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衆院選
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——「自分自身の興味のあることは、おいしいごはんの作り方よりも政治や社会時評だ」という旨のお話を過去のインタビューでされています。ブレイディさんが政治や社会問題に興味を持たれたきっかけを教えてください。 ブレイディさん:私も毎日料理をするし、おいしいごはんのレシピにも興味がありますが、この発言は「女性エッセイストは料理やファッション、家族のことなどを書くものだ」というありがちなイメージに対して反論したい気持ちの表れだと思います。 私の著書が、女性エッセイ本のフェアに取り上げられたときに、「ブレイディさんの本がこのフェアに入っているのは違和感がある」とSNSで発信していた人がいました。選書されていた本が、政治時評的なエッセイだったからでしょう。世間では、女性エッセイは政治や経済について書いたものではないという思い込みがいまだにあるのではと感じます。 イギリスの新聞各社がこぞって執筆を依頼して
——主人公の原美鈴は、心の傷を誰にも打ち明けられず、抱え込んでしまっています。奈緒さんご自身は悩みを人に相談するタイプですか? 奈緒さん:私もわりと一人で抱え込んでしまうことが多かったです。でも最近は、打ち明けられる関係や場所があったほうがいいと感じています。 仕事柄、さまざまなことを誰にでも話せるわけではないのですが、だからこそ安心してなんでも話せる人の存在はとても大切。そういった方がいないと、どうしてもどんどん溜め込んでいってしまうので。今は、私が悩みを話しやすいようにと、マネージャーさんが環境とチームを整えてくれたので、ちょっとしたことでもまわりの人に相談するようになりました。 今までは、プライベートで何か悩んだり、つらいことがあっても友達には事後報告だったんです。終わったあとに「こんなことあったよ」って報告して驚かれることもありました。でも徐々に、物事を決定する前に「これ、どう思う
——性についての考えや意識の男女差をあぶり出した作品です。今回、主人公の原美鈴を演じる前にこういったテーマについて考えたことはありましたか。 奈緒さん:まさに原作を読んだことで、男女間に存在する性の格差などについて改めて考えるようになりました。原作に出合う前は、性や暴力を扱うセンシティブなシーンをやる時に、果たして自分は仕事と割り切って今やれていただろうか、それ以前に感じることがもっとあるなと自分自身の中にもやもやしたものを抱えていました。他人が教えてくれることでもないので、もやもやの解消方法がわからなかったんです。 でも、この物語に触れてからは、より自分自身の性についてきちんと向き合い、考えるようになりました。また、目の前に起きたことに対して、立場が違えばまた別の受け取り方がある、必ずしも自分と他人が同じ考えを持つことはないということも学べました。この物語に出合えたことは私にとって大きな
——女性間の分断が起こらないように、私たちが日常から意識できることはありますか? アルテイシアさん:「主語を男女逆で考えてみる」というクセをつけると、世の中を見る解像度が上がります。私自身、若い頃は「〇〇ちゃんは女子だけど、同期でいちばん優秀なんだよ」とか言っていました。「男子だけど優秀」とは言わないわけで、私の中にも「女は男より劣っている」というアンコンシャスバイアス(無意識の偏見や差別意識)があったんです。ジェンダーを学ぶと、そうしたバイアスに気づいて「学び落とし」ができるんですよ。 若い頃はセクハラに遭っても「自分が悪い」と自分を責めていたけど、フェミニズムを学んで「性加害するほうが悪い」「それを容認・助長している社会が悪い」と気づいて、生きやすくなりました。自責や罪悪感から解放され、かつ政治や社会問題にも興味が向くのではないでしょうか。「個人的なことは政治的なこと」。これはフェミニ
——男性タレントの性的暴行疑惑が話題になった際など、SNSでは必ず「ホテルに行った女性が悪い」「部屋に入ったならしょうがない」という意見が見られます。なぜ暴行をしたほうではなく、されたほうを責める空気が生まれてしまうのでしょうか。 アルテイシアさん:痴漢に遭ったら「そんな服装をしているほうが悪い」、夜道で不審者につけられたら「なぜそんな夜遅くに一人で歩いていたんだ」と被害者の女性が責められます。 スリや強盗に遭った人にはそんな言葉をかけないのに、性暴力は被害者が二次加害にさらされる。二次加害を怖れて相談や通報をできず、支援にもつながれない被害者は多いです。そして加害者は野放しになるんですね。 なぜ加害者じゃなく被害者を責めるのか? ひとつは日本が性暴力に寛容な国だからだと私は思います。痴漢もの・レイプものと言われるAVなどもネットで簡単にアクセスできてしまう。性暴力が下ネタやエロネタとして
