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19世紀初頭のフランスで、なぜ、ひとりの浮浪児が突然、「野生児」として脚光を浴び、今日にまで影響を与えたのか。自閉症や言語習得の臨界期という現代の問題の原点といえる「野生児」。その実像は、本や映画で世界に広まったものとはまったく異なっていた。人間科学の勃興、中央と地方、ナポレオンの皇帝即位…学問、社会、政治の交錯から浮かび上がる、「アヴェロンの野生児」の事実とは? 謎解き アヴェロンの野生児*目次 序章 1章 アヴェロン県、ロデス中央学校 2章 パリ、国立聾唖学校 3章 イタールの教育と挫折 4章 舞台裏――人間観察家協会と内務大臣 5章 禁断の実験 終章 註 あとがき 装幀=新曜社デザイン室
世界がコロナの大禍に見舞われ、人と物の移動や国境が厳しく問い直される今。既存の政治や文化に囚われず大地と人の関係を問う方法はあるのか。空間・風景・場所・自然から地理を捉える文化地理学の歴史を跡付け、その新展開を見通す待望の入門書。 * 地理学の始まりからポスト人間中心主義を経た最新の思想状況まで初学者を導く丁寧なガイド * 旧来の地理学にない移動性・物質性・身体等の最新の概念まで詳説する迫力の12章 まえがき――「文化」の「地理学」 地理学について 文化の地理 第一章 地理のはじまり ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 地理学のはじまり フェルメールの天文学者と地理学者 地図と世界観――状況に置かれた知 中世ヨーロッパの世界観と地図 近代の測量と地図 地図に見る近代性 幾何学の権力 人間と怪物 観察者の系譜 虚構の「近代」 人間主義の時代と地理学 まとめ――状況に
現代日本の性暴力は、ナショナリズムとジェンダーの複合した形で現われている。具体的には、「アイドル」と「慰安婦」問題を中心に、戦時と現代に共通する「性の商品化」「身体の経済化」の問題として、文学作品や風俗のなかに鮮やかに浮き彫りにする。 * 現代の日本にはびこる「見えない暴力」のルーツを近代日本の歴史、文学のなかに暴く。 *「おやじ的権力」と「アイドル」「慰安婦」そして結婚制度内の女性の関係を 「見える化」する。 はじめに 第一部 アイドルとナショナリズム 第一章 アイドルと戦争の風景 1 アイドル国家としての日本 2 地下アイドルと「ふつう」の女の子 3 公然の秘密としての「戦争」 4 代理される「僕たち」の物語 第二章 アイドルとJKの間 1 「娼婦」の身体とナショナリズム 2 「帝国的性暴力」の論理 3 JKビジネスと少女の身体――桐野夏生『路上のX』 4 奪いあう関係の先へ 5 伏字
「障害は社会が作る」はどこまで正しいのか。障害学を支えてきたテーゼの限界を問い返し、これまで取り上げられなかった障害や生きづらさに焦点を合わせられる理論への刷新を図る。社会に埋め込まれた障害をめぐり新たな視座を拓く気鋭の論文集。 障害社会学という視座 ―― 目 次 まえがき 榊原賢二郎 1 「障害社会学」がめざすこと 2 本書の読み方・使い方 3 各章紹介 1章 「女性に髪の毛がないこと」とは,どのような「障害」なのか ――スキンヘッドで生活する脱毛症の女性を事例として 吉村さやか 1 はじめに 2 方法 ⑴ 調査の概要 ⑵ 分析の対象 3 事例の検討―発症から現在に至るまで ⑴ 発症当時 ⑵ かつらの着用と治療の開始 ⑶ 治療をやめた契機 ⑷ かつらの着用をやめた契機 4 考察 ⑴ 「隠す生活」から「隠さない生活」へ―由利子さんの4つの生活実践 ⑵ 「スキンヘッド生活」という対処戦
