はじめに 今回は、一般的に信じられている信用創造の説明を再検討してみようと思います。 現金の預け入れと現金での貸し付けを繰り返すとお金が増えていく、とするアレですね。 Wikipediaの「信用創造」の項では以下のように説明されています。 預金準備率が10%の時、銀行が融資を行う過程で以下の通り信用創造が行われる。 A銀行はW社から預金1,000円を預かる(そのうち900円を貸し出すことができる)。 A銀行がX社に900円を貸出、X社が900円をB銀行に預金する(そのうち810円を貸し出すことができる)。 B銀行がY社に810円を貸出、Y社が810円をC銀行に預金する(そのうち729円を貸し出すことができる)。 C銀行は729円をZ社に貸し出す。 つまり、最初は1000円しか無かったお金が、預け入れと貸し付けを3回繰り返した時点では1000円+900円+810円+729円=3439円に増え