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衆院選
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このたび、盲人と点字についての論文を発表しました。文献情報は以下のようになります。 木下知威「点字以前 — 18-19 世紀の日本における盲人の身体と文字表記技術の交差」『一滴』津山洋学資料館、26、2019年、1-112頁。 こちらより試し読みができます。 津山洋学資料館は津山市にありますが、近世は津山藩がありました。箕作家や宇田川家といった洋学の名門が属しており、洋学を語るにあたって欠かせない場所です。わたしは2017年に「指文字の浸透」という論文を書きましたが、そのときに津山の蘭癖大名であった松平確堂についてリサーチしなければならず、その調査で大変お世話になった経緯で論文の依頼を頂戴しましたが、こうして恩返しできたことを嬉しく思っています。 【ご注文方法について】 この論文が収録されている雑誌『一滴』26号は、津山洋学資料館よりご注文いただけます。お値段は500円。送料は別途で1冊3
東京・表参道にて 各大学において後期がはじまりました。 大学で講義を行う場合、単に講義を行うだけでなく、休講の通知などの業務連絡、レポートの提出受付、障害者を持つ学生への対応など、多くの細かな仕事があります。オフィスアワー中の対応であったり、学生、教員、関係者の為に構築されたポータルサイトを介してコミュニケーションすることで対応しているだろうと思います。その中でわたしが感じてきた課題をいくつか挙げましょう。 (コメントの整理について) 講義においては、終了後にコメントペーパー(リアクションペーパー)を記入してもらい、回収することで成績評価の一部とすることが一般的です。しかし、これらは紙でできており、講義の後期になるほど蓄積されていく傾向があります。その管理は教員が一括で行わなければなりません。とりわけ受講者が多い講義については誰がどんなコメントをしてくれているのかという総合的な管理が難しく
塙の息子・塙忠宝は伊藤博文と山尾庸三によって暗殺されたという渋沢栄一の述懐があるそうです。よく知られるように、伊藤は生前から史料をよく残していました。これを活用した伝記、春畝公追頌會編『伊藤博文傳』を取り上げます。これは伝記のなかでも一次史料を多く使っている詳細なものです。ここから塙忠宝に関するくだりを読んでみましょう。 第四章 勤王攘夷(下) 曩(さき)に安藤信正を坂下門外に要撃せし激徒の斬奸状に、廃帝の故事を取調べたる一箇条ありしが、その取調の任に当りし者は、国学者塙次郎(忠宝)なることが判明した。ここに於いて、公(伊藤)は、先づ山尾庸三と共に国学入門と称し、塙を麹町三番町の住宅に訪ね、その面貌を見定め置き、文久二年十二月二十一日の夜、塙が他所よりの帰宅を待受け、その住宅附近に於いて国賊と呼びかけ、これを斬殺した。 (『伊藤博文傳』上巻、73頁、昭和15年、旧字をあらため、括弧は補足し
師弟 Processusについて対峙する関係 一日目レジュメの「エリアスは確か に、中世以来・・・」以降を参照する こと。 「感性の歴史」 フェーブル思想の中核 リュシアン・フェーヴル (Lucien Febvre) 1878 - 1956 『ラブレー』など ノルベルト・エリアス (Norbert Elias) 1897-1990 『文明化の過程』 リュセット・ルヴァン・ルメール (Lucette Levan-LeMesle) マルク・ブロック (Marc Bloch) 1886 - 1944 『王と農奴』『フランス農村史 の基本性格』『封建社会』 エミール・デュルケーム (Émile Durkheim) 1858 - 1917 デヴィッド・ハウズ(David Howes)�1957- Sensual Relations. Engaging the Senses in Culture a
東京国立博物館の国宝室、雪舟「秋冬山水図」の前にきたところ、誰もいなかった。静かにひとり、雪舟と向き合う。 禿筆・・・すりきれた筆を使った表現があって、目の前にそびえる岩による構成、奥行きとの強烈な対比、雪(白)をよく残した樹木や蒸発した空気の感覚。 そういう雪舟の画法に対する知識も大切だけれども、何よりもこの存在を目の前にしたときに、国宝室という空間のなかにあるこの掛軸の先にはたしかに、雪舟が理想としたか、あるいは想像した秋と冬の風景が窓から除き見えるようなそんな感情に何よりもわたし自身、驚いたのがこの掛軸に対して抱いた最初の感情であった。 その感情はいまも変わることなく、掛軸の中廻と一文字が彩る黄土色がなんというか、雪舟の画とわたしたちの世界をなんとかつなぎとめようとしているかのように思えることもある。 個人的な感情だが、わたしにとって絵画というのは、わたしを向こうの世界に誘ってくれる
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