「日本人は血縁を重視する」という巷の議論と「重視しない」という社会学・人類学の議論とによる混乱を,制度分析と先行研究により整理し,さらに養親・子,不妊当事者などの多数の声を紹介。「血縁」をめぐる家族・親子からみる,新しい時代の家族社会学。 養子縁組の社会学――目次 はじめに―非血縁親子における〈血縁〉とは何か 古くて新しい問題 親子には血縁があるのが当たり前?―血縁に対する批判の噴出 「子どものため」の血縁? 本書の問いと対象 本書の学問的な意義 本書の構成 第一章 問いの設定―〈血縁〉の社会学的分析へ向けて 一 家族変動と親子―非血縁親子という指標 1 後期近代の親子関係―純粋な関係性への変化か/生物的本質への回帰か? 2 血縁への再注目と迷走する議論 二 迷走する議論の要因―血縁の浮上に関する社会学的説明とその限界 1 行為=意識という枠組みの限界 2 「主義」としての血縁の限界 3
論理学を武器とすることで,高度に抽象的な概念を明晰に扱うことに成功し,工学などの分野にも影響を与えはじめた現代の存在論。学生と教員との対話を織り交ぜ,存在論初心者から哲学愛好家までを,その最先端へと招待する待望の本格教科書。 現代存在論講義 I――目次 序 文 本書の成立とスタイル 本書の主題 本書を世に問う理由─なぜ『現代存在論講義』なのか 著者の立場─暗黙の前提 第一講義 イントロダクション─存在論とは何か 1 何が存在するのか 1.1 「何が存在するのか」から「どのような種類のものが存在するのか」へ 1.2 性質と関係 1.3 物とプロセス 1.4 部分と集まり 1.5 種という普遍者 1.6 可能的対象および虚構的対象 2 存在論の諸区分 2.1 領域的存在論と形式的存在論 2.2 応用存在論と哲学的存在論 Box 1 表象的人工物としての存在論─存在論の可能な定義 2.3 形式的
製品デザインの世界に衝撃を与え,大ロングセラーとなった初版から25年。デザインの原則は同じでも,文化は変わり,テクノロジーも大きく進化した。その間の学びと経験を加え,事例も一新,記述もさらにわかりやすく,全面改訂したノーマンの集大成! ◆書評 1997年12月、izumi、古瀬敏氏評 2002年10月号、NEXT ENGINEER vol.04 2008年12月号、日経WOMAN、小山氏評 2012年6月17日、朝日新聞、吉田ひろし氏評 2015年2月24日、WEB+DBPRESS、渡邊恵太氏評 誰のためのデザイン? 増補・改訂版――目次 日本語版への序文 改訂版へのまえがき 第1章 毎日使う道具の精神病理学 今日の機器の複雑さ 人間中心デザイン インタラクションの基本原則 システムイメージ テクノロジーの逆説 デザインの挑戦 第2章 日常場面における行為の心理学 人はものごとをどのように
会話しながら駆け引きしたり,説得したり,嘘をついたり,誰かを信じたり,騙されたり-「究極の心理ゲーム」人狼ゲームを楽しみながら,嘘とは,説得とは何かを学び,人間関係のスキルを磨く,コミュニケーショントレーニング入門。 人狼ゲームで学ぶコミュニケーションの心理学――目次 はじめに 第1章 人狼ゲームとは 人狼ゲームの流れ 人狼ゲームの歴史と現在 人狼ゲームの魅力 人狼ゲームをやってみよう 人狼ゲームとは ゲームの準備 役職カードの配布と確認 オープンルールとクローズルール ゲームの進行 ゲームの終了 人狼ゲームの例 プレイログ コラム 民間伝承における人狼 第2章 人狼ゲームと嘘 嘘とは何か 「嘘」を学ぶことは重要 しぐさから嘘を見破れるか 嘘を見破る手がかり 嘘を見破る可能性を上げるための方法 専門家は嘘を見破れるのか 嘘発見器は100%嘘を見破れるのか 嘘っぽいと思われないために コラ
