兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを文書で告発した元県西播磨県民局長の男性(60)が死亡したことで、文書内容を調査する県議会の調査特別委員会(百条委員会)の行方が注目されている。次回会合で証言予定だった告発者が亡くなり、調査は困難になったとの声も上がるが、専門家は「真相解明しなければ禍根を残す」と調査継続の必要性を指摘する。 「職員に不安が広がっており、少し様子をみるべきではないか」。男性の死が明らかになった8日、県議の一人は、百条委での調査は慎重にすべきだとの見解を示した。 兵庫県議会で51年ぶりとなる百条委。発端となったのは3月の会見だった。「噓八百」「公務員として失格」。斎藤氏は強い口調で男性を非難し、5月に停職3カ月の懲戒処分とした。 だが、知事の部下にあたる人事課職員らによる調査に、県議会から「中立性が担保されていない」との批判が噴出。全会一致で第三者による再調査を斎藤氏に要