あえて「やらない善よりやる偽善」を異常と言うことにする。なぜなら「情けは人の為ならず」の意味が誤解されているように、「やらない善よりやる偽善」もまた誤解・誤用されつつあるように思うからである。要するに、誤解・誤用批判をしたいのである。 まず「やらない善よりやる偽善」という標語のおかしさを考えなければならない。そもそも善には、やらない善などない。人間にとって、時間は有限であり、誰もが1日24時間しか使えない。善意でボランティアをしてる者は、目の前の課題に限りある時間を割くのであり、それ以外のことはできない。被災地にボランティアに行きたいと思っても、今まで面倒を見て来たホームレスを見捨てて行けるはずがない。善意ある者は、既に何かしらやっている。善意なき者だけが、やっていないのだ。だからやらない善などないのである。 「やらない善よりやる偽善」は、UDがん研究プロジェクトへの参加の呼びかけにの標語