デジタル化,IT化などのテクノロジーの発達により,従来の「音楽」概念が通用しなくなろうとしている。作品や演奏などの概念は廃棄され,もっと根源的なものに拡張される。「モノとヒトと音楽と社会」の関係を問い直すスリリングな試み。 刊行によせて 吉岡 洋 音楽が終わる時―産業/テクノロジー/言説 佐藤守弘 ・部 音楽・産業・テクノロジー―音楽制作の現状 レコード産業の地殻変動は音楽をどう変えるのか? 安田昌弘 ポピュラー・ミュージックの終わりとはじまり―音楽と産業の現在 佐久間正英・榎本幹朗・山路敦司・水島久光 空間に音を響かせることをめぐって 水島久光 ・部 モノとヒトと音楽と社会―ポピュラー音楽研究のフロント 音楽は人になにをさせるのか? 安田昌弘 「人」は「作品」と如何にして繋がっているのか 南田勝也 ユーザーになるための聴取―デジタル・シンセサイザーの受容過程をめぐって 谷口文和 ハイブリ
ビジネス・看護といった新たな現場での質的調査が増加する近年。医療・ジェンダーなど多分野のやりとりの秩序を活写した先人ゴフマンの視点と経験を今後の経験的研究に活かすには? 人類学者や言語学者も参加したゴフマンを「使う」ための論文集。 ◆書評 2015年10月17日、図書新聞、木村雅史氏評 触発するゴフマン――目次 はじめに ――触発し続けるゴフマン 渡辺克典・中河伸俊 1 本書のねらいと特色 2 本書の構成 3 訳語について 第1章 アーヴィング・ゴフマンの社会学 ――理論内在的分析と現代的展開 速水奈名子 1 はじめに ゴフマン社会学の成立 2 古典社会学とゴフマン理論 3 「捉えがたい」ゴフマン理論の全体像 4 ゴフマン理論研究の動向 ――内在的・総合的分析をめざして 5 ゴフマン理論を巡る新たな展開 ――「身体の社会学」と「アーカイブス調査」を中心に 6 おわりに 第2章 ゴフマネスク
人は生まれ落ちた時から個性豊か。盛んに泣く子,眠ってばかりの子-この違いはどこからくるのか? 遺伝子,環境,そしてその相互作用(エピジェネティックス)を中心に,発達心理学,脳科学,分子生物学の成果をふまえて個性=性格の起源を解説。 ◆書評 2015年9月20日、日本経済新聞 性格はどのようにして決まるのか――目次 推薦の言葉 積山 薫 はじめに 第1章 個性の誕生 この章のまとめ 第2章 遺伝子は性格の50%を決める? この章のまとめ 第3章 赤ちゃんの気質―発達心理学からのアプローチ (1)成人の性格特性 (2)チェスとトーマスの研究 (3)カスピの研究 (4)ケーガンの研究 (5)ロスバートの研究 この章のまとめ 第4章 表現型から遺伝子型、脳回路、そしてエピジェネティックスへ (1)クロニンジャーのモデル (2)ハリリのモデル (3)セロトニン調節遺伝子群 (4)ストレス反応と視床下
ステロイドを恐れるのは「非科学的な行動」か「尊重すべき患者の選択」か?「科学的証拠」と「患者自身の経験」がすれ違うアトピー性皮膚炎治療における葛藤を日英の近代医療,民間医療,患者団体に長期インタビュー,「患者の知」を生かす方途を探る。 ◆書評 2016年1月1日、メディカル朝日 ステロイドと「患者の知」――目次 はじめに 本書で行った調査の方法 第1章 アトピー性皮膚炎治療の問題とはなにか 1 「疾患」から「病い」へ 2 アトピー性皮膚炎とは 3 アトピー性皮膚炎をめぐる言説 第2章 患者を取り巻くさまざまなセクター 1 専門職セクター、民俗セクター、民間セクターの3セクター 2 医療的多元論と補完関係 第3章 専門職セクター─標準治療・近代医療 1 日本の標準治療のガイドライン 2 治療のゴール 3 薬物療法 4 標準治療の問題点 5 標準治療からのアトピービジネス・脱ステロイド療法に対
