2月末、政治資金収支報告書を訂正し、支出として「贈答品代」などを追記した。 その際、添付した領収書を情報公開で入手したところ、追記分(21~22年)の63枚にはナント、宛名に「紀成会」と記されたものが1枚も存在しないのだ。内訳は宛名ナシが最も多く32枚。次いで「世耕弘成事務所」14枚、「世耕弘成後援会」6枚、「世耕弘成後援会事務所」3枚、「世耕弘成選挙事務所」2枚など。ちなみに、地元・和歌山には世耕氏本人が代表を務める政治団体があり、その名は「世耕弘成後援会」である。 「後援会の支出を紀成会に振り替えた場合、政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いが生
「どこか気の緩みがあるんじゃないかと」──。2025年大阪・関西万博の会場で発生したメタンガス爆発事故をめぐり、関西経済連合会の松本正義会長は27日の会見で、万博協会の対応に苦言を呈した。協会の副会長に名を連ねる自身の立場を棚に上げ、「爆発はいけませんな」などと言いたい放題。責任を負わされる現場はたまったもんじゃないだろう。 そもそもメタンガスが噴出している土地で開催を強行する“お偉方”の意思決定がオカシイのは言うまでもない。爆発事故の懸念は払拭されないどころか、災害対応もグダグダだ。 気象台は28日、大阪市内に大雨警報を発表。万博会場の夢洲は工事関係者から水はけの悪さが指摘されている。SNS上では〈夢洲の状態が気になってしまう〉〈土砂降りの大雨でどうなってるのか〉など懸念する声が続出した。 実際、大雨によって会場はどうなるのか。協会が策定した「防災基本計画(初版)」によると、1時間に約8
東京都議会には女帝と戦う“お姐”がいる。上田令子都議だ。上田氏は小池知事の学歴詐称疑惑が火を噴いた2020年から、追及の先頭に立ってきた。立ち上げ当初の「都民ファーストの会」に名を連ねたが、小池の政治方針に疑念を抱き、17年10月に離党。29日開会する6月定例都議会を前に、因縁の相手に「引退勧告」を突き付けた。 ◇ ◇ ◇ 小池の元側近・小島敏郎弁護士(元都民ファーストの会事務総長)の告発よりも前に、20年6月のカイロ大声明の発出に関し、小池本人の関与を疑わせるメールを入手していた。 「前回の都知事選の直前、学歴詐称疑惑が大騒動となった約2年後の22年5月、匿名でメールのコピーを受け取ったのです。過去に民主党の偽メール問題が噴出したこともあり、当初は真贋がハッキリしなかったので表には出しませんでした。その後、小島さんが告発手記を寄せた『文芸春秋』(5月号)に、手元のコピーと同じく〈明日
よくもまあ次々と悪い手口が思いつくものだ。 自民党派閥の政治資金パーティーの裏金事件を巡り、菅家一郎元副復興相(69=衆院比例東北ブロック)が2021年に安倍派(清和政策研究会)からキックバックされた678万円を原資として、自身が代表を務める党支部に計1201万円を寄付し、所得税の一部を控除される税優遇を受けた疑いがあることが判明した――と27日付の毎日新聞がスクープ報道した。 毎日新聞が福島県選挙管理委員会に菅家氏の控除申請に関する書類を情報公開請求して発覚。菅家氏は税優遇を受けた事実を認めたというのだが、そもそも違法、脱法行為である裏金を寄付する形で自身が控除を受け、私腹を肥やしていたとは驚くばかりだ。 寄付控除を悪用した「マネーロンダンリング」と指摘されても仕方がなく、今後、寄付控除制度の見直しや、悪用した場合の罰則規定を設ける議論が浮上する可能性もあるだろう。 ■カネに執着する熱意
立憲民主党の蓮舫参院議員(56)が、6月20日告示、7月7日投開票の東京都知事選に出馬する意向を固めたことが分かった。きょう(27日)にも正式に表明する見通しだ。 立憲民主党は共産党や市民団体と都知事選に統一候補を擁立する方向で協議を重ねてきた。選挙関係者によると、きのう(26日)に投開票された2つの選挙での勝利が、蓮舫氏の決断を後押ししたという。 1つは、事実上の与野党対決だった静岡県知事選だ。立憲と国民民主党が推薦した鈴木康友前浜松市長(66)が接戦を制し、初当選。自民党推薦の大村慎一元副知事(60)は落選した。さらに、4月の東京・目黒区長選に前都議2人が出馬したことに伴い実施された都議補選(目黒区=欠員2)で、立憲の西崎翔前都議(40)が当選。自民党、共産党の候補を含む5人による激戦を制し、小池知事が支援した自民候補が敗れた。 26日の2選挙に先駆けて、4月の衆院3補欠選挙でも立憲は
2人は浅からぬ間柄だ。因縁と言ったほうがいいかもしれない。国際政治学者の舛添要一氏と東京都の小池百合子知事は1980年代に知り合い、熱愛がウワサされたこともある。舛添氏は「政治とカネ」で2016年に都知事を辞職。後釜に座った女帝は舛添都政をことごとく否定した。中東の地域大国エジプトを巻き込んだ壮大な学歴詐称疑惑をどう見ているのか。 ◇ ◇ ◇ 「初めて会ったのは1983年。私はフランスで社会党のミッテラン大統領が誕生したのがきっかけでテレビに出るようになり、彼女は『竹村健一の世相講談』(日本テレビ)のアシスタントをしていた。名刺代わりというのか、サイン入りの本をもらったんですよ」 そう言って差し出したのは、小池の著書「3日でおぼえるアラビア語」(83年出版)。カバーの著者略歴には〈カイロ大学文学部社会学科を日本人で2人目、女性としては初めて、しかも首席で卒業〉と記されている。 「私はパ
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