マンガライターの横井周子さんが、作品の作り手である漫画家さんから「物語のはじまり」についてじっくり伺う連載「横井周子が訊く! マンガが生まれる場所」。第8回は、『淡島百景』作者の志村貴子さんにお話を聞かせていただきました。 ●『淡島百景』あらすじ● 淡島(あわじま)歌劇学校合宿所──通称“寄宿舎”には、淡島歌劇団の舞台に立つことを夢見る少女たちが全国から集まってくる。周囲の視線を集める美しき特待生の岡部絵美。彼女に憧れながらも妬ましく思う伊吹桂子。透明感あふれる絵柄と繊細な心理描写で、かけがえのない季節を生きる少女たちを描く青春グラフィティ。 ──舞台を夢見る少女たちを描く『淡島百景』が、ついに最終回を迎えました。 完結まで足掛け14年、私の最長連載になっちゃいましたね、5巻までしかないのに(笑)。『放浪息子』(KADOKAWA)が10年くらい、『青い花』(太田出版)も9年の連載だったので
【和田彩花×村上由鶴】アイドル時代の違和感、SNS時代に写真が生み出す権力関係…アートとフェミニズムを考える〈国際女性デー スペシャルインタビューvol.2〉 国際女性デーを記念したスペシャル企画の第2弾は、昨年、光文社新書より『アートとフェミニズムは誰のもの?』を上梓し注目を集める写真研究者の村上由鶴さんと、アイドルグループ「アンジュルム」の元メンバーで、現在はソロで音楽活動をしながら、アイドルや美術に関する情報発信を精力的に行っている和田彩花さんが登場。アートやフェミニズムへの関心、大学院への進学など、多くの共通点を持つ同世代の二人に、お話を伺いました。
――おふたりが「ジェンダー」を意識したタイミングや、価値観が変わったきっかけを教えてください。 福田さん:男性と女性の役割は性別で分けられるものではないという価値観は、小さい頃からうっすら持っていたかもしれません。子どもの頃から引っ込み思案で、いわゆる“男性的”な気質があまりなかったですし、両親も父が働き母が専業主婦というモデルではありましたが、休みの日は父も家事をする姿を普通に見ていました。 また、高校では吹奏楽部でしたが、部長やパートリーダーは、男女関係なく楽器経験の長さや演奏能力で選ばれることが多く、それに違和感もありませんでした。だから、「価値観が変わった」とか「気づけた」のではなく、たまたま恵まれた環境で育っただけ、というベースはあると思います。 大人になってからは、いわゆる非モテ男子であるというコンプレックスがきっかけで、女性が本心ではどう思っているのかを知りたいと思うようにな
――前編では「男性が弱音を吐いても受け皿がない」という生きづらさについてお話いただきました。ほかにも、男性だからこそ起こりがちな問題はありますか? 福田さん:男性自身の問題としては「自分で自分のケアができない」ことも起こりがちだと思います。関心が低かったり、解像度が低かったり、ケアすることに喜びや心地よさを感じなかったり……理由は様々ですが。 田中さん:それはとても大きな問題だと思います。僕、男性用尿もれパッドの説明会に男性学の専門家として招かれたんですよ。尿もれって女性の問題としてよく聞くじゃないですか。でも、そもそも、男性もかなり尿もれするものらしいんです。 でも、対策しているのは現状女性ばかり。それっておかしな話で、下着が濡れたら不快なのは男女関係ないはずなんですよ。それなのに、男性は不快だと思っていない人が多い。ほっといたら乾くとか、きっとその程度の感覚なんです。 そう考えると、男
マンガライターの横井周子さんが、作品の作り手である漫画家さんから「物語のはじまり」についてじっくり伺う連載「横井周子が訊く! マンガが生まれる場所」。第2回は、2023年11月2日に第6巻が発売となる『氷の城壁』。作者の阿賀沢紅茶さんにお話を聞かせていただきました。 ●『氷の城壁』あらすじ● 人と接するのが苦手で、周囲との間に壁を作っている小雪。高校では他人と深くかかわらず過ごしていたが、なぜかぐいぐい距離を詰めてくるミナトと出会い──。孤高の女子・小雪、クラスの人気者・美姫、距離ナシ男子・ミナト、のんびり優しい陽太。凸凹な4人のもどかしい青春混線ストーリー。
2005年にデビュー。2010年、「このマンガがすごい! 2011」オンナ編で『HER』が第1位に、『ドントクライ、ガール』が第2位に選出される。『さんかく窓の外側は夜』は2021年に実写映画化&TVアニメ化。現在連載中の『違国日記』は2019年から2年連続で「マンガ大賞」にランクインしたほか、「第7回ブクログ大賞」のマンガ部門大賞を受賞。「全人類に見てほしい」など、共感や絶賛の声多数。 ――『違国日記』の中でご自身が気に入っているエピソードはありますか。 毎回ネームに苦しみながらも、わりとこの作品は自分でも気に入る話が描けているかなという気持ちではあります。まだ単行本になってないけれど、51話ではこれまでちゃんと描けていなかった部分に少しフォーカスできたかな。 ――大嫌いだった、もうこの世にはいない姉に、槙生が心の中で話しかける回ですね。「わたしがあなたの大切なあの子を大切に思ってもいい