インタビューを相互行為の場として捉え,語り手の経験と社会を読み解く「対話的構築主義」。何でも研究可能か,自己言及的記述の意義は何か,いかにして語りの豊かさを引き出すのか。これまでの調査経験を捉え返し新たな可能性を示す。 ◆書評 2015年5月15日、週刊読書人、好井裕明氏評 ライフストーリー研究に何ができるか――目次 序 章 ライフストーリー研究に何ができるか 石川良子・西倉実季 1 「ライフヒストリー」から「ライフストーリー」への転回 2 ライフストーリー研究の基本的枠組み 3 ライフストーリー研究はどう受け止められたか 4 本書の構成 第1章 モノローグからポリフォニーへ ─なにが私を苛立たせ、困惑させるのか 桜井 厚 1 インタビュー過程の虚と実 2 語りのポリフォニー 3 訝る物語 4 まとめ─モノローグからポリフォニーへ 第2章 なぜ「語り方」を記述するのか ─読者層とライフ
大量のデータから情報を取捨選択している人間の情報処理過程に学びながら,性能を向上させてきたディープラーニング。機械学習から心理学に対して期待できるフィードバックとは? 基礎知識を懇切に解説し,機械学習の未来を心理学の見地から展望。 ディープラーニング、ビッグデータ、機械学習――目次 第1章 プロローグ 1・1 ディープラーニング,ビッグデータ,および機械学習 1・2 本書の想定する読者 1・3 本書の構成と特徴 第2章 第三次ニューロブーム前 2・1 形式ニューロンのモデル 2・2 ホップフィールドモデル 2・3 多層パーセプトロン 2・4 サポートベクターマシン 2・5 多層化へ 2・6 たかがネコでなぜそんなに騒ぐのか? 第3章 巨人の肩 3・1 直系尊属ネオコグニトロン 3・2 3層パーセプトロンの近似定理 第4章 心理学の来し方 4・1 伏魔殿 4・2 視覚情報処理 4・3 ピアジ
21世紀型スキルの一つとして,その重要性が社会的にますます注目を集める「批判的思考」とはどのような概念か。哲学・心理学・科学論など学問的な基礎から,批判的思考を活かす学校教育,身近な場面での活用まで,その全体像をわかりやすく解説。 ◆書評 2015年5月、大学教育学会誌第37巻、西垣順子氏評 2015年7月、教職研修 2015年12月13日、毎日新聞 ワードマップ 批判的思考――目次 はじめに 第1部 批判的思考とはなにか 1-1 近代知としての批判的思考定義の変遷をたどる 1-2 哲学と批判的思考共通点はなにか 1-3 科学論と批判的思考どのようにかかわっているか 1-4 心理学と批判的思考構成概念とプロセスの全体像 1-5 批判的思考の神経基盤脳のメカニズム 1-6 批判的思考力の評価どのように測定するか 1-7 批判的思考力の認知的要素正しい判断を支える力 1-8 批判的思考の態度ど
私たちは「戦後」を知らない あなたは、共産党が日本国憲法の制定に反対し、社会党が改憲をうたい、保守派の首相が第九条を絶賛していた時代を知っているだろうか。戦後の左派知識人たちが、「民族」を賞賛し、「市民」を批判していた時期のことをご存じだろうか。全面講和や安保反対の運動が「愛国」の名のもとに行なわれたことは? 昭和天皇に「憲法第九条を尊重する意志がありますか」という公開質問状が出されたことは? 焼跡と闇市の時代だった「戦後」では、現在からは想像もつかないような、多様な試行錯誤が行なわれていた。そこでは、「民主」という言葉、「愛国」という言葉、「近代」という言葉、「市民」という言葉なども、現在とはおよそ異なる響きをもって、使われていたのである。 一九九〇年代の日本では、戦争責任や歴史をめぐる問題、憲法や自衛隊海外派遣の問題、あるいは「少年犯罪」や「官僚腐敗」などの問題が、たびたび論じられた。
紙の本が売れない,これからはネット・ウェブ時代,といわれる。しかし,そのような時代だからこそ,文化としての,重さを持つ本の力が発揮される,と新時代の読書法を熱く語る。スマホが手放せないあなたも,本好きのあなたも,必読の書。 ◆書評 2014年11月、書標 2014年11月9日、日本経済新聞 2014年12月15日、読売新聞 本の底力――目次 プロローグ 第一章 ネット・ウェブ真っ盛り 一 デジタル点景 世界文化遺産・富士山のストリートビュー公開 全国の「ウェザーリポーター」、天気予報の精度向上に活躍頼みの綱の安否情報データベース「パーソンファインダー」 緊急節電対策―「ヤシマ作戦」 二 スマホ席巻 第二章 ネット・ウェブ いくつかの気がかり 一 高まるデジタル依存度 世界に広がるLINE利用者 「ネット依存症」中高生、五〇万人を超える 「ADT(注意欠陥特質)症候群」―日頃イライラしていま
「検閲」は転移する。検閲の主体によりその基準も方法も変転する。戦前の日本帝国の時代から敗戦による米軍占領期まで,植民地と内地日本での検閲の実態を,日韓両国の研究者がつぶさに検証して,文化の生産/再生産をめぐる統制の力学を炙り出す。 検閲の帝国――目次 はじめに 紅野謙介 第・部 検閲の拡張、揺れ、転移 植民地検閲と「検閲標準」 鄭根埴 文学を検閲する、権力を監視する――中西伊之助と布施辰治の共闘 紅野謙介 「法域」と「文域」――帝国内部における表現力の差異と植民地テクスト 韓基亨 植民地を描いた小説と日本における二つの検閲 ――横光利一『上海』をめぐる言論統制と創作の葛藤 十重田裕一 検閲の変容と拡張、「親日文学」というプロセス 李鍾護 占領・民族・検閲という遠近法 ――「朝鮮/韓国戦争」あるいは「分裂/分断」、記憶の承認をめぐって 高榮蘭 第・部 検閲されるテクストと身体 「風俗壊乱」へ
同世代の半数以下しか進学しなかった時代から,わずか20年で「高卒で当然」となった日本。この大改革はいかに実行され何をもたらしたのか。高校教育拡大の歴史を跡付け,少子化時代を迎えた「誰でも高校に通える社会」の未来を占う実証分析の労作。 ◆書評 2014年9月21日、日本経済新聞 2014年12月、ダ・ヴィンチ 2015年5月18日、日本教育新聞 〈高卒当然社会〉の戦後史――目次 はじめに 「高校に通えることが当たり前の社会」の成り立ち ―高校教育機会の提供構造とは 序 章 今、なぜ「誰でも通える社会」について考えるのか 〈高卒当然社会〉の成立 本書の学術研究上の意義について 第1章 新制高等学校黎明期から見る高校教育機会の提供構造 1 全国一律の「高校」という制度 2 高校教育提供構造の地域性 3 高校教育における教育機会の平等とは―学区制の議論から 第1章のまとめ 第2章 一九六〇年代の高
初期グローバリゼーション時代に可能になった「観光」「博覧会」「フィールドワーク」。植民地帝国を揺るがすこれらの〈比較〉実践は,学問と政策においていかに管理され体制を支えたのか。帝国期日本のナショナリズムの想像力と経験を問う。 ◆書評 2014年7月19日、図書新聞、坂野徹氏評 〈移動〉と〈比較〉の日本帝国史――目次 序章 はじまりの拉致 第一章 理論視角――移動・比較・ナショナリズム 第一節 初期グローバリゼーションと帝国期日本のナショナリズム 第二節 ナショナリズム研究における「移動性」という視角 第一項 移動論的転回 第二項 旅と比較――B・アンダーソンのナショナリズム論 第三項 帝国の緊張 第三節 比較の帝国 第二章 「人類」から「東洋」へ――坪井正五郎の旅と比較 はじめに――旅する人類学者 第一節 身近なものを収集する――日本人類学における「比較」の縮小 第二節 「人類の理学」と