「わたしの道はけわしく さみしく 標もなく 先行く人も共連れもなく だがその『何もない』ということこそがいずれ わたしが自由である証であり 標になるのだった」(10巻より) 風変わりな叔母と高校生の姪の二人暮らしを通じて、名前のつけられない関係性やそれぞれの心の傷、社会に対する疑問などをあたたかくも真摯に描くマンガ『違国日記』。静かな感動が読者の間で広がり、累計125万部を超える大人気作となっています。 クライマックス直前の今、作者のヤマシタトモコさんにご自身のさまざまな体験とともに作品に込めた思い、いびつな自分自身や他者との違いを認めながら“わたし”として生きることについて、じっくりお話を伺いました。
コンドームソムリエのAiさんによると、コンドームの素材には、「天然ゴムラテックス(以下ラテックス)」「ポリウレタン」「イソプレンラバー」の3種類があるそう。まずはこの中から、自分やパートナーに合った素材を選ぶことが大切だといいます。 ①コンドームの代表:ラテックス 「日本でいちばん多く生産されているのが、このラテックス製のコンドームです。よく伸びるのが特徴ですが、ゴム素材ならではの“引っかかり感”のような、摩擦を感じる人も。また、ゴム手袋などで手がかゆくなってしまう方はラテックスアレルギーの可能性が高く、その場合コンドームでも膣内が痛い、かゆい、などの症状が出てくることもあります。その場合は別の素材を選びましょう」 ②薄さと熱伝導が特徴:ポリウレタン 「ラテックスアレルギーがある方でも使えるのが、ポリウレタン。0.01mmなど、薄さを謳ったコンドームは、このタイプです。表面がプラスチックの
2019年、『マッチングアプリで会った人だろ!』で 「清野とおるエッセイ漫画大賞」期待賞を受賞。モーニング月例賞2020年5月期奨励賞受賞『普通の人でいいのに!』がTwitterを中心に話題となった。その後、「コミックDAYS」で連載された『まじめな会社員』は登場人物のリアルさやその自意識描写が話題となり人気に。 まじめな会社員(全4巻)各¥715/講談社 主人公の「菊池あみ子」は東京に住む30歳の契約社員。マッチングアプリでデートを重ねるも彼氏は5年できておらず、仕事も楽しいとは言い難い。周りからの目を気にしながらもコツコツとまじめに働くあみ子だが、心の底では「やりたいことをやりたい」「アナーキーに生きたい」とクリエイティブな職業や界隈に憧れている。しかし、いわゆる“ワナビー”などこか痛々しいあみ子の努力は空回りし、自分の理想に自分が追いつかない。憧れの世界に少し近づいては遠ざかり、“向
コツコツとまじめに暮らしながらもクリエイティブな世界に憧れる契約社員・あみ子のままならない日々を描いたマンガ『まじめな会社員』。卑屈で痛々しいのにどこか自分と重ねてしまうあみ子の「理想の自分」と「現実」の乖離、そして過剰ともいえる自意識をリアルに描ききった本作に今、ハマる人が続出! 「まるで私を見ているみたい」「こういう知り合い、いる!」「この気持ち、わかりすぎる」 細やかで解像度の高い心理描写に、SNSではさまざまな感想が飛び交いました。 まじめに生きているつもりなのになんだかうまくいかなくて、自分を好きになることも、やりたいことを見つけることも、どうして自分には難しいんだろう…? そんな気持ちになってしまう夜に欲しかったのは、ハッピーなメッセージよりも、こんな物語だったのかも。 人生を前に進めるために必要なのは、必ずしもポジティブな発想だけじゃない。「私を置いていかない、ダメな主人公が
老若男女問わず、幅広い層から絶大な人気を集めているpodcast番組「OVER THE SUN」。全国のリスナーたちの心をガッツリ掴んでいるのが、ジェーン・スーさんと堀井美香さんの歯に衣着せぬ軽快なトーク。時にゆる〜っと、時にズバッと、そのメリハリが心地よく、言いたいことを言い合える関係に憧れる女性も多いよう。 前編に引きつづき、7月30日(土)の「国際フレンドシップデー」にちなんで、友達とは?についてお二人にインタビュー。友達と“悪口”についてや、人生のフェーズにおける友達関係の変化、そして、二人が出した「友達とは?」の結論までじっくり伺いました!
アナウンサーとして、TBSに27年間勤めたあと、2022年3月に退社しフリーランスに。現在は、TBSテレビ「坂上&指原のつぶれない店」、「バナナサンド」などの人気番組や、数々のCMなどでナレーションを担当。自身が開催する朗読会も、チケットが即完するほど人気。ジェーン・スーさんとパーソナリティを務める『OVER THE SUN』は、毎週金曜日17時よりエピソード配信中。 ――今や数々のメディアで特集が組まれるなど、大人気の「OVER THE SUN」ですが、リスナーの中にはお二人の関係に憧れる女性がたくさんいますよね。 ジェーン・スー(以下スー):最近、そういうことをよく言っていただくんですが…。 堀井美香(以下堀井):自分たちとしてはそれが不思議と言いますか。 スー:正直、どうしてそんなふうに言ってもらえるのかわからないし、期待されるほど逃げたくなる。今日も堀井さんと話していたんですよ、全
母親が原作、娘が脚本・監督。映画『とりつくしま』制作裏話を東直子さん・かほりさんが語る! 2024.09.06
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