世界には,なにが,どのようにあるのか。論理的手法をツールとして世界の基底を問う。人の同一性とは,可能世界とは何か,自由と決定論の衝突,個物と普遍,人工物の存在論など,古典的難問から最前線の試みまで復権した形而上学の全容をつかむ。 ワードマップ 現代形而上学――目次 序章 現代形而上学とは何か 0―1 現代哲学の一分野としての形而上学 0―2 形而上学的問題 0―3 現代形而上学の成立とその特色 0―4 現代形而上学の世界へ 第1章 人の同一性 1―1 人の同一性の問題 1―2 同一性と変化 1―3 身体説と記憶交換の思考実験 1―4 心理説と複製の問題 1―5 人の同一性は重要か 第2章 自由と決定論 2―1 行為についての二つの見方 2―2 自由と決定論の衝突 コラム 量子力学と決定論 2―3 両立論 2―4 非両立論 第3章 様相 3―1 可能世界 コラム 事物様相と言表様相 3―2
アリエスの社会史を超える待望の概説書。欧米の子ども観や教育思想を人口・家族・経済変動と照合させて,子どもの実態(リアリティ)に迫る。古代から現代までの,育児習俗,捨て子の救済・保護・養育,児童労働,子どもの福祉と権利等を見渡す壮大な歴史展望。 概説子ども観の社会史――目次 日本語版への序文 第二版への序文 第1章 序 論―子ども期の観念と実態 1 子ども期の研究史―アリエス以降の展開・課題・展望 2 本書のねらい 第2章 古代と中世ヨーロッパの子ども観 1 古典時代の継承 2 キリスト教 3 中世 第3章 中産階級の子ども期イデオロギーの展開―一五〇〇~一九〇〇年 1 人文主義 2 プロテスタンティズム 3 カトリシズム 4 一八世紀 5 ロマン主義の影響 第4章 家族・労働・学校―一五〇〇~一九〇〇年 1 農民家族 2 プロト工業化 3 産業革命 4 人口動態 5 共同体 6 学校教育
かつてブームとなったアメリカ移民だが,日米開戦とともに日本人は収容所に入れられる。その苦難の時代を支えたのは日本語の文学・書物だった。日本書店,写真花嫁,収容所,図書館などの話題を織り交ぜながら,移民と文学の歴史を掘り起こす意欲的試み。 ◆書評 2014年5月25日、北海道新聞、成田龍一氏評 2014年7月25日、週刊読書人、石原千秋氏評 2014年8月10日、毎日新聞、若島正氏評 ジャパニーズ・アメリカ――目次 序章 海を越える文学―移民・書物・想像力 1 旅をする本と出会う 2 研究のねらい 3 日系アメリカ移民略史 4 日系アメリカ移民文学とその研究史 5 本書の概要 ・ アメリカに渡る法 第1章 移民の想像力―渡米言説と文学テクストのビジョン 1 アメリカへ― 2 誘う言葉たち 3 渡米物語の想像力 4 裏面の物語 第2章 船の文学 1 船から読む 2 成功ブームと渡米の夢 3 永
自分の信念が覆るような歴史の大転換を経験したとき,人はどう身を処するのか。文革に熱狂した人たちのその後をたずね,変わること/変わらないことの内面の意味を「翻身」というキイワードによって跡づけた,従来の「転向」研究を超える力作。 ◆書評 2014年2月9日、熊本日日新聞、上野千鶴子氏評 2014年4月6日、北海道新聞、米田綱路氏評 2014年6月7日、図書新聞、井上正也氏評 日本人の文革認識――目次 はじめに 序 章 歴史の転換に伴う問題的情況にどう迫るか 第I章 「翻身」をキーワードとする分析枠組み 一 本書の対象と方法 二 本書における「翻身」とは 三 責任の問い方や主体観をめぐる問題 四 「転向」から「翻身」へ 第・章 戦前世代の青年期における根源的・個人的変化 一 第一世代の知的エリート 1 旧制高校・帝大における左翼運動と「転向」体験 2 天皇制イデオロギーからの退避としての人道主
全体主義の嵐のなかで故国を追われ,無国籍者としてアメリカに移住したアレントは,いかにして「世界を愛する」ようになったか? その経緯を彼女の著作・書簡などに丹念に辿りながら,彼女の思想と行動の核心にあるものをつかみ出す,著者渾身の力作。 ◆書評 2013年12月15日、朝日新聞、水無田気流氏評 2014年1月18日、日本経済新聞、河野隆氏評 2014年1月31日、週刊読書人、高田宏史氏評 2014年4月12日、図書新聞、矢野久美子氏評 ハンナ・アレント〈世界への愛〉――目次 第一部 世界への愛 第一章 アレントと世界への愛 第一節 アモール・ムンディ 世界とは ハイデガーとアレントの世界の概念 世界疎外 第一の世界疎外 社会の勃興 全体主義による世界の消滅 第二節 労働、仕事、活動 アレントの定義 労働と仕事の違い 活動の特徴 活動の欠陥 第三節 古代ギリシアの公的な領域と私的な領域 公的空
人はなぜ美に惹かれるのか? 社会脳研究の広がりにともない,美しさと,それとかかわる共感・感動が生物学的な立場から探られている。絵画,北斎漫画,能面,フラクタル図形などに脳はどのように反応するのか。美しさと共感を生む脳のメカニズムに迫る。 美しさと共感を生む脳――目次 「社会脳シリーズ」刊行にあたって 社会脳シリーズ4『美しさと共感を生む脳』への序 1 視覚芸術の神経美学 川畑秀明 はじめに 美への実験的接近 絵画作品を見ているときの脳活動 美の判断と脳活動 美の基準 おわりに 2 美と感性の脳内表現 三浦佳世 はじめに 知覚印象の脳内表現 感性評価に対する脳内表現 創造に関わる脳内部位 美しさに関する脳活動 絵画の美しさ判断と脳活動 おわりに 3 神経美学と色彩調和 池田尊司 はじめに 神経科学的アプローチ 近代日本画を題材としたfMRI実験 美しさに関わる脳領域のまとめ 刺激の問題 神経
ついつい「コピペレポート」を書いてしまう初心者に,盗作と引用の区別,正しい引用の仕方を教えて,「コピペ」に向かう動機を解消し,適切なレポートを書けるように3つのステップで導く入門書。初めてレポートを書く学生に最適の一冊。 ◆書評 2014年5月25日、読売新聞 コピペと言われないレポートの書き方教室――目次 はじめに――「コピペ」の蔓延とその原因 この本の特徴とねらい レポートと就職 コピペとは何か 「ホームページ」か「ウェブページ」か? コピペ判定ソフト 盗作(ないし剽窃)と引用の違い コピペと著作権法 学生は、なぜコピペしてしまうのか ウィキペディアは使ってはいけない? 「コピペ!」と言われないための基本ルール コピペ以前の基本 「はじめに」のまとめ ステップ1 「コピペ」と言われない書き方・基礎編1 ポイント・:情報源は引用と出典で明示する 基本中の基本 引用が長くなる場合 文献を
自然法則に支配され,運に翻弄されているかに見える人間。意のままにならないこの世界で,われわれはどこまで自由なのか。「私」という不完全な行為者の意思,責任,倫理を問い直し,生きることの核心へと切り込む行為の哲学入門書。 ◆書評 2013年9月8日、山梨日日新聞 2013年12月29日、朝日新聞、萱野稔人氏評 それは私がしたことなのか――目次 はじめに 第1章 行為の意図をめぐる謎 1―1 「手をあげる」―「手があがる」=? 1―2 出来事を引き起こす心の働きとは何か 1―3 意図をめぐる問題―そもそも意図とは何か 1―4 機械の中の幽霊―ライルによる物心二元論批判 1―5 機械の―「心→脳」と巻 1―6 決定論を支持するかに見えたる一科学的な知見の検討 コラム・ 心身問題の行方 第2章 意図的行為の解明 2―1 意図と信念の諸特徴 2―2 心をめぐる「一人称権威」は何を意味するのか 2―3
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